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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (8)

  • スイカ、知られざる5000年の歴史

    スイカは昔から数多くの芸術作品に描かれてきた。画像はジュゼッペ・レッコ(1634〜1695年)の『果物のある静物』。ヨーロッパで最初に色付きで描かれた赤いスイカの図は、中世の書物『健康全書』に見られる。(Photograph by DEA, A. Dagli Orti/DeAgostini/ Getty) スイカを「天使のべもの」だと言ったのは作家のマーク・トウェインだが、スイカの祖先にあたる果物を口にしたなら、天使もすぐに吐き出したに違いない。スイカはもともと固くて苦い、薄緑色の果物だったという。イスラエルにある農業研究機構の園芸学者ハリー・パリス氏は長年の研究の末、5000年におよぶスイカの歴史を解き明かした。(参考記事:「ルイ14世を魅了したエンドウマメの歴史」) 祖先はどこに スイカの祖先にあたる植物がアフリカで生まれ、やがて地中海から欧州各地に広まったことは、専門家らの一致した

    スイカ、知られざる5000年の歴史
  • エジプト王妃ネフェルティティの墓に新説

    1912年に発見されたネフェルティティの胸像は、エジプト古代遺物の象徴的存在のひとつとなっている。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL SOHN, DPA/CORBIS) 米アリゾナ大学の考古学者ニコラス・リーブス氏が、紀元前1331年に死んだネフェルティティ王妃の墓をついに発見したかもしれないという論文を発表し、注目を集めている。 リーブス氏が発表した論文によれば、伝説のエジプト王妃の墓は、少し考えればすぐ分かりそうな場所に隠れていたという。ネフェルティティの息子と考えられているツタンカーメン王の墓に隠されたドアがあり、その向こうにある大きな玄室に埋葬されているという。 歴史的な発見は、様々な憶測を呼ぶものだ。そこで、これまでの経緯を振り返ってみよう。 ネフェルティティの墓を発見という発表は、過去12年間でこれが3度目だ。 しかも、最近行われたDNA鑑定によって、1898年に発掘

    エジプト王妃ネフェルティティの墓に新説
  • 第7回 「間違った」仮説

    崖を2メートル掘り下げ、化石の骨格(白い部分)を掘り出す作業をしている私(左)と、発見者のアロン(右)。カナダ、アルバータ州の恐竜州立公園にて。 ※前回まで:2015年の発掘シーズンをカナダ南部、アルバータ州の恐竜州立公園でスタートさせた小林さん。恐竜の聖地であるこの公園では、至る所から化石が出てきます! 今回も引き続き、カナダからお届けします。 「ガガガガガガ・・・」 遠くから機械の音がする。音の方向を見ると、オレンジ色のシートのようなものが見えた。目の前に、今回の発掘を指揮するフィル(カナダ、アルバータ大学のフィリップ・カリー教授)がいたので、近づいていって尋ねてみた。 「あんなところにテントを立てている人がいるよ。」 「あ、あれはテントじゃないよ、シートだよ。私の学生が見つけた、ケラトプス科(トリケラトプスなどの角をもつ恐竜のグループ。角竜類とも)の発掘現場だ。削岩機とか燃料とかいろ

    第7回 「間違った」仮説
  • 金星で複数の火山が噴火、探査機が間近で初観測

    分厚い雲と460℃もの表面温度がこれまで研究を大きく阻んできた金星だが、最近の研究で主要な謎の1つが解明された。今回の発見は、地球の成り立ちを理解するのにも貢献しそうだ。 欧州宇宙機関(ESA)の金星探査機「ビーナス・エクスプレス」のデータから、金星が今も活発な地質活動を続けている新たな証拠が得られた。複数の火山が噴火し、温度が815℃を超えているところもあるという。ビーナス・エクスプレスは8年余りにわたって金星を周回し、昨年12月にミッションを終えていた。(参考記事:「ビーナス・エクスプレス、大気圏に突入」) 今回の研究成果は「Geophysical Research Letters」誌に掲載された。論文の共著者で、米ブラウン大学の惑星学者ジェームズ・ヘッド氏は「実に刺激的なデータです」と話す。ヘッド氏は金星を「地球の『悪魔の双子』」と呼ぶ。組成、大きさ、そして火山活動の可能性があるとい

    金星で複数の火山が噴火、探査機が間近で初観測
  • 世界の飢餓人口が改善、25年間で最低に

    25年前、十分な料を得られず、健康な生活を送れない貧困者は10億人を超えていた。 国連が5月27日に発表した飢餓に関する年次報告書によると、現在の栄養不足人口は7億9500万人にまで減少した。栄養不足人口率に換算すると、1990-92年期間の18.6%から、10.9%まで低下している。途上国に限定すると変化がさらに著しく、同期間で23.3%から12.9%まで低下している。 国連糧農業機関(FAO)のジョゼ・グラツィアーノ・ダ・シルバ事務局長は、「飢餓の悲劇は、私たちが生きているうちに必ず撲滅できます」と述べている。 途上国における飢餓人口減少の3分の2に寄与した中国を別にしても、穀物、脂肪種子、肉、乳製品などの料は必要な国に行きわたるようになってきている。通信・輸送関連製品も同様だ。 FAOの上級統計学者で報告書の筆頭著者であるピエロ・コンフォルティ氏は、「輸送は、料安全保障におけ

    世界の飢餓人口が改善、25年間で最低に
  • スキタイの黄金の埋葬品を発掘、「世紀の大発見」

    バケツ型の器が2つ、杯3つ、指輪1つ、首輪2つ、腕輪1つ。ロシア南部にあるスキタイ人の墳丘墓から発見された純金の埋蔵品の数々だ。(Photograph by Andrei Belinsky) ユーラシア大陸の広大な草原をおよそ千年間にわたって支配した騎馬民族。彼らは古代ギリシャ人やペルシャ人を恐怖で震え上がらせたが、都市や住居の痕跡は一切存在せず、今はただモンゴルから黒海にかけて広がる草原にクルガンと呼ばれる墳丘墓が点々と残るのみ――。 ロシア南部のカフカス山脈にあるそのクルガンから、このほど興味深い発見が報告された。見つかったのは、騎馬民族のなかでもギリシャの歴史家ヘロドトスがさまざまな偉業と麻薬の儀式について書き残した勇猛にして謎の人々、スキタイの黄金の埋葬品だ。 「これは世紀の大発見です。これまでに一帯で発見された中でも、とりわけすばらしい逸品です」。ドイツ、ベルリンにあるプロイセン

    スキタイの黄金の埋葬品を発掘、「世紀の大発見」
  • 石器時代の大規模な「武器工場」を発掘

    「ここは巨大な屋外の作業場だったのです」。アルメニア考古・民族学研究所の考古学者、ボリス・ガスパリアン氏は言う。この山の斜面の「工場」で作られた無数の剣、手斧、削器、のみ、矢尻、槍の穂先などは、最古の記録よりもはるか昔に存在した、広大な交易ネットワークにより流通した。 ガスパリアン氏らが、こうした黒曜石製の道具の起源を正確に判断できる最新の技術(特定の火山の、どの溶岩脈のものかまで追跡できる)を用いて調査を進めた結果、アルテニ山は、石器時代の大規模な武器工場の中心地であったことが判明した。この場所で作られた武器は、北はカフカス山脈を越えた現在のウクライナ、西はアナトリアを越えて約2500キロ離れたエーゲ海でも見つかっている。 アルテニ山で生産されていた武器の推定量は驚くばかりだ。武器の製造が活発に行われていた時期は、前期旧石器時代までさかのぼると考えられており、一帯に現れた最初の加工職人は

    石器時代の大規模な「武器工場」を発掘
  • 第2回 背景に日本の消費爆発、定着した薄利多売のビジネスモデル

    世界中でウナギをべる人は少なくはない。スペインではウナギの稚魚「シラスウナギ」を熱したオリーブオイルの中に入れてべる料理が人気だし、北欧や英国ではウナギの薫製などが定番料理の一つである。 だが、世界で最も多くのウナギをべているのは間違いなく日人で、われわれは世界のウナギの6~7割を消費しているとされる。乱獲が主な原因であるウナギ資源の危機は、日人によるウナギの大量消費が深く関わっているということになる。 日を中心とする世界の生産と消費量は1980年から2000年にかけて急増した。日国内のウナギ生産量は1980年代後半までほぼ年間4万トン程度で推移し、これに台湾からの輸入が2万5000トンから多い時では4万トン程度加わるという形が続いてきた。 これに変化が現れるのはバブル経済の爛熟期の1987年ごろからだ。そのきっかけの一つは中国で日向けのウナギの養殖業が盛んになり、安い労働

    lotus3000
    lotus3000 2012/07/20
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