タグ

ブックマーク / plaza.rakuten.co.jp/kngti (9)

  • 「~すべし」という命令と「~すべからず」という命令 - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2010.05.08 「~すべし」という命令と「~すべからず」という命令 (5) カテゴリ:歴史その他 なんのにあったのか忘れたので、違っているかもしれないが(したがって、実話かどうかは確認できない)、革命から間がない内戦中のある日のこと、当時、チェーカーの議長だったジェルジンスキーが会議中のレーニンに、「反革命」 分子として収監している囚人のリストを渡したという。 会議に没頭していたレーニンはメモに目を通したあと、×印のようなものをつけて、ジェルジンスキーに返した。メモを受け取った彼は、そこにある×印を見て、「処刑」 の指示だと思いこみ、リストにあった全員を即刻銃殺した。 ところが、あとで分かった話によると、実はレーニンには、日頃から目を通した書類にたんなる 「確認済み」 の意味で印をつける癖があったという。もっとも、いずれにしてもレーニンの指令で、多くの人間が 「反革命」 の罪により

    「~すべし」という命令と「~すべからず」という命令 - 遠方からの手紙:楽天ブログ
  • 岡崎次郎はどこへ消えたのか - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2007.10.01 岡崎次郎はどこへ消えたのか (4) カテゴリ:雑感 岡崎次郎といえば、国民文庫版の 『資論』 の翻訳者であり、『マルクス・エンゲルス全集』 でも多数の翻訳を行っている労農派系の経済学者である。向坂逸郎の名前で岩波文庫から出ている 『資論』 も、実際には下訳者であった岡崎の翻訳がほとんどそのまま採用されているのだそうだ。 その岡崎次郎については、出生は1904年6月29日と明確であるにもかかわらず、死亡の日時は1984年ごろというだけで、なぜか明確ではない。これは、どういうことだろうか。 Wikipedia には、彼について次のような記述がある。 1983年に青土社から出版した 『マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記』 という自伝で向坂を批判。書を友人・知人らに献し、さりげなく別れの会を持った岡崎は、「これから西の方へ行く」 という言葉を残して、80歳となった翌1

    岡崎次郎はどこへ消えたのか - 遠方からの手紙:楽天ブログ
    lotus3000
    lotus3000 2012/10/26
    呉智英経由で知ったんだよな。この人のこと。
  • 「反日」なる言葉について - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2009.08.10 「反日」なる言葉について (10) カテゴリ:社会 最近というわけでもないが、一部の 「右派」 勢力や団体、政治家らによって 「反日」 なる言葉がしきりと使われている。いわく、「反日国家」、「反日サヨク」、「反日マスコミ」、「反日外国人」 などなど、その使用例は、まことに枚挙に暇がない。 たとえば、西尾幹二や渡部昇一のような 「学者」 や、彼らを信奉する者らに言わせると、中国韓国北朝鮮は 「反日」 国家であり、在日韓国人・朝鮮人らは 「反日」 外国人なのだそうだ。また、日教組や朝日新聞は「反日サヨク」であり、男女平等やDVについての啓蒙活動、性教育、差別の禁止や人権の保護などを訴えている人らもみな、「反日」 勢力なのらしい。 彼らによれば、戦後のGHQによる占領と東京裁判、さらには日国憲法制定によって、神武天皇の即位以来、2600年の歴史を持つ日の古きよき伝統

    「反日」なる言葉について - 遠方からの手紙:楽天ブログ
  • 玄洋社とカレーの関係 - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2007.04.07 玄洋社とカレーの関係 (7) カテゴリ:福岡 奇怪な傑作 「ドグラマグラ」 の作者 夢野久作は名を杉山泰道といい、戦前右翼の大立者であり政界の黒幕ともいわれた杉山茂丸の息子である。 九州は福岡といえば右翼発祥の地の一つであり、かの有名な玄洋社を設立した頭山満や、「日韓合邦」(韓国併合)を推進した黒龍会の内田良平など、錚々たるメンバーがそろっている。条約改正に反対して大隈重信に爆弾を投げ、その場で自殺した来島恒喜も玄洋社の人間である。 杉山茂丸もそのような人物の一人であるが、「ショートショートの神様」 と言われた星新一の父親の星一が製薬事業に乗り出したときに資金援助をしたりもしている。 玄洋社はもともと民権派として出発したのだが、しだいに朝鮮や中国への進出を目指した国権派へと性格を変えていく。そこにはロシアの極東進出に対する危機感であるとか、幕末以来の根強い勤皇思想な

    玄洋社とカレーの関係 - 遠方からの手紙:楽天ブログ
    lotus3000
    lotus3000 2010/08/13
  • 大文字の「良心」と小文字の良心 - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2010.05.02 大文字の「良心」と小文字の良心 (5) カテゴリ:思想・理論 自動車事故で死んだカミュに、『正義の人々』 という戯曲がある。このもとネタは、革命前のロシアで、社会革命党の秘密組織の指導者として、要人暗殺などのテロを行っていた、サヴィンコフという名のロシア人革命家が書いた、『テロリスト群像』 という回想録の中にある。 サヴィンコフは、ロープシンという名で 『蒼ざめた馬』 などの小説も書いているが、革命後はボルシェビキ政権に対する武力闘争に加わり、最後は逮捕されて裁判にかけられた。そこで、いったんは死刑判決を受けたものの、「十年の禁固刑」 という特赦による減刑を受けたのち、なぜか刑務所で投身自殺をとげたとされている。 この話については以前書いたが、要約すれば、爆弾投擲による暗殺実行の任務を与えられた、カリャーエフという青年が、目標とする人物が乗る馬車に爆弾を投げようとした

    大文字の「良心」と小文字の良心 - 遠方からの手紙:楽天ブログ
    lotus3000
    lotus3000 2010/05/03
  • 三島由紀夫とは何者だったのか - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2009.11.24 三島由紀夫とは何者だったのか (3) カテゴリ:文学その他 市谷で自決する6年前に三島由紀夫が書いた、『私の遍歴時代』 というタイトルのなかば自伝風のエッセーは、次のように始まっている。 小説家として暮らしている今になってみると、むかし少年時代の私が、何が何でも小説家になりたいと思っていたのは、実に奇態な欲望だったと思い当たる。こんな欲望は、決して美しいものでもロマンチックなものでもなく、ようするに少年の心がおぼろげに予感し、かつ怖れていた、自分自身の存在の社会的不適応によるのであろう。今とちがって、小説家になれば金持ちになるから、などという空想はありえなかった。 ここには、おそらくなんの嘘もないだろう。肉体や現実よりも先に言葉を獲得し、遅れて肉体を持ったときには、「その肉体は言うまでもなく、すでに言葉に蝕まれていた」(太陽と鉄)と回想しているような早熟の少年にとって

    三島由紀夫とは何者だったのか - 遠方からの手紙:楽天ブログ
    lotus3000
    lotus3000 2009/12/14
  • 我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか  - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2009.10.02 我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか (4) カテゴリ:思想・理論 ゴッホとの共同生活が破綻したゴーギャンがフランスからタヒチへと逃亡したのは、ゴッホと別れてから三年後の1891年のことである。タヒチが 「発見」 されたのは18世紀半ばで、最後にはハワイで先住民に殺された、かのキャプテン・クックことジェームズ・クックも、金星観測のため、1769年にタヒチを訪れている。 むろん、この 「発見」 とはヨーロッパ人と彼らの世界にとってのことにすぎない。タヒチは、おそらくはアジアのどこかから船出し、その後、ハワイからイースター、さらにニュージーランドにまで航海を続けた人々らによって、そのはるか以前に発見されていたのである。いうまでもなく、それはいわゆる 「新大陸」 の場合でも同じことだ。 タヒチなどの島々の 「発見」 が、当時のヨーロッパの知識人らにどの

    我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか  - 遠方からの手紙:楽天ブログ
  • 宮台真司のトンデモな歴史観 - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2007.05.11 宮台真司のトンデモな歴史観 (6) カテゴリ:明治維新・アジア主義 宮台真司の近代史認識がいかにでたらめかを示す例を、MIYADAI.com Blog から引用してみる。 その点、昔の米国は凄かったよ。例えばGHQの“ホワイト・パージ”。日が内政外交上の無能力者になったのは米国による“ホワイト・パージ”による所が大きい。“レッド・パージ”は有名だけど、実は講和までの8年間に戦前までの右翼──国の成り立ちを真に知る存在──が根絶しにされたのは知られない。(中略) 同じくGHQの指示でなされた“レッド・パージ”の目的は労働運動の弾圧で、GHQは思想弾圧すべからずと指示書を書いていたほどだ。ところが右翼の思想的鉱脈は完全に根絶やしにされた。結果、維新以降の国の成り立ち、特に「田吾作による天皇利用」の真実を、コミュニケートする機会が消えた。それ以降の右翼は戦前とは別物。右翼

    宮台真司のトンデモな歴史観 - 遠方からの手紙:楽天ブログ
    lotus3000
    lotus3000 2009/11/22
    意図的にアジア主義左派たらんとしている僕の盲点チェックに。
  • 独学者とトンデモ説の親和性、または権威主義的性格について - 遠方からの手紙:楽天ブログ

    2009.10.25 独学者とトンデモ説の親和性、または権威主義的性格について (1) カテゴリ:ネット論 以前、サルトルの 『嘔吐』 に出てくる 「独学者」 なる人物にふれて、「サルトルの 『嘔吐』 をちらちらと読み返してみた」 なる雑文を書いたことがある。そこで引用した 『嘔吐』 の箇所をもう一度ひいてみる。なお、引用文中の 「彼」 とは、この 「独学者」 を指している。 彼は目で私に問いかける。私はうなづいて賛意を評するのだが、彼がいくらか失望したということ、彼が欲したのは、もっと熱狂的な賛同だったということを感じる。私に何ができようか。彼が私に言ったことのすべての中に、人からの借り物や引用をふと認めたとしても、それは私が悪いのだろうか。 言葉を質問形にするのは癖なのである。じっさいには断定を下しているのだ。優しさと臆病の漆は剥げ落ちた。彼がいつもの独学者であるとは思われない。彼の顔

    独学者とトンデモ説の親和性、または権威主義的性格について - 遠方からの手紙:楽天ブログ
  • 1