自民党憲法改正推進本部は2日、参院議員について、改選ごとに少なくとも1人を各都道府県から選ぶという趣旨の条文を、党の憲法改正草案に加えることを決めた。人口の少ない県にも改選議席を1としている現行の選挙制度を正当化し、「一票の格差」是正を求められないようにするのが狙いだ。 現行憲法は参院議員について「全国民を代表する」と規定。いまの参院選挙制度は「一票の格差」が4・75倍あり、最高裁から「違憲状態」と指摘されている。そのため参院では、人口の少ない県と隣県の選挙区を統合する「合区(ごうく)」を含む新しい選挙制度を取り入れる必要性があるが、自民党内の反発が強い。