F1・自動車ジャーナリスト 世良耕太(せら・こうた) 出版社勤務後、独立し、モータリングライター&エディターとして活動。主な寄稿誌は『Motor Fan illustrated』(三栄書房)、『グランプリトクシュウ』(エムオン・エンタテインメント)、『auto sport』(三栄書房)。近編著に『ル・マン/WECのテクノロジー』(三栄書房/1728円)、『F1ジャーナリスト世良耕太の知られざるF1 Part2』(オトバンク/500円)など F1ではかつて、燃料の開発がトリッキーな方向に進んだ反動で、現在は「市販ガソリンと根本的に似た成分」にすることが規則で定められている。となると、「じゃあ、ガソリンでパフォーマンスの差は出ないね」と考えてしまいがちだ。 かくいう筆者もそう思っていた。だが、2014年シーズンに関してはそうでないことが、パワーユニット製造業者や燃料メーカーの証言から明らかにな