先日、親しい友人を通して素晴らしいご縁をいただいた。来日して京都を訪れていたインド出身の思想家サティシュ・クマール氏と、環境運動家で文化人類学者である辻信一氏との出会いである。 素晴らしい出会い 9歳でジャイナ教の修行僧になったクマール氏はマハトマ・ガンディーの思想に触れて18歳で還俗し、平和と核廃絶を祈ってインドからアメリカまで、2年以上かけて徒歩で巡行をした。その後「スモール・イズ・ビューティフル」で知られる経済学者、シューマッハーと出会い、現在はイギリスで、持続可能で豊かな社会をつくるための学び舎「シューマッハー・カレッジ」を運営している。辻氏はスローライフの提唱者で大学教授でもあり、大学の生徒だけでなく彼によって人生観が変わったという人は数え切れないだろう。 数年前、クマール氏の自伝『君あり、故に我あり:依存の宣言』を読み、その自然観に感銘を受けたが、本人に触れてその思いはさらに強