近年、自動車に様々なソフトウエアが導入されるなど、情報技術の活用が進んでいる。自動車1台に搭載する電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)の数が、100個以上にのぼる車両もある。ソースコードの行数は約1000万行と言われ、クルマは大規模なソフトウエアを実装するシステムになっている。 ソフトウエアの塊と言えるクルマに対して今、新しい脅威が見えている(図1)。2010年、米国の研究者らが自動車内外からの通信によって車載ソフトの脆弱性を攻撃し、車両の制御システムに影響を与えられることを明らかにした。リアルタイム性が重要である車載システムと情報システムの違いがあるとは言え、認証や通信の秘匿などの面で車載ソフトには情報セキュリティの面で脆弱な部分が存在することが分かった。 しかも今後、車載ソフトのシステムが攻撃される可能性は高まる。攻撃する経路が増えているからだ。車
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