2014年7月に大規模な顧客情報漏洩が発覚してから2年――。通信教育大手・ベネッセホールディングスの苦境がまだ続いている。 8月1日に発表した2016年4~6月期(第1四半期)決算は売上高1056億円(前年同期比1.7%減)、7億円の営業赤字(前年同期は6億円の黒字)とついに赤字転落した。 ついにJPX400からも除外 もともと第1四半期は採用コストなどがかさむため利益は少ないが、赤字になったのは1995年の上場以来、今回が初めて。JPX日経インデックス400銘柄からも8月31日付で除外される。 足を引っ張っているのは国内教育事業の柱である「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」だ。今年4~6月からの延べ在籍数(4~6月の月次在籍数の累計)は702万人で、前年同期の788万人から1割減った。商品点数をしぼりコスト削減を進めたが、減収による減益の影響を補うには及ばなかった。 国内教育事業は売上高51