2013年4月12日、日米両政府はTPPに関する「事前協議」に関する合意文書をそれぞれ発表した。3月15日の安倍首相のTPP交渉参加表明以降、加速化されてきたといわれるこの事前協議だが、何としてでもTPPに入りたい日本と、その日本の足元をみて「高い入場料を払わせる」と意気込む米国という構図はすでにはっきりとしていた。 私自身は、事前合意の発表をするという予告を聞いた際、「まさか本当のことを発表するわけがない。なぜなら、もしすべてを発表してしまったら日本がとことん身ぐるみをはがされ、TPP交渉に参加する前に丸裸の状態になることが明るみにでるから」と考えていた。 そして発表がなされた後、日本政府の発表内容、米国USTRのリリース(英文原文)、そして各種報道を読み比較をしてみたところ、驚くべき事実がわかった。日本政府の合意公開資料は、USTRがリリースしたプレスを都合よくつまみ食いしたものなのだ