1 日本語の語順の特徴 日本語は膠着語と言われます。文の要素を糊付けして構成していく言語ですから、語順は様々に動かせます。それでも不安定にならないのは、基盤となるものがあるためです。日本語の文末には、述語を含む部分がおかれるのが標準的です。 日本語の語順のおそらく最大の特徴は、文末に述部が置かれることでしょう。文末の前に置かれる文の構成要素が、比較的自由な語順になるという点も大切な特徴になります。例えば、「今日私は閉館ギリギリの時間に図書館に本を返却することができました」です。 この例文の場合、「返却することができました」という述部の前にある「今日」「私は」「閉館ギリギリの時間に」「図書館に」「本を」という要素の順番は、大幅に変更が可能です。ただ述部以外の語順の緩やかさのために、誤解が生じるケースも見られます。 2 私はAさんとBさんに… しばしば指摘される事例があります。「私はAさんとB