障害者の雇用数を中央省庁が水増ししていた問題で、政府は28日、国の33行政機関を対象とした昨年6月1日時点の再調査結果を公表した。27機関で計3460人の障害者数の不適切な算入があり、平均雇用率は従来調査から1・19%に半減した。27機関で当時の法定雇用率2・3%に届いていなかった。障害者雇用の旗振り役となる国の約8割の機関で、水増しが広がっていた深刻な事態となった。 菅義偉官房長官は28日午前の会見で「障害のある方の雇用や活躍の場の拡大を民間に率先して進めていく立場としてあってはならないことと重く受け止めており、深くおわび申し上げる」と謝罪した。 再調査結果は、この日午前にあった政府の関係閣僚会議で示された。菅官房長官は、弁護士らによる経緯や原因の検証チームを設置するとともに、水増しが相次いで発覚している地方自治体の全国調査の実施を表明。10月中に再発防止策をとりまとめるとした。加藤勝信