日本上陸はまだ先になりそうだが、すでに米国ではアップルがクレジットカード「アップルカード」を発行、金融事業に参入している。ところがアップルは、この事業では利益を出していないという。では、その目的は……? 著書『2025年を制覇する破壊的企業』を発表した、ベンチャーキャピタリストの山本康正氏は、「アップルのあらゆる事業は、iPhoneユーザーを囲い込むため」と分析する。一体どんなビジネスモデルなのか、解説してもらった。 『ソフトウェアファースト』の次を見据える A社はハードウェアカンパニー。B社はソフトウェアカンパニー。C社はサービス業。一昔前にあったこのような業種のくくりや壁は、意味をなさなくなります。ハード、ソフト、サービス。これら3つの領域すべてを押さえることに意味があるからです。 逆の言い方をすれば、どれか一つの領域しか手がけていない企業は、GAFAのようなコングロマリット企業に飲み