日本各地では何十年ぶりかという大雪が降るか降らないかで大騒ぎだった1月後半のとある土曜日。筆者はJR御殿場線に乗って沼津へ向かっていた。目的地はいまにも雪が降りださんといわんばかりの真冬の沼津港だ。なぜ、筆者が寒空の下を沼津港に向かっているのかといえば、そこが「NFC決済の聖地」だと聞いたからだ。 日本では10年以上にわたってインフラ整備が行なわれたこともあり、Suicaなど交通系ICカードをはじめとする「おサイフケータイ」が利用できる環境が街のあちこちに存在する。都市圏だけでなく、イオンなどの全国のショッピングモールや各地のコンビニなど、ポイント利用を目当てにタッチで「ピッ!」という光景はもはや珍しくない。一方で、Apple PayやAndroid Pay、Samsung Payなど、最近になり次々と登場しつつあるスマホを使った決済システムの基礎となっている「NFC(Type-A/B)」