「Apple CarPlay」のサイトより 車載半導体の視点から考えた自動運転EV 2021年に入った途端に、世界的に車載半導体の供給不足が発覚した。それと同時期に、iPhoneで有名なIT企業のアップルが開発中の自動運転EV(電気自動車)「アップルカー」をどこが製造するかという報道が過熱してきた。 筆者の専門は半導体産業であるため、当初は車載半導体の供給不足について、調査、分析、考察を行い、いくつかの記事を書いた。最新の記事は、4月21日にEE Times Japanに寄稿した『半導体不足は「ジャストインタイム」が生んだ弊害、TSMCが急所を握る自動運転車』である。 この間、自動車メーカーと車載半導体について、多くの人たちの意見を聞き、また多くのことを考えた。そしてたどり着いた結論は、現在世間(の一部)を騒がせている「アップルカー」が既存のクルマ産業を駆逐してしまうかもしれないということ