俳優・黒柳徹子さん(83)の自伝的物語「窓ぎわのトットちゃん」が中国で1千万部を突破したのを記念するイベントが6月21日に北京で開かれた。日本での累計発行部数800万部を超える大ヒット。多くの人を引きつけるのは、なぜなのか。 ◇ 〈「窓ぎわのトットちゃん」あらすじ〉 小学1年で退学になった、おてんばなトットちゃん(黒柳徹子さん)を受け入れた小学校「トモエ学園」が舞台。個性を伸ばすユニークな教育を実践する小林宗作校長や、そこに学ぶ友だちとの交流を生き生きと描く。終戦間際の空襲で学園は焼失した。 個性尊重の流れ 「以前は英雄が登場する本ばかり読んでいて、人は何か大きなことを成し遂げてこそ価値があると思っていた」。児童文学作家や教育関係者ら約300人が集った会場。本を中国語に翻訳した趙玉皎さんが最初に読んだ時の驚きを語った。日々の生活を楽しみ、学校の先生になる夢を持つ。そんなトットちゃんに違和感