防衛省が打ち出している計画は、ガザへの攻撃を続けるイスラエルとの関係を見直す国内外の動きに逆行するものだ。
映画『香川1区』では、初代デジタル大臣・平井卓也氏(写真右)の政治資金パーティーに関する場面が描かれている(PHOTO:共同通信) 自民党の5派閥がパーティー収入の過少申告を刑事告発され、東京地検特捜部が捜査している問題。発端は、神戸学院大教授の上脇博之教授が昨年、『しんぶん赤旗』で疑惑が報じられたことを機に、刑事告発したこと。 【画像】足元はおぼつかず…安倍派「親分」森喜朗元首相が銀座の「1人4万円」最高級ステーキ店にやってきた この報道を見て思い出されたのは、ドキュメンタリー映画『香川1区』(’21年)に登場する、初代デジタル大臣・平井卓也氏の政治資金パーティーに関する場面だ。それは、とある告発者からの情報――。2万円×10人分のパーティー券の購入依頼で、パーティーに出席するのは3名までで、本来なら残り7名分は寄付になるというもの。 その流れで相談を受け、映画の中にも登場していたのが、
【暮らしの中に求められる、ケアの姿】 2013年に長野県の特養「あずみの里」で、准看護師が女性入所者をドーナツの誤飲で窒息死させたとして、刑事事件に。業務上過失致死罪で一審有罪。この判決は、介護や医療の現場を萎縮させるものとして大きな波紋を呼んだが、高裁は一審判決を破棄し無罪に。検察は上告を断念し、無罪が確定。 裁判を振り返り、ケアの現場におけるリスクとコミュニケーションのあり方、科学的根拠と法の関係について検証し、ケアとはどういうものかを考えたブックレット。 介護関係者やご家族には、ぜひ読んでほしい。⇒ 【民事ではなく、刑事!】 弁護士・上野格と看護師・宮子あずさの対談。 上野:<介護施設で働く看護師が、投薬や手術の失敗ではなく介護をしていて罪を問われたわけです。しかも「何かの処置を行ったため」ではなく、当初は「何もしなかったこと」が罪になるべき事実として取り上げられたのです。これは前代
ひとりのお兄ちゃんの話から始めたい。 2019年6月1日、東京都練馬区で一件の殺人事件が起こる。農林水産省の元事務次官・熊澤英昭(当時76)が、長男の英一郎(44)を自宅で殺害したのだ。英昭は息子の首と胸を包丁で何度も刺し、やがて動かなくなったことを確認すると、みずから警察に通報した。父親は「引きこもりがち」の息子から家庭内暴力を受けており、逮捕当時、彼の身体には殴られたとみられるアザがいくつもあったという。 英昭は警察の取り調べに対し、息子の殺害にいたった直接的な動機として、その直前に起こった別の殺傷事件を引き合いに出している。孫引きのかたちになるが、磯部涼によるルポルタージュ『令和元年のテロリズム』(2021)から引用しよう。 〔…〕犯行当日は熊澤邸に隣接する練馬区立早宮小学校で朝から運動会が行われていた。英一郎はその音に対して、「うるせえな、ぶっ殺すぞ」などと発言したという。英昭は「
え、 何故投書だったのか? 知人から 相談を受けたのです。 世の中が おかしくなっているのに 職場で 社会の問題や 政治の不正を 話題にしても 煙たがられると。 一体、 どうしたらいいのかと。 で、 僕は、 色んなアプローチを 試してみては? と提案したのです。 テレビ局に電話。 スポンサーにメール。 あと 新聞に投書。 日々の生活の中で 身近な人と話すのも 勿論大切。 でも そのフェーズは 過ぎたかも・・・。 脱原発や 安保法制反対の 官邸前デモまでは まだ 話せる雰囲気も あったけれど、 もう話題にするのも 憚られるというか 皆、 慣れちゃった? それとも 諦めちゃった? どんどん悪い方向に 行っているから もう抵抗しても 無駄だと 悟ったのか? もしくは 原発の再稼働も 新設も決まったし 安保法制も 止められなかったからと 脱力したので 悪い方向に 行っているのか? 僕の周りにも 社
同性婚の法制化を求める声が大きくなっている。それに対して反発が広がり、「そもそも結婚は生殖(あるいは出産)のためにあるのであり、出産しないカップルに結婚による法的利益を提供する必要はない」とか「同性婚を許容するなら兄弟姉妹の結婚も許されるべきではないか」といった議論も飛び出した。後者に関しては特に、牽強付会と言っても構わないと思われるが、なぜそのような錯誤が生じるのかも含めて、もう一度「婚姻」と「再生産(子どもをつくること)」の関係を考え直してもいいかもしれない。本稿で述べる論点をまとめるなら、以下のようになる。この三つに違和感を感じない方は、最終節だけ読んでいただいても構わないと思う。そうでない方は、少し長くなるが全文にお付き合いいただければ幸いである。 (1)婚姻は生殖のためにあるのではないし、人類のインセスト・タブーは生物学的(優生学的)根拠に基づくものではない (2)日本文化のイン
あなたはスマートフォンを操作する際、どちらの手で持ち、どの指で操作するだろうか? おそらく誰しも基本の「型」があるはずだ。「みんな自分とだいたい同じでは?」と考えている人が多いかもしれないが、実はかなり異なっている。コンテンツ提供サイドとしては操作感への影響を意識しておく必要がある。 スマホの操作スタイルという、これまであまり気にしたことがなかった盲点ともいえる調査リポートを、調査会社のインテージが2023年1月27日に公開した。調査対象は日本を含む11カ国(日本、中国、韓国、インド、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナム、シンガポール、英国、米国)。サンプルサイズは各国500人だ。 ▼関連リンク(クリックで別サイトへ) 日本人のスマホの持ち方は独特?-国際比較調査でみるスマホ操作の国別傾向- 調査の趣旨は、タイトルの通り諸外国との比較で違いを浮き彫りにすることである。だがそれ以前に、「
『フィリピンパブ嬢の社会学』の出版から6年、映画化が決まった。「犯罪の温床」「諸悪の根源」との偏見を持たれがちなテーマを映像にする上で、原作者・中島弘象さんが重視したこととは
白いシャツと眼鏡だけの、女性の人形がある。 肌の質感は生きている人そのもので、温かい。シャツを脱がすと、透き通るような白い肌(色は選べる)と、豊満な胸があらわれる(大きさは選べる)。 瞳を見つめると、視線を合わせてくる(オプション)。話しかけると反応し、見事なクイーンズ・イングリッシュで返事をする(オプション)。20種類の基本人格を元に、利用者との会話を記憶し、学習して応答するAIが組み込まれている(オプション)。 ボディに埋め込まれたセンサーにより、自身の体勢や利用者との位置関係、動きを把握する。把握した内容により、体温を上げたり、適切なタイミングで声を上げることができる。重要なパーツはボディから取り外し可能で、水洗いができる。 ロボット工学と人工知能を集大成した特注品で、5万ドル(650万円)になる。 セックスロボットと人造肉 『セックスロボットと人造肉』の著者ジェニー・クリーマンは、
『ダイエット幻想』3刷にあたって ー承認欲求を否定しながら、刺激する社会をいかに生きるか 2023 1/15 1月12日に『ダイエット幻想』重版のご連絡をいただきました。それに際し、本書発刊時に私がnoteに書いた文章を転載します。3年前に記した『ダイエット幻想』での挑戦は多少なりとも成功をおさめたのかもしれません。 承認欲求を否定しながら、刺激する社会をいかに生きるかー「ダイエット幻想」に込めた挑戦 (2019年10月11日) 今年の6月22日、私は『ダイエット幻想』の終章を書き終わり、5日後の6月27日に『急に具合が悪くなる』の最終便を宮野さんに託しました。 私はこの二つの本を同時並行で書いていました。 でも、だからこそ、宮野さんへの最後の書簡は、『ダイエット幻想』を書き終えた状態で、書簡にだけ全力を投じられる状態で書きたかった。 『急に具合が悪くなる』は私にとって、これまでに経験した
渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者 兵庫県生まれ。多くの職を体験し、東京で外資系医療用装具会社勤務後、香港を経て1995年よりアメリカに移住。2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に新潮社刊)を発表。『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)など著書多数。翻訳書には糸井重里氏監修の『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経ビジネス人文庫)、レベッカ・ソルニット著『それを、真の名で呼ぶならば』(岩波書店)など。最新刊は『ベストセラーで読み解く現代アメリカ』(亜紀書房)。 連載:Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者。 イーロン
世に倣い、私もこの1年を振り返ってみる。 4月、人事異動の季節。新たに異動してきた方に、こう紹介された。 「こちら<かなりや>の高梨さん。この人ねえ、すごい道具箱持ってるんだよ!」 今年の私の「うれしかった大賞」は、この言葉に決定である。 本当は私のものではなくシェルター<かなりや>の備品だが、道具箱が私の「バディ」であることをわかってもらえたのが、とてもうれしかった。 私の愛する道具箱。 キミがそばに居ると、大抵の困難は乗り越えられる気がするんだ。 中には各種カッターやドライバー、巻尺はもちろん、六角レンチセット、ラジオペンチにネジザウルス、モンキー、万能はさみ、針金、バインダー、紙やすり、結束バンド、水道パッキン、ダボ、洗濯機設置に使う水栓ニップルがゴチャっと入っている。 箱には入っていないが、電動ドライバーセットとスチームクリーナー、脚立も立派な「チーム道具箱」の一員である。そしてそ
厚生労働省が新型コロナの感染症法上の分類をいわゆる「2類相当」から、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」への引き下げも含め見直しに向けた議論を本格化していく方針を示したことを受け、東京都医師会の尾崎治夫会長は医療現場の感染リスクを防ぎ、ワクチン接種の公費負担を続ける必要があることなどから「5類」に引き下げるのではなく、新型コロナの特性を踏まえた新たな類型に位置づけるべきだという考えを示しました。 東京都医師会の13日の定例会見で尾崎会長は、▽医療現場で新型コロナの患者と一般の患者をともに診療することは、感染対策などの面から現状では難しく、▽ワクチン接種の公費負担については、高齢者や基礎疾患のある人については公費負担を続けるべきだと指摘しました。 そのうえで、感染症法上の扱いについては「5類にいきなりするのは現状では難しく、5類に近い新しい類型にするほうがいいのではないか」と述べ、新型コロ
社会のことから、ごく個人的なことまで。me and youがこの場所を耕すために考えを深めたい「6つの灯火」をめぐる対話シリーズ、「i meet you」。出版社勤務ののち2014年よりライターとして活動し、『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』や『マチズモを削り取れ』などの著書を発表している武田砂鉄さんにお話をうかがいました。このテキストは、me and youの本『わたしとあなた 小さな光のための対話集』にも収録されています。 世界経済フォーラムが2021年に発表した日本のジェンダーギャップ指数は156か国中120位。先進国で最低レベルであるこの結果は深刻ですが、その報道にもはや驚くことができなくなっているほどに、女性の政治参加割合や管理職の少なさ、平均所得の低さ、暴力被害の多さ、そういった状況が続いているのが現在の日本の姿ではないでしょうか。 ライターの武田砂鉄さんが、日本の
【被害者に「学校にいかなくてもいいんだよ」という“一見優しい言葉”に問題提起!】 いじめ加害者が学校に居続け、被害者が立ち去るという歪んだ現状をどう変えるべきか。精神科医と社会学者が、人々の意識データなどを取り上げつつ、被害者優先のケアのあり方を論じる。 副題が、「処罰と被害者優先のケア」。 <本書は、わたしたち大人がつくりあげてきたいじめ被害者に対する今日的なケアを批判的に検討しています。被害者に対するやさしい(はずの)声かけの課題を明らかにし、一方でこれまで私たちがほとんど目を向けてこなかった加害者の処遇に切り込む、タブーの書>だと。 以下、お二人の声を―― 内田: <これまで私たち教育関係者は、被害者が学校から離れられるよう世論を形成し、環境を整備することに力を注いできました。それはたしかに、いじめ被害者にいくらかの安全・安心な日常を提供してきたことでしょう。ただ、その安全・安心な場
「単にモザイクがかかっていないだけで、『わいせつ物』と認定されるのはおかしい。刑法175条1項は『表現の自由』を侵害して、違憲だ」。自分で撮影した無修正のアダルト動画をFC2コンテンツマーケットで販売したとして、罪に問われている男性が、こんな前代未聞の主張を展開して、刑事裁判の控訴審を戦おうとしている。 男性は、弁護士ドットコムニュースの取材に「『わいせつ』の基準は、時代に合わせて変えるべきだと思います。しかし、チャタレイ事件や四畳半襖の下張り事件の時代から同じままです。勝つのは難しいと思いますが、最高裁まで戦って、なんとか爪痕を残したいと考えています」と語る。 ●海外の業者を通じて「無修正」を売るようになった 刑法175条1項で定められた「わいせつ電磁的記録送信頒布の罪」に問われているのは、都内在住の会社役員、大島さん(仮名)だ。 男性が男性器を露出して、女性がその性器を口に含む「口腔性
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