友人のカメラマンが仕事で被災地の写真を撮影することになり、岩手県は陸前高田市に向かったそうです。同地でテントを張って泊まったらしいのですが、その感想として彼が語った一言が印象的でした。「ちょっと放射能が心配だったけど」。 おいおい、そりゃおかしいよ。陸前高田は事故があった福島原発とは相当距離がはなれている。東京とも大してかわらないはずだ。 調べてみたところ、東京のほうが50キロほど原発から離れていることがわかったのですが、彼は千葉県は成田の出身、成田は陸前高田とはほぼ同距離にあります。おそらく彼は自宅の近郊にテントを張ることにはさほど抵抗を感じないでしょう。被災地=放射能という誤解をもっていたのです。 つい先日、京都の伝統行事「五山送り火」の一つ「大文字」で焼かれるはずだった陸前高田の薪が燃やされないことになりました。京都市などに「放射能が心配」という声が寄せられたためだそうです。