『脳を創る読書』(著者/酒井邦嘉、出版元/実業之日本社)という本が話題だ。現在、出版業界では各社とも電子書籍の普及に注力しているが、本書は改めて「紙の本」の良さを脳科学的に問い、なぜ私たちたち人間に「紙の本」が必要なのかを提示している。紙に印刷された「文字」が「脳」に与える効果とは一体? 電子書籍と「紙の本」の違いはどこにあるのだろうか。著者で東京大学大学院総合文化研究科の酒井邦嘉教授に話を聞いた。 詳しい記事はこちらから よく「電子書籍だと内容が記憶に残りにくい」と言われる。これは科学的な根拠があるものなのだろうか? 「まず、科学的なデータがあるかということをいわれると、そういう科学的な調査をしたわけではありません。また調査の方法によっても結果が変わってくると思います。“内容を覚えていますか?”という割と表面的な聞き方をすると、ほとんど変わらないかもしれない。けれども意外と、頭に自
「出版社が著作隣接権を求める理由」について、講談社が私に説明して下さるとのことで、本日(3/16)、音羽まで聞きに行ってまいりました。 (森川ジョージ先生もお話を聞きたいとおっしゃるので、同行していただきました。) 説明して下さったのは、講談社の常務取締役である清水保雅さんと、編集総務局の五木田直樹さん。 清水常務は、東京都の性描写漫画規制の時に、 「日本の漫画の創造性は“何でもあり”の精神で支えられている」 と言って規制に大反対したご本人で、結局講談社は都が主催する『東京国際アニメフェア』をボイコットするに至りました。明確に、漫画の表現の自由を守りたい立場におられる人物と言えるでしょう。 ・・・しかし結論から申しますと、清水さんと五木田さんをもってしても、出版社が著作隣接権を得るべき合理的な理由は、説明することができませんでした。(^^;) これは恐らく、お二人も同意なさる事だと思います
これからの参考書が、電子書籍の形式を目指していくのなら、参考書本体を出版するだけでなく、その参考書に対する様々な識者の「突っ込み」を、雑誌の形で提供できたら、きっととても面白い。 電子書籍は便利 たとえば聖路加国際病院の研修医マニュアルや、寺沢先生の「研修医当直御法度」みたいに、ある程度有名な、ユーザーの多い研修医向けのマニュアル本を、電子書籍として雑誌化してほしい。 原本を電子化して販売するのと同時に、編者の先生が、異なった施設で働くベテランの先生がたに、原本に対する「添削」を依頼する。販売されている原本データに対して、いろんな先生がたの「俺ならこうやるね」や、「この疾患の鑑別診断なら、これが入っていないとおかしい」みたいな突っ込みを、月替わりで読むことができたら、それはきっと面白い。 紙のメディアでそれをやると、「時刻表」になってしまう。毎月のように改訂された、先月と少しだけ異なるだけ
2011年12月21日 自炊代行を提訴する作家の偽善〜再販制度での裁断本のほうが遥かに多いゾ この7人のセンセイによる記者会見での発言内容を読んだが、時代感覚のなさ、を露呈した迷会見だったと思う。(まあ、気持ちは分かるんだけどさw)スキャン代行業者提訴で作家7名はかく語りき東野圭吾氏、弘兼憲史氏など著名な作家・漫画家7名が、スキャン代行業者2社を提訴した問題。記者会見の場で7名は何を語ったのか。紙への思い、裁断本を含めた違法コピーへの憤り、出版業界の現状や未来など、各人がそれぞれの心情を吐露した内容をまとめた。私が思うに、小説家や漫画家が目指すべき本来的なアウトプット、目指すべき達成点は、ある種のストーリーを読者の脳内で紡ぎだし、読者の心をつかみ、深く揺り動かすことであって「インクが乗っかった物理的な紙の束」を届けることではないはずだ。 このセンセイ方は、アマ同人誌の発行者ではなく、商業出
シャーロック・ホームズ全60作品を無料で読めるサイトを見つけました。これはやばい。マジでやばいです。 こちらです。 →コンプリート・シャーロック・ホームズ こちらのサイトによれば、 原作の著作権はすでに切れていますので、英語のテキストは数多くのサイトで公開されていますが、邦訳はほとんど著作権が残っており、インターネット上で自由に読める邦訳はごく一部に過ぎません。このサイトでは、既存の著作権に抵触しないように、全ての作品を改めて原作から翻訳し直して公開しています。初出誌のストランドマガジンに掲載されたシドニー・パジェットのイラストも、ほぼすべて掲載してありますので、パソコンや携帯から、存分に世紀の名探偵シャーロック・ホームズの魅力をお楽しみください。 ・・・え、何この神サイト?マジ?本当にありがとうございます!! 年末はもうやることきまった!シャーロック・ホームズ読むよ!!! しかも、iPh
本は重くてかさばるため、書籍としての形に愛着がないのであればPDFやJPEGなどのデジタルデータに変換してPCなどで読めるようにした方がなにかと便利です。しかし、データ化するには本をスキャンする必要があり、スキャンするためには本を一度バラバラにしなければきれいにスキャンできません。 ところが、今後は本を切断したり裁断したりすることなく、そのままデータ化する「非破壊自炊」の時代かもしれません。 ◆「自炊」とは? by 池田隆一 本をスキャンしてデータ化することを、“自分で(データを)吸い出す”ことから「自炊(じすい)」と呼びます。マンガや雑誌をネット上でやり取りするためにスキャンする行為が発祥だと考えられています。スキャナーが登場した頃から本をスキャンするという発想はありましたが、1冊まるごとスキャンしてデータ化するツワモノはそれほど多くありませんでした。 発祥ゆえにネットスラングとして扱わ
言葉足らずのためかなり誤解があったようなので、書き足らなかった部分を加筆しました。 「アマゾンが本格的にKindleを日本語化して年内にも日本の電子書籍業界に参入」と聞いて、戦々恐々の出版業界人も多いことだろうが、安心していい。アマゾンが参入しようがどうしようが、日本の電子書籍はたいして盛り上がらない。長期的に見たらどうせ衰退するのは目に見えているからだ。アマゾンが本格参入して一時的にビジネス本の電子書籍は売れるようになるだろうが、10年、20年の長いスパンでは必ず日本の書籍出版(印刷と電子含めて)のマーケットはどんどん小さくなると断言する。 インプレスはこんな感じで日本の電子書籍のマーケットが大きくなっていくと予想しているが、非常に脳天気ではないか。電子書籍のマーケットは多少拡大しても、印刷物の書籍のマーケットがこれ以上に小さくなって、全体としては出版業界はけっして上向きにならないだろう
2011年07月13日21:45 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 星々をその手に - 書評 - マーカス・チャウンの太陽系 訳者より献「本」御礼。 キ・タ・コ・レ。 これぞ、電子書籍の中の電子書籍。 これぞ、本を超えた本。 このアプリのためだけにiPadを入手する価値、あります。 本「書」「マーカス・チャウンの太陽系」は、あの「元素図鑑」も手がけたTouch Pressによる、括弧ぬきで太陽系を手に取る一「冊」。 本作ばかりは、何を言葉で書いてもしかたがない。とにかく文字通り手に取ってくれとしかいいようがない。これこそ「明日の本」の姿だということは、触ればわかる。 電子書籍そのものは、「今日の本の一版形」といっても過言ではない。米国Amazonではすでに電子版の売上が紙版のそれを上回っているそうだし、拙著も「弾言」と「決弾」に関してはすでにそうなっている。しかしそれらは「縦のものを
#追記 2013/5/14 当記事から2年たって新製品のリリースなどがあったので、以下の記事で新しくまとめなおしました! 【保存版】本の自炊方法まとめ。裁断、スキャンからタブレット・Kindleでの読書まで徹底解説! #追記ここまで こんにちは。自炊(本の電子化)についてどこよりも詳しく解説しているブログの管理人、うしぎゅう(@ushigyu)です。 タイトルからして言うまでもなく、このブログは自炊(本の電子化)がメイントピック。 これまでに、裁断、スキャン、iPadやパソコンによる閲覧から裁断した本の処分に至るまで、どこよりも詳しく解説してきたつもりです。 ただ、記事数も増えてきて「どの記事を見れば自炊についてサクっとわかるの?」という方もいるかもしれません。 というわけで、今回は「これだけ見れば自炊の全てがわかる!」今までの記事のまとめです。 これから本を電子化する方も、どうしようか迷
仮説実験授業研究会会員によるたのしい授業カタログin特別支援教育。特別支援学級・特別支援学校で実践で...
福島原発での事故のニュースは連日報道されていますが、放射能や放射線、その種類や人体への影響についてスッキリ理解できず、不安な気持ちを抱えている人も多いのではないでしょうか。『もっとわかる放射能・放射線』は、今回の事故を理解する科学的な基礎知識を約50ページにまとめたコンパクトな電子書籍。クイズからスタートする親しみやすい内容で、さらっと気軽に読むことができます。 この電子書籍を出版したのは、北海道大学の高等教育推進機構高等教育研究部に設置されている科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)。CoSTEPは、北海道大学の学生・教職員を主な対象として科学技術の専門家と一般市民のコミュニケーションを橋渡しする“科学技術コミュニケーター”を養成している組織です。 『もっとわかる放射能・放射線』はパソコン向けのPDF、『iPhone/iPod』で読める電子書籍に編集。放射能と放射線の違い
絶版漫画に広告を付加して無料配信しているJコミは、4月12日のJコミ正式オープンに合わせ、ユーザーから違法に流通している漫画ファイルのアップロードを受け付け、それらを合法化して再配布する仕掛けを発表した。 Jコミは、「魔法先生ネギま!」や「ラブひな」などの作品で知られる漫画家の赤松健氏が立ち上げたもので、著作権者の許諾を得た絶版漫画を広告入りのPDFファイルなどの形で無償公開し、その広告料を作者に還元するというモデルが、絶版作品を有する作者と無償で作品を読みたいユーザーの双方から高い評価を受けた。 これまでは正式オープンに向けたトライアルが続けられており、「ラブひな」のほか、新條まゆさんの「放課後ウエディング」や梶研吾氏(原作)/樹崎聖氏(作画)の「交通事故鑑定人・環倫一郎」、石岡ショウエイ氏の「ベルモンド Le VisiteuR」などをこのモデルで無償公開、数十万円から多いときには1
東日本大震災と福島第一原発事故。いずれも「今、何が起きているのか」「何をするべきか」を考えるために、ある程度の知識が必要です。実際に、書店では原子力や放射能関連の書籍が売れており、「知りたい」「理解したい」という関心の高さがうかがわれます。このようなニーズに応える形で、各出版社がぞくぞくと関連書籍のPDFファイルを無料で公開しました。 ・岩波書店『世界』2011年1月号特集「原子力復興という危険な夢」一部PDFを無料公開 岩波書店は、『世界』2011年1月号特集「原子力復興という危険な夢」から3論文を、著者の了解を得てPDF化しました。ドイツのエネルギーと原子力政策に関する独立コンサルタント代表 マイケル・シュナイダー氏(田窪雅文氏 訳)「原子力のたそがれ――米・仏・独のエネルギー政策分析から浮かび上がる再生可能エネルギーの優位性」、ジャーナリスト 明石昇二郎氏「原発輸出――これだけのリス
無償公開されたPDFの中でも質量ともにトップクラス 丸善の出版事業を分社化して誕生した丸善出版は、東日本大震災を受け、「放射線」「災害」「心理学」の各分野に該当する同社刊行の書籍をPDFで無償公開した。現在、同社ホームページで7タイトルが公開されている。 放射線関連では、放射線の受け方、受ける量などによる影響を、身のまわりの具体的な話題の中からまとめた「身近な放射線の知識」、放射線と医療に関する広範な話題を紹介した「知っていますか?医療と放射線 放射線の基礎から最先端の重粒子線治療まで」を公開している。 心理学関連では、「応用心理学事典」「ACP内科医のための『こころの診かた』ここから始める!あなたの心療」のほか、スリーマイル島やチェルノブイリでのストレスによる影響はどのようなものだったのかなど、ストレスに関係するあらゆるトピックやその派生的影響も合わせて、17領域、545項目で構成された
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