中央の粘土層の一部から隕石衝突の痕跡が見つかった=尾上哲治さん提供隕石衝突の痕跡が見つかった木曽川沿いの地層=岐阜県坂祝町、尾上哲治さん提供地層の場所 【安田朋起】今から約2億1500万年前の三畳紀後期に巨大隕石(いんせき)が地球に衝突した痕跡を、鹿児島大などの研究チームが岐阜県坂祝(さかほぎ)町の木曽川沿いの地層で見つけた。恐竜絶滅の原因になったとされる白亜紀末(約6500万年前)の天体衝突に近い規模と推定される。米科学アカデミー紀要電子版に論文を発表する。 この地層では、三畳紀後期の深海底の岩石が地表に出ている。尾上哲治・鹿児島大助教(地質学)らは、削り取った岩石の約2億1500万年前の層から隕石衝突の痕跡のような細かい球状の粒を発見。さらに調べると、地球上に少ししかないイリジウムや白金など6種類の元素がいずれも、この層に限って通常の100〜千倍程度の濃度で含まれていた。この濃度は