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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (21)

  • 10-12月期GDP2次・不況下増税の破壊力で2年連続マイナス成長へ - 経済を良くするって、どうすれば

    10-12月期GDPの2次速報は、実質年率-7.1%に下方修正となり、前回増税後の2014年4-6月期に匹敵する崩落となった。増税幅も、駆け込みも前回より小さいのに、同規模の崩落に至り、不況下における増税の破壊力がいかに凄いかを、まざまざと見せつけた。さらに、今後を見通せば、GDPは2年、消費は3年連続で、マイナス成長になる。増税前水準を回復するには、GDPで2年、消費だと5年以上かかるだろう。増税の最終判断をした昨春には、景気後退は見えていたのに、敢行した結果がこれである。 ……… 前回増税の2014年4-6月期は、GDPが実質年率-7.4%だったので、今回の-7.1%にはわずかに及ばないものの、前回は、駆け込みによって直前の期が+4.0%だったのに対し、今回は、+0.1%しかなく、前々期からの落差は、今回が遥かに大きく、被害は甚大である。不況期に緊縮をすれば、大打撃になるという、やって

    10-12月期GDP2次・不況下増税の破壊力で2年連続マイナス成長へ - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2020/03/15
    家計消費が下り階段状態でワラタ(白目
  • アベノミクス・コロナ前の惨状 - 経済を良くするって、どうすれば

    金曜に1月の経済指標の第一陣が公表された。新型肺炎の影響が格化する前にもかかわらず、消費増税による損傷によって、相当に厳しい結果である。つくづく、「嵐の前に雨戸を開け放つ」のが、この国は得意なのだと思う。戦力を考えない「先手の財政再建」は、対策の「総動員」に糊塗されて、大失敗になろうとしている。すべてはコロナウイルスのせいで済まされるだろうが、「先手」だの、「総動員」だのが叫ばれるようになったら、質を見失っていると疑うべきである。 ……… 1月の鉱工業指数の出荷は、前月比-0.2にとどまり、水準は10-12月期の平均を下回った。7-9月期の前期比が-0.0で駆け込みが見られず、10-12月期の前期比が-5.1もの崩壊だったのに、1月が更にその下という惨状である。消費財は、1月の前期比が+1.1でも、7-9月期が-0.7、10-12月期が-5.9だったから、酷さは変わらない。また、設備投

    アベノミクス・コロナ前の惨状 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2020/03/01
    “戦力を考えない「先手の財政再建」は、対策の「総動員」に糊塗されて、大失敗になろうとしている。すべてはコロナウイルスのせいで済まされるだろうが”
  • アベノミクス・消費を死なせ、地球に貢献 - 経済を良くするって、どうすれば

    景気が減速しているにもかかわらず、消費増税を強行したために、経済は、もう滅茶苦茶である。鉱工業指数が前回増税を上回る大打撃となり、商業動態・小売業が東日大震災以来の最低水準に沈んだ。2014年当時は、輸出が増えていたから、緩やかながらも、景気は回復して行ったが、今回は、輸出が低迷中であるために、底をはう状態が長く続くだろう。消費がよみがえるのは何年先か分からず、ことによると、もうないのかもしれない。つまり、消費は既に「死んでいる」のである。 ……… 11月の鉱工業生産の前月比は、「消費増税の反動減と台風被害が重なった」とされた10月の-4.6から、更に下げて-0.9となった。天気のせいではなかったようである。前回増税の2014年4-6月期の前期比は-3.0だったが、今回の10-12月期は、10,11月実績と12月の経産省予測の+0.4から、前期比-4.3になりそうで、前回を上回る大打撃と

    アベノミクス・消費を死なせ、地球に貢献 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2019/12/30
    “「経済と人口を圧縮する構造への改革」”
  • アベノミクス・景気「悪化」で増税へ突撃 - 経済を良くするって、どうすれば

    8月の鉱工業生産の前月比が-1.2となり、週明けに公表される景気動向指数の基調判断が再び「悪化」に転じることは、ほぼ確実となった。景気が悪化する中で、増税に突撃するという、非常に拙い展開である。輸出減による生産の縮小から始まった景気後退は、設備投資の停滞に至り、雇用にも及んでいる。普通なら、顔色が変わって対応に焦る状況なのだが、偶然の要素に誤魔化され、すぐに復旧できるとばかり、危機感が薄いのが一番問題だ。 ……… 8月の鉱工業生産の前月比-1.2は、7月が+1.3であったから、一進一退となる。そして、9月の生産予想は+1.9であるため、7-9月期の前期比は-0.5とマイナスに終わりそうである。鉱工業生産は1-3月期に-2.6と大きく落ち込み、4-6月期に+0.7とやや戻していたが、再びの低水準だ。この水準は、消費増税が延期された2017年の春頃と同じであり、これまで輸出に恵まれて積み上げた

    アベノミクス・景気「悪化」で増税へ突撃 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2019/10/06
    安心しろ、米中貿易摩擦やブリグジットのせいにできるから安倍政権は安泰だ。シンジローもいるしな。
  • 緊縮速報・2018年度もデフレの仕組みが駆動 - 経済を良くするって、どうすれば

    新たな発見をするときに、思わず口を衝く言葉は、「わかった」ではなく、「おかしいな」だとされる。既存の考え方の枠組に矛盾するような現象との出会いこそ、セレンディピティである。日の公債残高はGDPの2倍にもなろうというのに、なぜ、インフレの気配もなく、デフレに沈んでいるのだろう。ここで「いずれ必ず破綻する」と唱え続け、「おかしいな」と考えなければ、何も見つからない。せっかく、奇妙さに直面しているというのに。 ……… 少し遅れたが、6/27公表の1-3月期日銀・資金循環では、4期移動平均で見た「中央+地方政府」の資金過不足のGDP比は-2.0%と、前期から若干の低下だった。これにより、2018年度内4期の平均は-2.3%となり、前年度より1.1%改善した。加えて、社会保障基金(主に公的年金)の資金過不足も0.2%改善しているので、いわば、財政収支の赤字は、GDP比で1.3%も縮小したことになる

    緊縮速報・2018年度もデフレの仕組みが駆動 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2019/07/07
    “なぜ、財政収支は改善するのか。それは、毎年の国の当初予算の歳出増を5000億円に抑制しているために、成長率が0.8%を超えようものなら、税収増が歳出増を上回って、緊縮の強いブレーキがかかるからである。”
  • 1-3月期GDP2次・参院選惨敗への軌跡 - 経済を良くするって、どうすれば

    たしか、春から夏にかけて急速に景気が悪化したことが前にもあったね。そうそう、建築偽装やサブプライム問題があって、後半が下り坂になった2007年だ。もう12年前になるのか。この時も亥年の参院選があって、与党が惨敗したんだっけ。5月までは支持率も高かったのに、6月からの下落がひどかった。年金問題が直接の理由とされているけど、選挙イヤーなのに、新規国債を4.5兆円も減らしたなんて、緊縮を自慢したりと、おごりもあったんだよ。第一次安倍政権のことさ。 ……… 月曜に公表された1-3月期GDPの2次速報は、法人企業統計で予想されたとおりの内容で、わずかに上方修正されただけであった。実質2.2%成長と言っても、輸入の減少と在庫増によるものであり、実質的には、ほぼゼロ成長である。1次速報でマイナスだった設備投資は、2次でわずかなプラスに変わったものの、法人企業統計で判明したことは、既に製造業はマイナスに転

    1-3月期GDP2次・参院選惨敗への軌跡 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2019/06/16
    “景気の地合いが悪いと、何かをきっかけに、大きく支持率が崩れかねない。” そこで安倍のマジックワード「悪夢のような民主党政権」を思い起こさせれば余裕w
  • アベノミクス・とうとう表れた基調の衰え - 経済を良くするって、どうすれば

    今週、公表された10月の経済指標は、軒並み強いものだった。この勢いなら、10-12月期のGDPは、3%近い高成長が期待される。ただし、災害続きでマイナス成長だった7-9月期の反動増が大きく、むしろ、基調は衰えを見せる。昨年までの輸出の好調さに慢心し、緊縮型予算で臨んだところ、今年に入って輸出が失速し、緊縮に足を取られた形だ。せっかく、設備投資が動き始めたのに、景気は勢いに乗れずにいる。この分では、次の1-3月期は、再び落ち込むジグザグコースをたどりそうだ。 ……… 10月は、日銀・実質輸出が前月比+6.6と伸び、7-9月期より+3.0高い水準だった。鉱工業生産も前月比+3.0と、7-9月期比+2.8であるだけでなく、11,12月の生産予測を単純に延長すると+4.0にまでなる。しかし、これらには、7-9月期の実質輸出が前期比-2.1だったり、鉱工業生産が-1.5だったりした反動増が含まれる。

    アベノミクス・とうとう表れた基調の衰え - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2018/12/02
    “「外国人雇用状況の届出状況まとめ」によれば、2017年10月時点での前年同月比は+19.5万人であり、労働力調査における2017年10月での雇用者数の前年同月比が+61万人だった。このボリュームからすれば、賃金の上昇に影響”
  • エグい少子化論と世代間の不公平 - 経済を良くするって、どうすれば

    少子化に強い年金制度って作れないですか」と問われて、「数理的には簡単で、子供のない人には給付しないか、2倍の保険料を取ればできますよ」と答えると、何かマズいことを聞いてしまったなという反応を受ける。理屈は正しいように思えても、ポリコレ的にどうなのかというわけだ。男性なら「そうは言っても、現実的にはどうかな」という返しとなり、女性だと「そんなのヒドいです」とストレートだ。数理的な正しさなど、世間的には説得力ゼロである。 ……… 権丈善一教授の『ちょっと気になる政策思想』では、ミュルダールの少子化論が紹介されている。子供を持つ経済負担は、出生率の低下という「合理的」な選択につながり、生活の基盤を崩壊させるため、解決手段として、老年層への社会保障を撤廃するか、子供の養育費を国家が賄うかの選択となるとし、後者の道を望ましいものと位置づけ、出産と育児に関する「消費の社会化」という言葉で訴えるものだ

    エグい少子化論と世代間の不公平 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2018/10/21
    "失われた20年において、緊縮財政による需要不足に喘ぎ、労働供給力による設備投資の制約は無いも同然だった。むしろ、企業は、若者を安使いし、結婚を難しくして、ヒトの再生産をできなくした。"
  • 緊縮20年が作った新・日本の階級社会 - 経済を良くするって、どうすれば

    1997年の大規模な緊縮財政で、日はデフレに転落し、景気が上向くと緊縮で芽を摘む繰り返しで20年が経過した。就職氷河期となり、ワーキンクプアのまま取り残され、結婚ができなかったり、子供の貧困を起こしたりして、アンダークラスは再生産されるように至り、格差社会は、階級社会へと固着する。かつての成長最優先の所得倍増路線が平等化を進めたのに対し、今の財政再建至上の緊縮が階級を形成した。実はシンプルな話でしかない。 ……… 橋健二先生の『新・日の階級社会』は、アンダークラスという名の非正規にしか就けない新たな最下層階級が日に形成された実態を記すものだ。アンダークラスは、929万人で就業人口の15%ほど、平均個人年収は186万円と極端に低く、貧困率は38.7%、女性では48.5%にも上る。男性の有配偶者はわずか25.7%、女性の離死別者は50歳代には80.0%にもなる。むろん、生活や仕事への満

    緊縮20年が作った新・日本の階級社会 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2018/02/12
    “意外だったのは、自己責任論がアンダークラスにまで浸透しているという指摘だった。平等化も階級化もマクロ政策次第なのに、個人の努力不足と信じているのでは、政策を変えようがない。”
  • 2%成長と消費の行方 - 経済を良くするって、どうすれば

    今週は、消費活動指数と消費総合指数が公表され、前者は前月比+0.5と予想どおりだったが、後者は+1.2にもなり、ちょっと驚きだったね。家計調査の消費水準指数(除く住居等)が+1.3だったから、活動指数よりも高いとは思っていたが、予想外だった。これで、10,11月平均は、7-9月期比で+0.5になったので、12月次第であるにせよ、10-12月期の消費は、年率2%成長になる可能性が出てきた。他の需要項目も堅調だから、むろん、GDPも2%成長があり得る。「潜在成長率はゼロ%前半」と言われてきた日経済だが、3期連続の2%超成長でイメージを一新することになるかもしれない。 ……… ニッセイ研の斎藤太郎さんが、また良いレポートを出してくれた。『日経済のジレンマ~消費主導の景気回復は実現しない~』(1/12)である。内容は、景気回復期において、米国はGDPと消費の伸びがほぼ等しいのに対して、日は消

    2%成長と消費の行方 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2018/01/14
    “そこまで上手く行っていながら、緊縮型の補正予算を打ち、成長を抑制し、消費を弱めようとするのだから、日本らしさが全開である”
  • 生存戦略としての結婚と育児の価値 - 経済を良くするって、どうすれば

    「嫁して3年、子なきは去る」は過酷だろうか。現代なら、もちろんそうだ。しかし、社会保障のない時代には、子供を持ってイエを守るだけが生きる術だったのであり、医学的にどちらに原因があるか調べられない以上、相手を変えてみるしか方法はなかった。そういう文脈で人の行動を理解しなければならない。では、現代ニッポンの「良い人がいなければ、結婚しない」という生存戦略は正しい道なのか。それは、社会保障によって、他人の子供に面倒をみてもらえる時代が続くことを前提にしている。 ……… 『逃げ恥に見る結婚経済学』是枝俊悟・白河桃子著は、タイトルからはキワモノに見えるが、多くの示唆に富む、とても面白いだ。結果的に「人はなぜ結婚するのか」という質に迫っているように思える。「愛や家族の価値は不変」と信じたくなるが、歴史が示す事実は変転だ。前時代の間違った価値観と切り捨てるのではなく、どうして、そんな行動をしていた

    生存戦略としての結婚と育児の価値 - 経済を良くするって、どうすれば
  • 底辺への競争をもたらしたもの - 経済を良くするって、どうすれば

    山田昌弘先生のは、いつも興味深くて、『パラサイト・シングルの時代』以来、長く読み続けているのだけれど、団塊ジュニア、俗にロスジェネ世代の悲惨な運命を見るようで、だんだんに辛くなってきたよ。新著の『底辺への競争』は、名目ゼロ成長の20年間に、満足に就職も結婚もできなかった世代が寄る辺なき老後を迎えるという物語だ。山田先生は社会学者で、エコノミストではないので、今回は、なぜこうなったかと、どうすべきかを補ってみたい。 ……… 端的に言えば、日は、1997年から摘芽型の緊縮財政を始めたからである。これは、成長より財政再建を優先し、景気が上向いたところで緊縮を始め、格的な成長に至らせない政策である。そのため、雇用が引き締まらず、賃金上昇は鈍く、消費も停滞して、デフレが続くことになる。残念ながら、それでは設備投資も出ず、成長もしないから、財政再建もできずに、緊縮は半永久的に続く。裏返せば、雇用

    底辺への競争をもたらしたもの - 経済を良くするって、どうすれば
  • ミクロとマクロの消費率の異変 - 経済を良くするって、どうすれば

    「家計における非料消費の割合は一定」というのは、50年以上の長きにわたり観測されてきた「法則」だ。収入が増せば、消費も増え、消費が落ちれば、景気悪化で収入も伸びないというメカニズムが背景にあり、調整には、物価と単位労働コストが介在する。それが2015~16年に異変を見せた。「異次元」な経済運営をしているのだから、何だって起こるのかもしれないが、どんな意味を持つか、少し探ってみることとしたい。 ……… 家計調査における勤労者世帯の非料消費が実収入に占める割合は、図1のとおり、極めて安定している。実は、安定の中で、緩やかな上昇と下降を繰り返しており、これが長期的な景気の変動を表している。他方、料消費は、日が豊かになるに連れて、次第に低下し、1997年の大規模な緊縮財政でデフレに転落してから、それは止まっている。つまり、豊かにならなくなったということである。また、税・保険料で圧迫されると

    ミクロとマクロの消費率の異変 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2017/02/26
    “2015,16年と、実収入は増しているものの、定期収入が減り、臨時収入・賞与の増加と、配偶者等の収入の追加で確保されている。これでは、日常の消費を増やす気になれず、原油安で光熱費が節約できても、貯蓄に”
  • 7-9月期GDP・異常かつ当然の帰結 - 経済を良くするって、どうすれば

    11/14公表のQEで、日のGDPは535兆円に達し、駆け込み需要に沸いた2014年1-3月期に並んだ。むろん、過去最高水準だ。他方、家計消費(除く帰属家賃)は247兆円と、消費増税直後の落ち込み時の2014年4-6月期と変わらず、まったく生活は良くなっていない。この247兆円は、6年も前の2010年7-9月期と同じだ。成長したのに、恩恵がないという異常さは、金融緩和に緊縮財政を組み合わせたアベノミクスの当然の帰結である。 ……… 消費増税前の家計消費は255兆円程だったから、約8兆円減っており、ちょうど消費増税で取り上げられた分に相当する。消費増税の影響を軽視する人たちは、これをどう評価するのか。しかも、それまでの緩やかな増加トレンドが失われてしまった。増税ショックの落ち込みが、一時的でなく、2年半にも渡って続いていることは重大だ。なぜ、消費の「成長力」は消えたのか。 実は、消費の動向

    7-9月期GDP・異常かつ当然の帰結 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2016/11/20
    “消費増税でデフレに転落させ、回復の芽を摘む緊縮財政の繰り返しで企業の成長志向を去勢し、いよいよ社会連帯の堀り崩しへと進む。”
  • アベノミクス・見苦しさの理由 - 経済を良くするって、どうすれば

    消費増税を延期した理由は何か。8%増税によって、既に消費が民主党政権のスタート時と変わらないくらいまで落ちているからにほかならない。来春に増税をしたら、これを大きく割るのは必至で、国民の豊かさを消費で計るならば、アベノミクスは失敗の烙印を押される。雇用増が自慢らしいが、同じ消費を味わうのに、より多く働かせていることも意味する。消費増税がもたらした結果を、理屈を並べず、率直に語れば良いと思う。 ……… もし、延期せず、10%への追加増税をした場合、消費は下図のとおりとなる。追加増税のインパクトは、8%増税時の5割強だから、長期トレンドからの消費の乖離が8%増税時の5割強で推移すると仮定したものだ。一目で分かるように、景気回復の出発点だった2012年頃の水準を恒常的に大きく下回るため、企業は供給力の削減に手を付けざるを得ず、デフレ・スパイラルが勃発しかねない。 計量的には、10%まで上げると、

    アベノミクス・見苦しさの理由 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2016/06/06
    “本コラムが前回の延期時に指摘したとおり、景気条項を残すなり、削るなら1%刻みの増税を可能にしておくなりしておけば、理由付けに困ることはなかった”
  • 消費増税の災厄は最大級のものに - 経済を良くするって、どうすれば

    去年のことは思い出せても、2年前となると、季節がかぶるせいで、かなりぼやけてくるものだ。消費増税で痛めつけられた記憶が生々しい頃なら、その悪影響は論ずるまでもなかったが、今時分になると、当にそうだったのかと言い出す人もいる。しかし、時間が経った今にして、分かることもある。この間に、増税は、リーマンショックを超える大打撃を消費に与えたことが数字で明らかになってきている。 ……… 消費増税は、物価を引き上げることによって、消費を減らす効果を持つので、影響を判断するには、消費の動きを見るべきと考える。GDPでは、最新の2015年10-12月期は528兆円であり、2年前の同期と、ほとんど変わらないから、「影響はなかった」と言えなくもないが、消費は10兆円減り、純輸出が7兆円、設備投資が3兆円増えた結果である。「増税なしに、輸出や設備投資は増えなかった」といった主張をするのでなければ、消費増税を無

    消費増税の災厄は最大級のものに - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2016/04/10
    “1997年の消費増税やリーマンショックと比較して、大きく回復が遅れている大きな理由は、危機感のなさであろう”
  • アベノミクス・10-12月期は内需総崩れ - 経済を良くするって、どうすれば

    12月の家計調査は、二人世帯の実質消費支出(除く住居等)の季節調整済指数が93.6という惨憺たる結果だった。前月比は+0.9でも、消費増税直後の2014年4月と同水準という内容だ。GDPの6割を占める消費が10-12月期の成長率を大きく下げるのは確実で、鉱工業指数の動向からすると、その他の内需も総崩れの様相を呈している。消費増税に続く、2015年度の8兆円に及ぶ緊縮財政は、異次元緩和第2弾もものかわ、成長抑圧に絶大な威力を発揮したことになる。 ……… 家計調査は、11月が消費増税直後の底さえ割る異常な低さだったので、大きなリバウンドを願っていたが、やはり、そうはならなかった。12月の商業動態の小売業は、前月の急落に続き、前月比-0.2であり、鉱工業指数の消費財出荷は、低かった前月から+0.3でしかない。これらを踏まえると、10-12月期GDPおける民間消費は、前期比-0.5より大きな減少を

    アベノミクス・10-12月期は内需総崩れ - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2016/02/01
    ありがとうアベノミクス
  • 7-9月期もゼロ成長の可能性 - 経済を良くするって、どうすれば

    月曜に公表された4-6月期GDP速報は年率-1.6%、なかでも消費は「除く帰属家賃」が-3.9%と大幅に下げた。家計の所得は安定しているので、反動で7-9月期のGDPはプラスに戻るというのが、大方のエコノミストの見方である。ところが、昨日オープンになった消費総合指数の更新値を見ると、楽観できない状況に思える。まあ、今月末に出る7月の家計調査がグンと伸びてくれれば、そういう心配も消えるけれどね。 ……… 消費総合指数は、更新によって平たくなった印象だ。すなわち、消費増税直後の時期が持ち上がり、反動減からの回復期が沈んだことによって、緩やかな回復と言うより、増税以来、低迷が長く続いている形になったのである。例えば、昨年6月は106.2、9月も106.2、12月は106.6、今年3月は飛び跳ねて1-3月期を高めたものの、4-6月期の最高値で、消費性向もまずまずだった5月でも106.4に過ぎない。

    7-9月期もゼロ成長の可能性 - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2015/08/24
    “消費の低迷については、6月あるいは4-6月期は「天気」のせいかもしれないが、眺める期間を広げれば、収入の低迷であることが分かる。” 止まない雨はないが、あがらない給料はある
  • 経済政策の対象における非対称性 - 経済を良くするって、どうすれば

    日経ビジネスO.L.(2/6)に掲載された「T・ピケティ先生×吉川洋先生の対談」は、なかなかの傑作だったね。日人がどうしてこんなに消費増税にこだわるのか不思議でしょうがないのだろうなあ。確かに、1997年にハシモト・デフレをやらかすまでは、所得税も法人税も高かったから、消費税となるのは分からなくもなかったが、その後の減税によって選び得るようになっても、路線を変えることができないでいる。 しかも、日は、消費不足でデフレにあり、企業の資金は膨張しているのだから、課税を強化するなら、消費ではなく資というのは自然な発想だ。それなのに、この逆を何としてもやりたがるのだから、訳が分からないに違いない。デフレから抜け出たいなら、保育や介護といった公的部門の賃金を上げたらどうか、人口減という最大の問題への対応も大事と言われても、日人は、できない理由をあれこれ並べるだけである。 ……… 財政赤字を解

    経済政策の対象における非対称性 - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・危機は未だ去らず - 経済を良くするって、どうすれば

    景気ウォッチャー調査が大きく下がっていたので心配していたら、案の定、10月の鉱工業生産指数は、消費財の生産が前月比-1.4と、再び落ちていた。これは、若干だが、7-9月期の平均をも下回る。8月に崩れたような切迫感はないものの、4月の消費増税のインパクトは、未だ収束していない。こうして景況が後退する中で、アベノミクスは審判の時を迎えることになる。 ……… 今回の鉱工業生産は、全体では2か月連続の前月比増であったから、一般的な評価では、「持ち直し」というところだろう。ここで注意が必要なのは、消費財と投資財で動きが分かれていることだ。図で分かるように、消費財が低下する中で、投資財が大きく伸びており、これが相殺する形でプラスになっているのである。 日経が指摘しているとおり、業種もまちまちであり、増産6と減産9と、むしろ減産が多い。こうした場合は、実際に7月から8月にあったように、特定業種の動き次第

    アベノミクス・危機は未だ去らず - 経済を良くするって、どうすれば
    mekurayanagi
    mekurayanagi 2014/11/30
    “安倍首相は「この道しかない」と絶叫しているが、市井の人々にとっては、それがどのような中身なのか、よくは分からないだろう。分かるのは、自分にとっての景気が今までより良くなったかどうかだけである”