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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (11)

  • 自分勝手な日本人と協調的なアメリカ人 | 橘玲 公式サイト

    「日の親はなぜ子どもに甘いのか?」で、日人とアメリカ人の「確信度」の違いについての研究を紹介しましたが、近年の社会学や経済学では、国民性や文化によるエートス(行動や考え方)の差をアンケート調査や実験によって明らかにする試みが盛んに行なわれています。 こうした研究と、従来の日人論に見られる「個人的な体験からの感想」のいちばんの違いは、科学的な反証可能性が保証されていることです。たとえばある実験によって国民性についての仮説が提示されたとしても、別の実験によって第三者がその仮説を反証することができるのです。 こうした研究は、往々にして私たちの直感や常識と異なる結論を導くことがあります。その格好の例として、『残酷な世界~』から、日人とアメリカ人の協調性についての実験を紹介した部分を転載します。 *                   *                   *      

    自分勝手な日本人と協調的なアメリカ人 | 橘玲 公式サイト
  • アンチ・グローバリズムも“グローバル化”している – 橘玲 公式BLOG

    藤原章生氏の『資主義の「終わりの始まり」』を興味深く読んだので、忘れないうちに感想を書いておきたい。 著者の藤原氏は毎日新聞記者で、ローマ支局長のときにギリシアの混乱を取材した『ギリシャ危機の真実』という優れた現場報告を書いている。書はその混乱を経て、イタリアやギリシアなど“南のヨーロッパ”で「資主義はもう終わりだ」という思想が生まれつつあることを取材したものだ。 物語は、2012年1月に交通事故で急逝したギリシアを代表する映画監督、テオ・アンゲロプロスが遺した謎めいた言葉から始まる。 「いまは未来が見えない。そして誰もが大きな待合室でチェスをしながら、扉が開くのを待っている。中には扉を壊そうとする者もあるがすぐには開かない――。ここ地中海圏が、扉を最初に押し開こうとするだろう」 アンゲロプロスが死んで、この“予言”の真意を直接訊くことはできなくなってしまった。そこで著者は、イタリア

    アンチ・グローバリズムも“グローバル化”している – 橘玲 公式BLOG
    moronbee
    moronbee 2013/01/24
    "誰もが満足する完璧な社会制度がないことは当然だが、これも事実として、さまざまな国際比較調査で“ネオリベ福祉国家”のパフォーマンスがきわめて高いことが実証されている"
  • 日本はいつまで“アジアの先進国”でいられるのだろう? 週刊プレイボーイ連載(79) – 橘玲 公式BLOG

    インドネシアは赤道をまたいで1万8000もの島々に2億3000万人以上のひとびとが暮らす海洋国家で、公用語はインドネシア語ですが、およそ300もの民族が600ちかい言語を使っています。15世紀までは中国とインドの中継貿易で栄え、無数の王国が興亡を繰り返してきましたが、16世紀にオランダに征服され、それ以来300年間の植民地支配に苦しむことになります。 インドネシア独立は第二次世界大戦後の1949年で、歴史文化も異なるひとたちが、オランダとの独立戦争をたたかったという経験だけでヴァーチャルな国民(想像の共同体)を生み出しました。とはいえ、多民族社会が近代国家としてのまとまりを維持するためには軍政に頼るしかなく、1968年から30年間、元陸軍司令官のスハルトによる独裁が続きます。 1997年のアジア通貨危機はインドネシアを直撃し、通貨ルピアは暴落し、翌年には激しいインフレが全国で大規模な暴動

    日本はいつまで“アジアの先進国”でいられるのだろう? 週刊プレイボーイ連載(79) – 橘玲 公式BLOG
  • なんだ、エネルギー危機もなかったのか【書評】 – 橘玲 公式BLOG

    以前、川島博之氏の『「作りすぎ」が日の農業をダメにする』を紹介したが、ここではエネルギー問題について“常識の嘘”を暴いた『電力危機をあおってはいけない』を取り上げたい。 システム分析を専門とする川島氏は、マクロのデータから世間一般の常識を覆す“コロンブスの卵”的な結論を導き出す。それはとても説得力があって、「なんでこんなことに気がつかなかったんだろう」と不思議に思うほどだ。 書の主張は、端的に1行で要約できる。 「人口が減れば、電力消費も下がる」 日は2005年前後を境に人口減少社会に移行し、2015年からは世帯数も純減に転ずる(これまでは独居世帯の増加で人口減でも世帯数は増加していた)。その影響を考えれば、30年ほどで原発からの電力供給は必要なくなる。「卒原発」は荒唐無稽でもなんでもない。 もちろん、「そんなのは机上の計算で、将来、エネルギー資源が枯渇したらどうなるのか?」という批

    なんだ、エネルギー危機もなかったのか【書評】 – 橘玲 公式BLOG
  • 素晴らしき強制労働社会 週刊プレイボーイ連載(78) – 橘玲 公式BLOG

    “日の将来を決める”選挙戦が始まりました。といっても、日にはどのような将来の選択肢があるのでしょうか? これまでは、「アメリカ型の新自由主義か、北欧型の福祉社会か」といわれてきました。“弱肉強”のアメリカ型新自由主義(ネオリベ)は世界金融危機で破綻したとされていますから、残された選択肢は消去法で北欧型の福祉社会しかありません。 しかし不思議なことに、「もっと福祉を」の大合唱は聞こえてきません。日国の借金が1000兆円もあるからでしょうが、それだけが理由ではないようです。北ヨーロッパの福祉社会を視察した労働組合幹部などが、帰国後は一斉に口をつぐんでしまったからです。 彼らはそこでいったい何を見たのでしょうか? ワーク・ライフ・バランスや社会参画で一世を風靡したオランダは、男女平等で自由な働き方を実現しながら、きわめて効率が高いことで知られています。オランダの就業者1人あたりの労働時間

    素晴らしき強制労働社会 週刊プレイボーイ連載(78) – 橘玲 公式BLOG
    moronbee
    moronbee 2012/12/11
    "18歳以上65歳未満の失業保険受給者は原則として全員が就労義務を課せられ、「切迫した事情」を立証できないかぎりこの義務は免除されないことになりました"
  • 「気分のいい嘘」と「不愉快な事実」 週刊プレイボーイ連載(77) – 橘玲 公式BLOG

    世の中には、目をそむけたくなるような話があります。といっても、背筋も凍るホラーや怪談の類ではありません。たんに不愉快なだけです。 有名大学の学生を調べると、裕福な家庭の子どもが多いことが知られています。そこから、「貧しい家に生まれると教育を受ける機会もなく、ニートや非正規になってしまう」とか、「金持ちの子どもだけが私立の進学校に進み、エリートになるのは不公平だ」などの批判が起こりました。自らも有名大学の出身である大学教授などは、「“教育格差”をなくすためにもっと公費(税金)を投入すべきだ」とか、「低学歴で就職できない若者には国が(税金で)教育支援すべきだ」などといっています。 ところで、「金持ちの家の子どもは有名大学に進学できる」という因果関係は正しいのでしょうか? 以前の回で述べたように、行動遺伝学は、一卵性双生児と二卵性双生児の比較から、知能における遺伝の影響が80%以上であることを明

    「気分のいい嘘」と「不愉快な事実」 週刊プレイボーイ連載(77) – 橘玲 公式BLOG
    moronbee
    moronbee 2012/12/04
    人間は遺伝子で形造られるから能の機能もそういう方向なのは納得。ただ鍛えて「どこまでいけるか」の話で、教育格差という底上げの話とは別かなと。
  • 遺伝は性格に影響するが、家庭を調べてもなにもわからない 週刊プレイボーイ連載(74) – 橘玲 公式BLOG

    『週刊朝日』に掲載されたノンフィクション作家・佐野眞一氏の「ハシシタ 奴の性」が大問題になり、編集部は橋下大阪市長に謝罪のうえ連載の中止に追い込まれました。「橋下徹のDNAをさかのぼり、性をあぶり出す」という表紙コピーなど、出自が性格を決めるととられかねない表現があったことが批判を浴びた理由です。 これはたいへん微妙な問題ですが、遺伝が知能や性格にどの程度影響を与えるかは、行動遺伝学という学問によって科学的に検証され、ほぼ答えが出ています。こうした研究が可能になるのは、世の中に一卵性双生児と二卵性双生児がいるからです。 一卵性双生児は、受精したひとつの卵子が途中でふたつに分かれてそれぞれが1個体になったのですから、2人はまったく同一の遺伝子を持っています。それに対して二卵性双生児はふたつの卵子が別々に受精したものですから、遺伝的にはふつうの兄弟姉妹と変わりません。 一卵性双生児と二卵性

    遺伝は性格に影響するが、家庭を調べてもなにもわからない 週刊プレイボーイ連載(74) – 橘玲 公式BLOG
    moronbee
    moronbee 2012/11/12
    "性格は子育てではなく、家庭以外の非共有環境で決まります"
  • なんだ、“食糧危機”はウソだったのか【書評】 – 橘玲 公式BLOG

    すこし前のだが、川島博之氏の『「作りすぎ」が日の農業をダメにする』を紹介したい。 川島氏はシステム分析の専門家で、糧問題やエネルギー問題など、利害関係者の思惑によって議論が錯綜するやっかいな問題について、マクロのデータを冷静に分析したうえで現状を把握し、未来を予測することの重要性を強調する。書は、『「糧危機」をあおってはいけない』や『「料自給率」の罠』とともに、”糧自給率”や“糧安全保障”といった言葉に踊らされる日国内の議論がいかに不毛なのかを、国連糧農業機関(FAO)や国連人口局、世界銀行などの公開データを基に徹底的に暴いていく。 1950年に25億人だった世界の人口はその後爆発的に増加し、2011年には70億人に増えた。それと同時に、農業における科学技術革命によって1950年頃から米や小麦、トウモロコシなど穀類の単収が急増し、豚肉、鶏肉など肉の生産量も大幅に伸びて

    なんだ、“食糧危機”はウソだったのか【書評】 – 橘玲 公式BLOG
  • 第22回 不思議な縁もある無縁社会(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    前回、母が入院したことを書いた。今回も、その時の話だ。 病院のフロアの一角に、自販機と電話、椅子が数脚置かれた談話室があった。私はそこで、面会の許可を待っていた。 談話室の中央に机がひとつ置かれていて、そこで病院のスタッフが見舞客と話をしていた。見舞客は高齢の女性と、それよりすこし若い男性で、最初は姉弟だろうと思った。 患者は脳梗塞で倒れたらしく、一命は取り留めたものの重い障害が残り、1人で生活するのは無理なようだった。かといって介護施設ではない病院に長く入院させることはできず、スタッフが転院先を探しているのだが、すぐに見つかるかどうかわからない。そこで、いったん退院させた後に、受け入れてくれる施設が見つかるまで、しばらく自宅で面倒を見てもらえないかという相談だった。 最初は、よくある話だと思った。高齢者の介護は、どこの家庭でもこれから大きな問題になっていく。 だがそのうち、会話が噛み合っ

    第22回 不思議な縁もある無縁社会(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG
    moronbee
    moronbee 2012/11/05
    血縁や地縁ではない縁もいろいろあると。
  • 円高と株安についての個人的感想 – 橘玲 公式BLOG

    円高と株安についていくつかご質問をいただいたいので、個人的な感想を書きます。 まず円高ですが、デフレと低金利の経済では通貨は高くなるのが当然です。私は繰り返し「円安は超常現象」と書いてきましたが、これまでほとんど相手にされませんでした。世界金融危機をきっかけに、市場は(そこそこ)効率的で、この世に錬金術が存在しないことがようやく証明されたのです。 よく誤解されますが、円高だから海外投資は損をする(円安なら得をする)、というわけではありません。金利平衡説では、国債のような無リスク商品に投資する場合、国内と国外で損も得もなくなるはずです。 このことを直感的に理解するには、グローバルソブリンを例にとるとわかりやすいでしょう。 毎月分配型の草分けとして大人気を博したこのファンドは、当初(97年12月)1万円で設定された基準価額が、7月末には5090円まで下落してしまいました。これだけ見れば円高で大

    円高と株安についての個人的感想 – 橘玲 公式BLOG
    moronbee
    moronbee 2011/08/13
    デフレと低金利=>名目は円高/実効は不変。(ドル換算した場合に有利な)人的資本で円を獲得し、金融資本でリスクヘッジをする。個人はいかにして人的資本の価値を守れるか?
  • 東京電力は本来の場所へ帰っていくだろう – 橘玲 公式BLOG

    原子力損害賠償支援機構法が国会で成立した。 この法案では、新たに設立される「機構」は東京電力に対し無制限に資金提供できるのだから、東京電力が債務超過に陥ることはなく、電力債や融資などの債権は100%保護されることになる。修正された法案では、「株主その他の利害関係者に対し、必要な協力を求める」ことになっているが、仮に金融機関が利子の減免などに応じたとしてももかたちだけのものだろう。 すでになんどか述べたが、会社法では、株主と債権者の責任を明確に定めている。未曾有の災害を引き起こしたにもかかわらず債権者が免責されることは私にはとうてい納得できないが、法案が成立した以上、新機構のもとで被災者に一刻も早く適切な賠償が行なわれることを望みたい。 そのうえで、今回の法案で東京電力が今後、どうなるかを考えてみたい(以下は、あくまでも私見である)。 このスキームでは、原発事故の賠償が国民負担とならないよう

    東京電力は本来の場所へ帰っていくだろう – 橘玲 公式BLOG
    moronbee
    moronbee 2011/08/10
    "この単純な理由から、東京電力の株価は、本来の価値であるゼロに向かって収斂していくことになるだろう。"
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