難病に関する「記念日」が次々と誕生している。難病は患者数が少なく、治療が難しい。その存在すら十分に知られていない現状を変え、病気への理解を広げたい、との患者、家族らの思いが背景にある。 記念日の申請を受け付け、認定する一般社団法人「日本記念日協会」(長野県佐久市)によると、2017年は「ドラベ症候群の日」(6月23日)など三つが認定された。ドラベ症候群は、てんかん発作などが起きる。多くは1歳までに発病し、2万~4万人に1人とまれな病気で、他の病と診断されることもある。10分以上続く発作や脳症、突然死などで10人中1、2人は成人になる前に命を落とすと言われるが、患者家族会の黒岩ルビー代表は「発作がなければ大変な病気と思われない場合もある。一般の方や学校の先生にも理解してもらいたかった」と話す。 昨年から記念日に合わせ、会のフェイスブックに、患者の子どもたちの生活の様子を写真とともに紹介。一般
義足や人工関節を使用している人や、内部障害や難病を抱えている人、妊娠初期の人が、周囲に支援の必要性を知らせるための「ヘルプマーク」。東京都が2012年に作成して以来、導入する都道府県が増えつつある。 そんなヘルプマークをめぐり、フリマアプリやインターネットオークションで横行するマークの売買に当事者は頭を抱えている。「必要なのに(マークを)取りに行けない」利用者がいる。背景にあるのは、そんな現実だ。 「地下鉄の階段を下りられない」 「困りましたね...フリマアプリ内での売買が後を絶ちません...この行為は、皆の税金で作り必要な方に無料配布している物で 儲けようと商売しているんですよ...ヘルプマークを買わないでください」 ツイッターでこんな呼びかけをしたのは、ヘルプマークの普及啓発活動に携わる全国ネットワーク「全国ヘルプマーク普及ネットワーク」が運営するアカウントだ。2018年3月15日に投
クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。 マイクリップ一覧へ 東京都は、従業員のがん治療と仕事の両立や、がん予防に積極的な企業24社の取組みをまとめた「企業でできるがん対策事例紹介集」を作成した。都が表彰した企業の取組みを紹介したもので、がん罹患者の就労継続に向けて、時差出勤やフレックスタイム、所定労働時間の短縮措置などのほか、有給休暇の積立制度を整備している企業が多い。 産業医や所属長、両立支援コーディネーターなどがチームとなる支援態勢を構築している伊藤忠商事㈱では、一人ひとりの状況に応じた両立支援プランを作成。長期特別傷病休暇や、勤務日を週3~4・5日の範囲で選べる「勤務日選択制度」、フレックスタイム、短時間勤務制度なども整備済みで、従業員向けの「がん・長期疾病との両立支援ハンドブック」を作成し、支援制度の周知
(右から)難病「AADC欠損症」と闘う松林佳汰さん、亜美さん兄妹。治療に光が差したことを喜ぶ長女紗希さん(左)=タキオンジャパン提供 ファーウェイ賞とのダブル受賞 優れた科学技術映像に贈られる第59回科学技術映像祭(日本科学技術振興財団など主催、日本新聞協会など後援)の入賞作品が決まり、最高賞の内閣総理大臣賞に映画「奇跡の子どもたち」(企画製作・タキオンジャパン)が選ばれた。稲塚秀孝監督が「難病に苦しむ子に希望を見いだしてほしい」と、寝たきりの希少難病「AADC欠損症(芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素欠損症)」の患者・家族と、日本初の遺伝子治療に挑んだ医師の姿を10年間追い続けたドキュメンタリーだ。 今回、特別協賛する華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)のファーウェイ賞とのダブル受賞となった。山形テレビと共同制作したテレビ版が昨年11月、放送文化の向上に貢献した番組を表彰する「日本放送文化大
九州で難病患者への支援の輪が広がっている。難病に対する理解を啓発する活動が各地で増えているほか、難病患者に特化した相談窓口を新たに設ける自治体もある。病気に対する不安を和らげ、社会で活躍できる機会を増やそうとする取り組みが進んでいる。7月下旬、長崎市の福祉施設内のレストランで、2カ月に1回の小さな会合が開かれた。集まったのは難病患者や、支援団体のメンバーら5人。お茶やお菓子を片手に、日ごろの悩
この26歳のモデルが、難病のエーラース・ダンロス症候群であると診断されたのは、たった10歳のときだった。エーラース・ダンロス症候群とは、身体がコラーゲンを作る能力に影響を生じる結合組織病である。グラーツさんには皮膚脆弱症と呼ばれる珍しい症状があり、早い時期から皮膚にしわが生じてしまう。 「あなたの持つ不完全な部分は、そのそれぞれがあなたの個性であり、あなたの物語やあなたが何者であるか、そしてあなたが今までに経験した苦闘や旅を語るのです」と、グラーツさんは動画を企画したバークロフトTVに話した。 映像によると、グラーツさんは「自分が22、23歳になって初めて、本当に自分の体を愛し、しわも愛するようになりました」と語った。今、彼女は自身のモデル活動を通じて、エーラース・ダンロス症候群の顔となって、同じ症状を持つ他の人たちに、「あなたたちはそのままで美しいんだ」ということを伝えたいと願っている。
右から難病「AADC欠損症」と闘う松林佳汰さん、亜美さん兄妹。治療に光が差したことを喜ぶ長女紗希さん(左)=タキオンジャパン提供 「AADC欠損症」 記録映画「奇跡の子どもたち」 生まれつき運動神経をつかさどる酵素を持たない難病「AADC欠損症」の患者と、日本初の遺伝子治療に挑む医師の姿を追った記録映画「奇跡の子どもたち」の上映が6月から始まる。映像プロデューサーの稲塚秀孝さんが「難病に苦しむ子に希望を見いだしてほしい」と約10年間追いかけた作品だ。同症は4月に国の難病指定を受けた。 稲塚さんはこれまで広島と長崎の被爆者を描いた「二重被爆~語り部 山口彊(つとむ)」などのドキュメンタリー映画を手掛けてきた。本作のきっかけは10年前、知人で東京在住のライター、山田直樹さん(60)から「息子の病名がようやく分かったよ」と連絡を受けたことだ。長男慧さん(20)は寝たきりで、病名も治療法も不明だっ
難病の脊髄性筋萎縮症を患う重度障害者の海老原宏美さん(39)=東京都東大和市=が、小池百合子都知事に手紙を書いた。人工呼吸器で命をつなぎ、地域の障害者の自立を支える活動が評価され、本年度の都女性活躍推進大賞を受賞。一月の贈呈式で、知事宛ての手紙を秘書に託した。 「生産性のある人間、人々に感動を与えられる人間だけではなく、ただ、そこに静かに存在するだけの人間にも尊厳を見出し、全ての都民が社会参加できる都政を執行してほしい」とつづった。 重度障害者の「活躍」って何だろう? 本紙二十二日朝刊「私説論説室から」で、大西隆論説委員が海老原さんの思いを紹介した。小池知事から二十四日午後にメールがあり、「思いはしっかりと届いています」などと返事があったという。同日の定例会見で、本紙の記者が質問すると、知事は海老原さんの提起なども予算案に生かしたと答え、「大変な才能を発揮している。一つの希望であり、いいモ
外見からは障害があると分かりにくい人が周囲に援助を求めやすいよう東京都が作った「ヘルプマーク」が、七月にも日本工業規格(JIS)に加わる見通しになった。二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向け、国内の統一マークとして普及に弾みがつきそうだ。 三十一日の経済産業省の有識者委員会で、JIS改正案に盛り込むことが決まった。今春開かれる国の審議会やパブリックコメントの手続きを経て正式決定され、早ければ七月にJISに加えられる。 ヘルプマークは義足を利用する人や内臓の機能障害がある人らが必要な援助を得やすくなるよう、一二年十月に都が作った。車両の優先席付近に説明を掲示し、マークをかたどった赤い樹脂製のひも付きカードを都営地下鉄やバスの営業所で無料で配布し、昨年末までに十六万人が受け取った。
悪魔払いされていた病(5) 奇妙な動きやてんかんなどの発作を繰り返し、意思疎通もできない。家族にとって、そのつらさはどれほどだろう。以前なら「悪魔払い」されていた病、抗NMDA受容体脳炎。途方に暮れる患者家族にとって、つらさを共有し情報を交換し合う場となったのが交流サイト「SAKURA」だ。 サイトは2001年にオープンした。大森理恵さん(48)が、ヘルペス脳炎と周辺疾患の患者の交流の場として開設した。大森さん自身が「単純ヘルペス脳炎」を患い、退院してから後遺症や再発可能性について調べようにも情報が少なく不安に思ったのがきっかけだった。 病気ごとに症状の概要、専門医・相談窓口を紹介する欄のほか、患者・家族らがハンドルネームで投稿できる相談・情報コーナー、多くの人が感じる疑問に答える「よくある質問」コーナーもある。大森さんが退院した日、自宅に帰る車の中から桜並木を見て「がんばろう」と思った経
難病のALSへの支援を広げようと、おととし世界的に行われた氷水をかぶるキャンペーン「アイスバケツチャレンジ」について6日、報告会が行われ、日本では4000万円余りの寄付が集まったことや、寄付をもとに治療法の研究が進んでいる状況が説明されました。 これについて6日、都内で報告会が行われ、日本では4000万円余りの寄付が集まったことが伝えられたほか、配分を受けた3人の専門家が研究内容を患者や家族に説明しました。 このうち名古屋大学の山中宏二教授は、ALSの原因の1つとされているたんぱく質の働きを抑制させる薬を、副作用を抑えながら使う研究を進めていることを明らかにしました。 東京大学の山下雄也特任研究員は、ALSの症状を示すマウスにてんかんの治療薬を投与したら進行が抑えられたとして、ヒトへの応用を目指していると説明していました。 患者の女性は「研究が進んでいることを心強く思います。1日も早く治療
サービス終了のお知らせ SankeiBizは、2022年12月26日をもちましてサービスを終了させていただきました。長らくのご愛読、誠にありがとうございました。 産経デジタルがお送りする経済ニュースは「iza! 経済ニュース」でお楽しみください。 このページは5秒後に「iza!経済ニュース」(https://www.iza.ne.jp/economy/)に転送されます。 ページが切り替わらない場合は以下のボタンから「iza! 経済ニュース」へ移動をお願いします。 iza! 経済ニュースへ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く