マイクロOLEDドライバーICまで内製 Appleチップだらけの「Vision Pro」:この10年で起こったこと、次の10年で起こること(83)(1/4 ページ) Appleが2024年に発売した「Vision Pro」を分解した。Appleは、自社製品に使う半導体の内製化を進めていて、その範囲はディスプレイドライバーICにまで及んでいることが明らかになった。本稿の最後には、同年5月に発売された「M4」プロセッサ搭載「iPad Pro」の分解の結果も掲載している。
Appleの最高執行責任者(COO)を務めるジェフ・ウィリアムズ氏が台湾を訪問し、TSMCの次期2ナノメートル(nm)チップの供給を確保した、と台湾メディア経済日報が報じています。同プロセスで作られたチップは、2025年のiPhone17シリーズに搭載される可能性があります。 2nmプロセスで性能は最大15%向上 経済日報によれば、AppleのウィリアムズCOOとTSMCの魏哲家(C.C. Wei)最高経営責任者(CEO)が会談を行い、Appleが来年量産開始見込みのチップに使用されるTSMCの2nmプロセスへのアクセスについて合意したとのことです。 現在のAppleのフラッグシップモデルiPhone15 Proに搭載されているのは3nmプロセスで製造されたA17 Proチップですが、より多くのトランジスタをより小さなスペースに詰め込むことができる2nmプロセスで製造したチップは、3nmプ
実際、OLEDを採用したノートPCなどの評判をチェックしてみて欲しい。いずれも消費電力の大きさに悩まされている。 しかし、新型iPad Proが過去のアップル製品の中で最も薄い製品として 登場したことは、OLED採用において消費電力が問題にならなかったことを示す。 その理由となっているのがタンデムスタック構造のOLEDだ。 写真:iPod nanoより薄いM4 iPad Pro タンデムスタック構造は決して最新のアイデアではなく、以前からテレビ向けなどで試されてきた技術だ。 ただし、構造的には2枚のOLEDパネルが重ね合わされたようになっているため、2つのプレーンを同期させて駆動する特別なディスプレイ回路が必要となる。M4にはこの新しいディスプレイ回路が搭載されている。 写真:M4のディスプレイエンジンはタンデムOLEDをサポートする これによりアップルがXDRと呼ぶ拡張ダイナミックレンジ
関連キーワード Apple | 脆弱性対策 | サイバー攻撃 | セキュリティ Appleのクライアントデバイス「Mac」用のSoC(統合型プロセッサ)「M」シリーズに対するサイドチャネル攻撃の手法を、米国の学術研究グループが発表した。サイドチャネル攻撃とは、攻撃者が標的となるデバイスの利用時間や消費電力を観測し、それらを手掛かりに機密データを読み取る手法だ。研究グループが発表した手法によって、攻撃者はデバイスから秘密鍵を取得できる可能性がある。 研究グループは発表した論文の中で、発見した攻撃を「GoFetch」と名付け、Mシリーズのある脆弱(ぜいじゃく)性に起因するものだと説明した。どのような脆弱性なのか。 発見された「Appleシリコン」の脆弱性 併せて読みたいお薦め記事 Appleデバイスを標的にする攻撃 MacやiPhoneを標的にする「Spectre」「Meltdown」の亡霊
ハイエンドスマホのプロセッサはどこまで進化した? 最新モデルで読み解く:この10年で起こったこと、次の10年で起こること(82)(1/4 ページ) 半導体投資やAI(人工知能)の話題で盛り上がる半導体業界だが、最終製品に目を向ければスマートフォンも着実に進化し、魅力的な製品が次々に発売されている。今回は、2023年後半から現在までに発売されたハイエンドスマホに焦点を当て、搭載されているプロセッサを解説する。 2023年以降半導体業界の話題は半導体工場建設ラッシュとAI(人工知能)プロセッサがけん引しているが、依然として最も出荷数量が大きいスマートフォンも大きな進化を続けており、魅力的なモデルが続々とリリースされている。今回は、2023年後半から2024年前半に発売されたスマートフォンについて、プロセッサを中心に報告する。なお今回報告するのはハイエンド向けプロセッサだが、最も販売台数が多いミ
昨晩、Apple が新型 iPad Pro と iPad Air を発表した。一部で予想されていた通り、M3 はスキップして M4 が搭載された。Air も M3 ではなく M2 が搭載された。これは Apple Silicon を製造する TSMC の動向をある程度追いかけてる人にとっては、とても合点がいく展開だったと思う。 www.apple.com Apple Silicon でも TSMC の N3B と呼ばれる 3nm 世代を使って製造されるのは iPhone 15 Pro に搭載される A17 Pro だけになるんじゃないかと考えていた。なぜなら TSMC N3B はたいへん歩留まりが悪い、つまり不良品率が高くて製造コストが高いと報じられていたからだ。それを改善した N3E もすでに動いていて、Apple 製品以外はこちらを使うことになるだろうとも報じられていた。 実際は Ap
Appleがデータセンターのための人工知能(AI)チップの開発を行っている、とThe Wall Street Journalが伝えています。AppleはすでにiPhone、iPad、Apple Watchなどの製品向けに自社Appleシリコンの開発を行っているため、この流れは意外と自然であるとの見方のようです。 AppleはAI開発でそんなに遅れを取っていなかった? Appleのデータセンター向けAIチップは、社内で「プロジェクトACDC」と名付けられており、AIプロセスに特化したサーバーファーム向けに設計されているとのことです。 Appleは6月の世界開発者会議(WWDC)でAI関連の発表を行う見通しですが、今回のニュースは、遅れを取っていたとされるAI開発におけるAppleのポジションを再認識させるものであると言えます。 Appleは今年最大2万台のサーバーを購入する可能性 Apple
台湾チップメーカーTSMCは米国時間24日、1.6ナノメートル(nm)のチップを製造する計画をプレスリリースで発表しました。将来的にAppleシリコンを製造するものとみられており、注目が集まっています。 最新のiPhoneには3nmチップが使用 iPhone15 Proシリーズに搭載されているA17 Proチップは3nmプロセスルールで製造されており、iPhone15シリーズ搭載の4nmチップと比べてさらに小さくなっています。 チップのプロセスルールは小さくなれば小さくなるほどより細かい設計と製造が行えるようになり、結果として同じ面積に搭載できるトランジスターが多くなるため、CPUの性能が高くなると同時に、電力効率が上がるとされています。 次のAppleチップは改良型3nmに? iPhone16 Proシリーズに搭載されるとみられるA18 Proチップは、TSMCの3nmプロセス「N3B」
iPhone14 ProシリーズとiPhone14シリーズでは異なるApple Aシリーズチップが搭載されることなどをいち早く的中させてきたリーカーの手机晶片达人氏が、iPhone17シリーズおよびiPhone17 Proシリーズに2nmプロセスで製造されるチップが搭載されることはないと述べています。 2nmプロセスでの量産開始は2025年下半期 iPhone17 Proシリーズには、TSMCの2nmプロセスである「N2」で製造されるA19 Proが搭載されるとの予想を多数のソースが伝えています。 報道では、N2での半導体量産は2025年第2四半期(4月〜6月)に開始されると伝えられていますが、手机晶片达人氏は、2025年下半期(7月〜12月)の間違いで、iPhone17シリーズに搭載するには間に合わないと指摘しています。 A19 Proは「N3P」で製造か 手机晶片达人氏の予想が正しけれ
M1 UltraやM2 Ultraは、2つのM1 MaxやM2 Maxをインターコネクトパッドで接続して製造されているのに対し、M3 Maxにはインターコネクトパッドが搭載されていないことから、M3 Ultraが発表されるとしても新設計のチップになる可能性があると、TechInsightsが指摘しています。 M3 Ultraを、M3 Maxをベースに製造しない理由は? TechInsightsの指摘に基づけば、M3 UltraはM1 UltraやM2 Ultraのように設計・製造することはできません。 M3 Maxにインターコネクトパッドが搭載されていない理由についてTechInsightsは、2つの可能性を挙げています。 M3 Maxを2つ接続するよりも、M3 Ultraを単独で製造したほうがコストが安くなる インターコネクトパッドに変わり得るパッケージングをAppleが検討しており、よ
Mac Studioに搭載されるのがハイエンドのM4で、Mac Proに搭載されるのがM4 Ultraと予想していますが、両チップで何かが違うのかについて触れていません。 Mac Studioの発表予想時期が2025年半ばだとすれば、6月に開催される世界開発者会議(WWDC25)が有力でしょう。 Mac Proが遅れて登場するのにMac Studioと同じチップを搭載するだけでは、販売価格の高さを納得させるのは難しいでしょう。例えば、特許出願済みの「外部GPUをMシリーズでサポート」を実現するなどの差別化要素が欲しいところです。 2025年春〜6月に、M4搭載iPad Proも発表か これだけ積極的にM4に切り替えられるのであれば、来月か再来月に発表されるであろう有機ELディスプレイ搭載iPad Proの搭載チップも、1年程度でM3からM4に切り替えられるかもしれません。 M3とM4の大き
AppleがM4搭載の新型MacBook ProやiMacを2024年末から発売するなど、全Mac製品の新モデルの発売スケジュールについてBloombergのMark Gurman氏が自身のニュースレター「Power On」の最新版で報告しています。 Gurman氏によると、AppleはMacのチップアップグレードをiPhoneのような1年更新サイクルに移行させようとしており、計画通りにいけば、その更新は2024年から始まります。AppleはすでにM4チップの生産に近づいており、M4チップを搭載した最初のMacを今年後半に発売する予定です。このチップの大きな特徴は、膨大な処理能力を必要とするオンデバイスAI(on-device artificial intelligence)をサポートすることとしています。 AppleシリコンAppleはM4の3つの主要なバリエーションを計画しています。コ
次期Apple MシリーズチップとなるM4シリーズ開発の方向性と、搭載製品の発売時期が報告されました。M4シリーズは噂通り人工知能(AI)関連機能を大幅に強化、M4 ProやM4 Maxの開発も視野に入っているようです。 また、ユーザーの期待を下回る性能のMac ProもM4シリーズで大幅なテコ入れが行われるとのことですので、ついにM4 Extremeが発表されるかもしれません。 「Donan」「Brava」「Hidra」の3チップを開発中 Bloombergによれば、AppleはM4シリーズの開発を開始しており、これらのチップによってMacシリーズの全面刷新を図るとのことです。 改良はAI関連機能の強化が中心になり、それによって期待を下回っているMacの販売台数増加に結びつけたい考えです。 M4シリーズには、下位チップから順に、「Donan」「Brava」「Hidra」のコードネームを持
TSMCの次世代半導体製造プロセスとなる2nm、次々世代となる1.4nm製造プロセスの開発は順調で、iPhone17 Proシリーズ向けAシリーズは2nmで製造され、iPhone19 Proシリーズ向けAシリーズは1.4nmに移行すると海外メディアが報じています。 Apple Aシリーズのロードマップと製造プロセス TSMCの3nmプロセス「N3」の立ち上げ時には歩留まり率の確保に難渋したのに対し、2nmプロセス「N2」と1.4nmプロセス「A14」の立ち上げに向けて順調に推移している模様です。 「N2」での半導体製造は2025年、「A14」でのそれは2027年に開始される見通しです。 このまま順調に開発が進めば、iPhone XSおよびiPhone XR以降、1Phone19 Proシリーズに搭載されるApple Aシリーズの製造プロセスの下記のように推移することになります。
米アップルは低迷するコンピューター販売のてこ入れを目指し、「Mac」シリーズの刷新を準備している。人工知能(AI)に焦点を当てて設計された新たな独自プロセッサーを搭載する予定だという。 同社は5カ月前に「M3」チップを搭載した初のMacをリリースしたばかりだが、事情に詳しい複数の関係者によると、すでに次世代「M4」プロセッサーの生産に近づいている。アップルはMacシリーズの全モデルを「M4」でアップデートしようとしているという。未発表情報であることを理由に関係者は匿名で明らかにした。 新型Macは同社にとって重要な位置づけとなる。Macの売上高は2022年にピークを迎え、2023年9月通期では27%減少。ホリデー商戦を含む23年10-12月(第1四半期)は横ばいだった。 アップルはまた、マイクロソフトやアルファベット傘下グーグルなどに比べて出遅れているAI分野でも巻き返しを図っている。新型
M1 UltraとM2 Ultraは御存知の通り、M1 MaxやM2 Maxに搭載されたインターコネクトを利用したマルチダイ構成になっています。 M3 Ultraは専用設計品となり、新たにインターコネクトが搭載されるとの予想が伝えられました。実現した場合、M3 Ultraを2つ接続したM3 Extremeが登場する可能性が大いに高まります。 M3 UltraはM2 Ultraとは異なる構成になる可能性 次期Mac Studioに搭載されると噂のM3 Ultraも、M3 Maxをインターコネクトを利用したマルチダイ構成(2つのM3 Maxを接続)になると予想されていましたが、専用設計品になるとの予想が伝えられています。 確かに、M3 ProとM3 Maxの構成はそれまでのM2 ProとM2 Maxの構成と異なり、単に高性能コアの数で差別化しただけではなく、CPUにおける高性能コアと高効率コア
MacやiPad Proなどに搭載されるであろう次期Mシリーズチップである「M4」は、2025年第1四半期(1月〜3月)に発表されるとの予想が伝えられています。 Apple Aシリーズチップと異なり、Mシリーズチップは18カ月サイクルで新型が登場するとみられています。M3は2023年11月に発表されましたので、18カ月後は2025年5月になります。 M4、M4 Pro、M4 Max搭載製品の発表時期を独自試算しました。 M4がN3EかN3Pで製造、M5がN2移行と予想 M4は、iPhone16シリーズ用A18やiPhone16 Proシリーズ用A18 Proと同様、Neural Engine搭載数を大幅に増やし、人工知能(AI)関連機能を強化するとみられています。 M3はTSMCの3nmプロセス「N3B」で製造されていますが、M4はA18やA18 Proと同じ改良型3nmプロセスである「N
Appleが今年後半の発売に向けて準備を進めている「iPhone 16」について。 そのハイエンド「iPhone 16 Pro」シリーズ向けとなる次世代「A18 Pro」チップは、AI機能を高めるためダイサイズが大きくなることをAppleのサプライチェーンに精通するHaitong International SecuritiesのアナリストJeff Pu氏が報告しています。 Pu氏はまたその最新報告で、A18 Proチップは6コアのGPUを搭載し、iPhone 15 ProシリーズのA17 Proチップと同等になるとも予測しています。 新しいiPhoneのイメージ 生成AI iOS 18には、Siri、Spotlight、Apple Music、ヘルスケア、メッセージ、Numbers、Pages、Keynote、ショートカットなど、iPhoneの諸機能やアプリに新しい生成AI機能が搭載され
Appleは、iPhone16 Proシリーズに搭載するA18 Proの量産開始時期を前倒しし、発売までに十分な数量を確保することを計画しているとの予想が伝えられました。 これは、A18 Proを搭載するiPhone16 Proシリーズだけがより高度な人工知能(AI)機能に対応する可能性があることを示しています。 iPhone16 Proシリーズ用A18 Proの量産開始時期前倒し、数量確保 A18 Proの量産開始時期前倒しと製造数量増加を伝えたのは、Haitong International Securitiesのアナリストであるジェフ・プー氏です。 今回のプー氏の予想で気になる点は、A18 Proにだけ触れており、GPUは6コアになると述べながら、iPhone16とiPhone16 Plusが搭載する見通しのA18には触れていない点です。 これが意図的なものであれば、量産開始時期の前
ガジェット全般、サイエンス、宇宙、音楽、モータースポーツetc... 電気・ネットワーク技術者。実績媒体Engadget日本版, Autoblog日本版, Forbes JAPAN他 米国の複数の大学の研究者グループが、Apple Silicon搭載Macにチップレベルの脆弱性を発見したと発表しました。 同グループによると、この脆弱性はMacが備える暗号化のしくみをバイパスし、システムの暗号鍵にアクセスを許すため、Macに格納されている個人情報が悪意ある者の手に渡る可能性があるとのことです。 Apple SiliconのM1、M2、M3チップには、データメモリ依存プリフェッチャー(DMP)と呼ばれる、処理性能向上用の機能があります。 これは実行中のコードが近い将来にアクセスするであろうデータが使うメモリアドレスを予測しロードすることで、ボトルネックとなるCPUとメモリー間のレイテンシーを削
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