タグ

小説と言語学に関するja_bra_af_cuのブックマーク (2)

  • 認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』

    小説の面白さはどこから来るのか? 物語のオリジナリティやキャラクターの深み、謎と驚き、テーマの共感性や描写の豊かさ、文体やスタイルなど、様々だ。 小説の面白さについて、数多くの物語論が著されてきたが、『小説の描写と技巧』(山梨正明、2023)はユニークなアプローチで斬り込んでいる。というのも、これは認知言語学の視点から、小説描写の主観性と客観性に焦点を当てて解説しているからだ。 特に興味深い点は、小説の表現描写が、人間の認知のメカニズムを反映しているという仮説だ。私たちが現実を知覚するように、小説内でも事物が描写されている。 認知言語学から小説の描写を分析する 通常ならメタファー、メトニミーといった修辞的技巧で片づけられてしまう「言葉の綾(あや)」が、ヒトの、「世界の認知の仕方」に沿っているという発想が面白い。これ、やり方を逆にして、認知科学の知見からメタファーをリバースエンジニアリングす

    認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』
  • トールキンは何者だったのか ——指輪物語は言語のために書かれたか?

    「ホビット族の発祥地について、ビルボの時代のホビットたちは何の知識ももち合わせていなかった。……その最も古いいい伝えでさえ、種族放浪時代にさかのぼるのがやっとであった。」——『旅の仲間』「ホビットについて」より 「『覚えておいでですって?』フロドは驚きのあまり、思わず胸の思いを声に出していってしまいました。……エルロンドはまじめな口調で答えました。『だが、わたしの記憶は上古の時代にまでさかのぼる。エアレンディルがわが父である。わが父は没落前のゴンドリンで生まれた。わが母は、ドリアスのルシアンの息子、ディオルの娘、エルウィングである。わたしは西方世界の三つの時代を見てきた。多くの敗北と、多くの空しい勝利を見てきた。』」——『旅の仲間』「エルロンドの御前会議」より 続きを読む

    トールキンは何者だったのか ——指輪物語は言語のために書かれたか?
  • 1