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ブックマーク / youngecon.com (8)

  • 英文法再入門|高校の先生がこの本を読んでいれば

    中公新書の『英文法再入門』は、直接的なタイトルに見られるように、英語学習者向けに文法を学ぶポイントを丁寧に解説した一冊である。中学・高校だけでなく東進ハイスクールでも英語授業を担当する著者が、これまでの経験から英文法学習の極意を10に絞って伝授するものだ。 そもそもの出発点として著者は、英語が難しいと感じる理由に以下の2つがあると指摘するところから書は始まる。ひとつめは、英語が外国語であるがゆえに日語文法とのギャップに戸惑うという点。もうひとつは、英語の教え方に問題があるという点、である。どちらも大事な点だが、書の特長は2点目の英語教授法にあると言ってよいだろう。その理由は、以前に「新書『英語独習法』が売れている|認知科学者がおしえる思考と学習」と比較してみると分かりやすいだろう。 おすすめの一冊『英語独習法』の著者は、英語と直接関係するわけではない認知科学者・今井むつみである。その

  • 新書『英語独習法』が売れている|認知科学者がおしえる思考と学習

    岩波新書の今井むつみ『英語独習法』が売れている。僕自身も大変興味深く読んでおり、これは英語学習者にとっての必読書に指定したいくらいだと思っている。それくらい、これまでの英語関連書にはない、ユニークな一冊となっているのだ。 世の中に数多存在する、英語がペラペラ話せるようになるといった宣伝文句の教材、ヒアリングとして英語を浴びるように聞いて慣れさせようという授業、そうした安易なやり方をまずは否定するところから書は始まる。それではこの『英語独習法』は、これまでの英語学習とはいったい何がどう異なっているのか?その答えはひとことでいうと、著者が英語の専門家ではない、ということに尽きる。 今井むつみ 1989年慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。 1994年ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得 現在―慶應義塾大学環境情報学部教授 専攻―認知科学、言語心理学、発達心理学 著書―『ことばと

  • 介護士からプロ棋士へ、今泉健司四段「3度目の逆転人生」

    Yahoo! ニュースにも掲載された記事「藤井聡太七段を撃破!介護士からプロ棋士へ、今泉健司四段『3度目の逆転人生』」を、とても興味深く読んだ。破竹の勢いを続ける、弱冠17歳の若武者にして天才棋士・藤井聡太七段の名前を知らない人はいない。しかし、果たしてどれくらいの人が、今泉健司四段の名前を知っているだろうか? 2018年、最年少の天才棋士・藤井聡太に粘り強い将棋で勝利した最年長ルーキーが世間をにぎわせた。将棋ひと筋の人生に苦渋の思いで終止符を打ち、「中卒」のレッテルにもがいた苦労人。アルバイトや会社員を経験しながら挫折を繰り返し、貯金が底をついて介護士に転身。過酷な現場で弱点を克服し、3度目の挑戦でつかんだ逆転人生を追った。 そんな今泉四段のより詳しい経歴は以下の通りだ。 1973年愛知県生まれ。広島県育ち。幼い頃より父親から将棋の手ほどきを受け、めきめきと上達する。1987年、14歳で

  • 英単語超学習法|語源から理解して語彙を飛躍的に広げる

    今年5月に出版された『英単語の語源図鑑』が、すでに20万部も売れているようだ。英語関連書としてベストセラーになるの中には優れた良書もあればそうでないものもあったりし、日人の英語コンプレックスを刺激するだけで売れたりすることもある。 しかしこの『英単語の語源図鑑』においては、そんな心配も杞憂だ。なにしろ着眼点がよい。英単語に接頭語や接尾語があることはよく知られているし、それを手がかりとして単語を覚えることもよくある勉強法だ。それでも、書くらい網羅的に重要単語をリストアップし、かつ印象に残りやすいイラストとともにイメージとして記憶に定着させる英単語帳は、これまでなかったのではないだろうか。 例えば、import という英単語は im と port の部分に分けられ、im は何かを「入れる」、port は「港」、だから港にものを運び込むという点で「輸入する」という意味になるのだ。ここまでは

    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2018/09/27
    語源は調べるのに時間がかかるのと,もともとどういう比喩だったのかわからずこじつけになりがちなのが難しいとこなんだけど,本として既にまとめてありイラストもついてるのはよさそう
  • アカデミックライティングにおすすめの英語辞典|コロケーションとシソーラスも一緒に学ぶ

    Oxford Learner’s Dictionary of Academic English がおすすめ 昨年出版されたこちらの辞典 “Oxford Learner’s Dictionary of Academic English” が素晴らしく使いやすいので、ここで紹介しておきたい。 辞書の名前にあるように、これは Academic English のための一冊である。ありそうでなかった英語辞典であり、だからこそ書が出版されたことを大変ありがたく感じる。 The only learner’s dictionary to focus exclusively on academic English, the Oxford Learner’s Dictionary of Academic English is specifically designed for learners study

    アカデミックライティングにおすすめの英語辞典|コロケーションとシソーラスも一緒に学ぶ
  • 【TEDトーク】モニカ・ルインスキーとネットいじめ|彼女が見つけた適切な関係

    モニカ・ルインスキーという名前を久しぶりに聞いた。といっても、その名を記憶しているのは、ある程度の年齢以上の人たちだけであろう。1998年、当時の米国クリントン大統領とモニカとの不倫が発覚、大統領は「不適切な関係(relationship that was not appropriate)」を認め、現役大統領が弾劾裁判にかけられるという異例の事態に。罷免は免れたものの大統領職の品位と権威は大きく失墜した。 その当時、クリントンに対する批判と同時に、モニカ・ルインスキーに対する非難もすごかったのも、鮮明に記憶されていることだろう。大手メディアがこぞってこのスキャンダルを取り上げただけでなく、当時急速に普及が進んでいたネットがさらにバッシングを加速させた。それは文字通り、世界で最初の「ネットいじめ (cyberbullying)」だったのである。 When this happened to m

    【TEDトーク】モニカ・ルインスキーとネットいじめ|彼女が見つけた適切な関係
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2015/08/11
    "Shame cannot survive empathy." /動画でも言ってるように,やっぱクリック数で広告費決まるの問題多いよなー。Amazon や Google に責任問う動きとかでるんじゃないかと思ってる
  • 英語論文の書き方:英文ライティングの新定番テキスト “The Sense of Style”

    これまで4回連続で紹介してきた、英語アカデミック・ライティングのおすすめテキスト、の続き。 英文ライティングここから始める必読テキスト4選 よりモダンでクリアな英作文テキスト3選 アカデミック・ライティングの決定版テキスト スタイルとフォーマットで学ぶアカデミック・ライティング 先日出版されたばかりの英文ライティング・テキスト “The Sense of Style” を購入した。著者はハーバード大学心理学部教授の Steven Pinker で、TEDトークにも何度も登場した人気の言語学者だ。そんな彼の新刊 “The Sense of Style” は、以下のように各紙で大きく取り上げられており、英語ライティングの分野でひさびさに登場した注目の一冊と言えよう。 Why Academics Stink at Writing by The Chronicle of Higher Educat

    英語論文の書き方:英文ライティングの新定番テキスト “The Sense of Style”
  • 英語論文の書き方:アカデミック・ライティングの決定版テキスト

    僕が学生の論文を指導するにあたって、まずは徹底的に読み込むようアドバイスしているのが、前回紹介した英語ライティングの基テキストである。 英文ライティングここから始める必読テキスト4選 よりモダンでクリアな英作文テキスト3選 上記でおすすめするテキストは全て必読だと思うが、一方でこれらは英作文の基のキを解説するものであるため、論文執筆にあたってはもう一つ上のレベルの、いわゆる英語アカデミック・ライティングを学ぶ必要がある。 その際に最も参考になるものとして僕が信頼を置いているのが次の一冊だ。実際の論文を題材に、セクションごとに分けて(Abstract, Introduction, Method, Conclusion等)、各セクションの目的とその達成方法がクリアに解説される。この部分を読むだけでも論文を書くときの視点がぐっと変わってくるはずだが、書がそこから続けて説明する、効果的なフレ

    英語論文の書き方:アカデミック・ライティングの決定版テキスト
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