世界で認められている「免疫療法」が、日本で「インチキ」になる背景:スピン経済の歩き方(1/5 ページ) 末期がんだったのに、「免疫治療」をうけて完治した――。このような話を聞くと「いかがわしいなあ」「詐欺でしょ」と思われたかもしれないが、海外では違う。欧米では免疫治療の研究が進んでいるのに、なぜ日本では「インチキ」呼ばわりされるのか。 少し前、日本を代表する有名がん治療施設2つから「余命宣告」を受けながらも、回復を果たした60代の「がんサバイバー」とお話をする機会があった。 ご本人が匿名を希望されているので本稿では「Aさん」としておくが、このAさんは2013年10月、「原発不明がん」という治療が難しいがんになった。見つけた時は既にあちこちに転移していたということで、担当医から「ステージ4」と診断され、手のほどこしようがない状態だった。 そんな末期がん患者だった方が、いまやピンピンして楽しそ