公衆電話は非常時の代替インフラ ピークの1984年には日本全国に93万4903台もあった公衆電話だが、携帯電話の普及によって利用者は減少。現在は災害発生時などの緊急連絡手段として、およそ10万9000台(23年9月時点)を維持している状況だ。 こうした事情もあり、若年層を中心に公衆電話の使い方を知らない人も増えた。ITツールの比較サイト「STRATE」を運営するSheepdog(東京都品川区)が22年6月に発表した調査結果では、公衆電話を使ったことがないユーザーが10代後半で35.3%、20代前半でも25.8%に達した。 22年7月に発生したauの通信障害の際には、受話器をとる前にお金を入れる人が続出。Twitter(当時、現在はX)で「まず、受話器を取れ!!金はそれからだ」と使い方を指南するツイートが広く拡散した。 関連記事 「公衆電話」ますます見つけにくく 数年後には現在の3分の1に
子供はゲームが大好き。ゲームのことなら何でも知りたい。「子供の意欲に応えたい」と、編集者。わが子との会話から、ひらめいた。 子供はゲームが大好き。ゲームのことなら何でも知りたい。「子供の意欲に応えたい」と、編集者。わが子との会話から、ひらめいた。 宝島社(東京都千代田区)の「学べるゲーム本」シリーズ。「マインクラフト」(マイクラ)や「桃太郎電鉄」(桃鉄)と、人気ゲームの世界観そのままに、学びの要素を取り入れたゲーム本だ。ゲーム画面がふんだんに紹介されている。「シリーズ14冊で45万部と好調」と、書籍局第3編集部編集長、九内(くない)俊彦さんは言う。 きっかけは、九内さんが小学2年生(当時)の息子と桃鉄をやっていたとき。桃鉄は各地の物件を入手しながら、日本一の社長を目指すゲーム。1988年にリリースされ、累計販売本数400万本を突破している。例えば岩手県の盛岡駅にはわんこそば屋があるなど、プ
書店の閉店が相次ぎ、出版不況が叫ばれる昨今、唯一の例外として活性化しているジャンルがある。それが、児童書だ。出版不況が叫ばれて久しく、少子化によって読者の数が減っているにもかかわらず、絵本を含めた児童書市場の販売金額は、ゆるやかにではあるが増加傾向にあり、2021年には967億円に達した。2013年の700億円に比べれば、約200億円の増加である(『出版指標 年報2022年版』より)。 そんななか、児童文庫においてシェアNo.1※を誇るのが、2024年で創刊15周年を迎える角川つばさ文庫である。2009年に創刊されてまもなく1位に躍り出た同文庫について、『いま、子どもの本が売れる理由(筑摩選書)』(筑摩書房)の著者・飯田一史さんは、ヒット作が出るとレーベル内で似たような作品が偏って刊行されがちであるのに対し、〈つばさ文庫は(ある程度「売れ線」があることは推察されるものの)他のレーベルと比べ
コンピュータ分野の国際学会ACMには、会員の学習とスキルアップをサポートするための特典として、PC系の専門書籍で知られるO'Reillyの出版物が読み放題になるサブスクリプションが存在した。しかし、このサービスは昨年終了していたという。ところがkabuakantech氏の記事によると、「O'Reilly Online Learning」として同様のサブスクが再開されたそうだ(Qiita)。 このO'Reilly Online Learningは、O'Reilly出版の本やビデオ教材などが使い放題で、英語の本が主ではあるものの、日本語の本も充実しており、先の記事によると8月11日段階では231冊の日本語本が読み放題とのこと。費用に関しては年間174ドルで、従来のサブスクよりもコスト高だそうだが、それでも一般的なO'Reilly出版の正規のサブスクの499ドルと比較すると格段に安価だという。登
書籍・雑誌の取次販売を行う日本出版販売(東京都千代田区)と総合ディスプレイ業の丹青社(東京都港区)は連携し、完全無人書店「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」をオープンする。2023年秋から東京メトロ溜池山王駅構内に出店する予定だ。全国的に書店数が減少している中、持続可能な事業モデルの実現を目指す。 ブランドコンセプトは「日常に本の楽しみを!フラっと、サクっと旬を手に」。街の本屋が持つ入りやすさと親しみやすいデザイン空間を再現した。 また「1分でトレンドがわかる無人本屋」「ニュースアプリのホーム画面のような空間」をテーマに、本との出会いを楽しめるような商品陳列とその土地特有の「今気になる・今ほしい」に特化した品ぞろえを工夫する。 無人でも安心して利用できるよう、遠隔接客システムなどテクノロジーを活用するという。23年秋に溜池山王駅構内に1号店をオープンし、実証実験を通してモデルの確立
» 【ガチ連載】初心者が作る「週刊デアゴスヌーピー」第130号:約2年半かけてついにシリーズ完結! 長い間応援ありがとう!! ピーナッツ! 特集 【ガチ連載】初心者が作る「週刊デアゴスヌーピー」第130号:約2年半かけてついにシリーズ完結! 長い間応援ありがとう!! ピーナッツ! あひるねこ 2023年7月14日 この連載「週刊デアゴスヌーピー」は2021年1月15日に始まった。当初は第100号で完結する予定だったが、昨年10月にまさかのシーズン2突入が決定。第130号までガッツリ延長されることに。 それは長い……あまりにも長い旅路であったが、ついに! ついに!! ついにッッッッッ!!! この日がやって来たぞ。約2年6カ月の長きにわたってお届けしてきた「週刊デアゴスヌーピー」も、今日でホントのホントに最終回である。 そう、ゴールの第130号についに到達したのだ! うおおおおおおおおおお!!
インクのしみから連想するものを分析することで、被験者の性格を分析するというテストが「ロールシャッハ・テスト」です。このロールシャッハ・テストで利用される「インクのしみがついたカードがどのように印刷されているのか?」という謎の一端が明らかになっています。 Detail and Whole; Movement, Colour, and Form (2023) - Jeremy Millar https://jeremymillar.org/Detail-and-Whole-Movement-Colour-and-Form-2023 ロールシャッハ・テストは、被験者にインクのしみを見せて「何を連想したか」を述べてもらい、その回答内容を分析することで被験者の性格を推定したり、精神障害の有無を判別したりすることができるというテストです。ロールシャッハ・テストの詳細は以下の記事を読めばよくわかります。
早川書房は6月1日、新書レーベル「ハヤカワ新書」を立ち上げ、紙の新書にNFT化された電子書籍が付いてくる「NFT電子書籍付」版を発売すると発表した。20日から5冊を販売する。 電子出版取次大手のメディアドゥ(東京都千代田区)の技術を採用、電子書籍ファイル(EPUB)をNFT化した。購入した人は、例えば紙の本を自宅でゆっくり読み、外出先ではスマートフォンで続きを読むなど使い分けられる。電子書籍版のビューアーにはメディアドゥの「FanTopアプリ」を使用する。 NFT化した書籍は、ブロックチェーン技術によって持ち主の証明が行える。これを利用し、メディアドゥは自社のNFTマーケットプレイス「FanTop」内で電子書籍の二次流通の仕組みを提供するという。 これまで本の二次流通は、古書店で本が売れても著者や出版社には何も還元されないことが問題視されてきた。しかしNFTを活用した二次流通なら売買が行わ
出版市場が停滞するなか、じつは「児童書」は成長を続けているという「意外な事実」 『オックスフォード出版の事典』 A.Phillips&M.Bhaskar編『オックスフォード出版の事典』(丸善出版、原著2019年)は、英米、ヨーロッパを中心に今日の出版市場について、歴史や読書統計、図書館、グローバリズム、テクノロジーなどとの関わりまで、多面的に取り扱っている。同書から見える景色を日本の出版市場と比較しながら、今後に対する示唆を考えてみたい。 新興国は人口増加や経済成長と比べて出版市場の伸びは小さい 2017年の全世界の書籍売上規模は消費者価格ベースで約1220億ユーロ(1430億米ドル)と推計されており、この規模は音楽やビデオゲーム、映画などよりも大きい。日本でも出版市場は約1.5兆円規模だが音楽市場は約3500億円、映画は2500億円なので、これはそれほど意外な数字ではない(ただし日本のゲ
1990年代の声優ブーム時に生まれた声優雑誌「声優グランプリ」(主婦の友インフォス)で、創刊当時に表紙を飾った女性声優を特集する「声優グランプリplatinum(プラチナム)」(同)の表紙が公開された。声優として初めて日本武道館(東京都千代田区)公演を成功させるなど、数多くの伝説を残してきた椎名へきるさんが表紙を飾る。
小学館は2月24日、幼児向け学習誌「幼稚園」の6・7月号の付録が、ゲームセンターなどで稼働している人気ゲーム筐体「ポケモンメザスタ」のギミック付きペーパークラフトになると発表した。発売は4月28日ごろを予定している。 ポケモンメザスタは、野生のポケモンとバトルをして捕まえると、そのポケモンの「タグ」(メモリータグ)をゲットできるというゲーム。付録でも筐体上面のボタンを押すと紙製のタグが出てくる仕掛けになっている。 出てくるタグは本物と同じデザインで、最新の柄を含む10枚が付属する。ただし付録のタグを本物の筐体で使うことはできない。 幼稚園誌は子どもの好奇心を刺激するため、本物志向の企業コラボ付録を継続して企画してきた。これまでも「セブン銀行ATM」(20年10月号)や、セガが協力した「UFOキャッチャー」(21年2・3月号)、東芝テックの「セルフレジ」(21年5月号)などを付録にしている。
2022年11月24日、小学館の「コロコロコミック」が静岡県沼津市の「ふるさと納税」とコラボする――という情報を、頼重秀一・沼津市長が月次の定例記者会見にて報道発表した。とはいえ、これだけ聞いても「どういうこと?」と思う人が大半だろう。 この異色の組み合わせにはいったいどんな狙いがあり、今後どんな展開を見据えているのか。「月刊コロコロコミック」副編集長の小林浩一氏と沼津市観光戦略課ふるさと納税推進係・重田直人係長に訊いた。 コロコロ×沼津市ふるさと納税の「中身」と「情報の流れ」 「コロコロと沼津市がコラボする」といっても、それはどんなもので、情報は誰にどんな風に伝わるのか。意思決定者である納税者の大人が「じゃあ、これにお金を出して返礼品をもらおう」と考える理由を、小学館と沼津市はどんな風に想定しているのか。 まず、今回コロコロと組んで沼津市が提供するのは、市内の愛鷹(あしたか)運動公園にて
トーハンはこのほど、店頭スペースを提供できる書店と、スペースを利用したい事業者をマッチングするレンタルプラットフォーム「ブクマスペース」の運営を始めた。 都内を中心に約30の書店の店頭スペースなどをWebサイトに掲載。最短1日からレンタルを申し込める。書店はレンタル収入による収益を確保でき、事業者は新たな顧客との接点を持てる。 都市部や通行量の多い商店街の書店を中心に登録を進めており、エリアや店舗は随時拡大。2022年度末までに全47都道府県の書店スペース登録を目指す。 2021年4月からテストを始め、出版社や広告代理店、オーディオ機器定額レンタルサービス、ネットスーパー、知育玩具メーカーなどさまざまな業界の利用があったという。 関連記事 DNPとトーハンが出版流通のDXで業務提携 書籍の購買データなどを共有 大日本印刷と出版取次を手掛けるトーハンは、出版流通のDXに向け、4月1日に業務提
幻冬舎は9月5日、記事をブロックチェーン上に保存するシステム「あたらしい経済 ON-CHAIN WEB APP(NECO)」を開発したと発表した。メディアの廃刊やサイバー攻撃があってもコンテンツデータが消えないとしている。 NFT(非代替性トークン)の発行時に、記事タイトルとサムネイル画像のURL、本文のテキストデータをjson形式にまとめて添付する。専門知識がなくてもNFTを発行できるUIも開発した。 開発にはNFTなどWeb3.0関連技術を中心に扱うエンジニアコミュニティー「UNCHAIN」のメンバーが参加。記事データの記録先は日本発の「アスターネットワーク」を採用した。 幻冬舎は「Web3.0領域をけん引してきたプレイヤーや有識者の声を、パブリック・ブロックチェーンに記録し未来に残すことが、後世のテクノロジーの発展の一助になれば」としている。 関連記事 サンリオ、Web3.0に本腰
Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 ドイツのFree University of BerlinのAnna Abalkina氏とRetraction Watchが発表した「Retraction Watch Hijacked Journals Checker」は、クローンジャーナル(詐欺をするために本物を模倣して作られた偽の学術誌)を一覧にしたリストだ。 Googleスプレッドシートでまとめられており、150以上のクローンジャーナルが掲載されている。リスト閲覧はこちらから。また一覧にないジャーナルで怪しいWebサイトを見つけた場合は、報告できるフォームも用意している。 クローンジャーナルとは、本物のジャーナルサイトを巧妙にまねし
ベースボール・マガジン社の初代会長の池田恒雄氏は最初の東京オリンピックの時に日本チーム強化のための良いスポーツ教本を求めてソ連・東欧諸国を訪問しました。その時、ハンガリーで良い水球の教本を見付けただけではなく、ハンガリー料理とハンガリー・ワインに魅了され、さらにハンガリー人の気質が大好きになり、帰国後ベースボール・マガジン社から東欧のスポーツ教本をどんどん出すと共に、ベースボール・マガジン社の姉妹会社(実態は子会社だけれど、本当は親会社らしい)恒文社から「東ヨーロッパの文学」シリーズなどを刊行。東欧の文学や歴史を紹介する出版社としては最も有名な出版社になり、多数の出版文化賞を受賞。 当時日本では珍しかった(ソ連ではなく!)東欧留学経験者らが帰国後職が無いので、彼らを大量に恒文社の顧問と言う形で迎え、月10万円の顧問料と社会保険、通勤定期を支給していました。顧問は講師や通訳、翻訳で何とか生計
海外で大人気な日本のマンガですが、ここ1、2年その勢いはさらにアクセルがかかっているようです。 昨年から2021年の日本マンガの海外売上げが、飛躍的に伸びていると話は聞こえていましたが、その一端を米国のメディアが伝えています。 米国の「Comics Beat」というコミック情報専門サイトが2022年2月4日の「レポート:2021年のグラフィックノベル売上げ前年比65%増」で驚くべき報告しています。 書籍販売データNPDブックスキャンの数字として、北米のグラフィックノベルの2021年の売り上げが前年比65%増と大きく伸びたというものです。グラフィックノベルは日本でのコミック単行本、書籍スタイルのコミック・マンガに相当します。 記事によれば急成長を牽引したのはマンガで、その売上げ前年比2.7倍(171.1%増)。冊数では前年比1700万部増との驚異的な数字です。ここで言う“マンガ”は一部日本ス
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています BLドラマが世界的に人気を集めるなど、昨今にわかに注目されているタイ製コンテンツ。実はそんなタイでも、日本のオタクコンテンツは長らく人気があり、現地のオタクたちは日本の最新事情にも精通。ネットのおかげで、今やアニメの視聴タイミングも日本とほぼ変わらないほどだとか。 そんなタイの状況に注目したのが、日本産オタクコンテンツの一大供給源であるKADOKAWAグループ。2016年にはタイの出版社との間で合弁企業「KADOKAWA AMARIN COMPANY LIMITED」をバンコクに設立し、現地での出版活動を本格的に展開しています。しかし、タイで日本のオタクコンテンツを展開するって、そんなにうまくいくものなの……? 「KADOKAWA AMARIN」公式サイト というわけで、今回はKADOKAWA AMARINの代表を務める岩崎太郎代表
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