重さは30グラムから300グラムまであり、粘土質の地層に埋まったため、酸素が少ない環境で脳の組織が失われずに残されたとみられています。 低温に保つ特別なケースに入れて、腐敗を抑える溶液で処理して保管されていて、鳥取県立博物館は6日、平成15年以来12年ぶりに一般への公開を行いました。 事前に申し込んだ13人が、ケースが置かれた部屋に数人ずつ入って、しわが確認できる脳の組織をガラス越しに見つめていました。鳥取市の63歳の男性は「特別なものを見られて、よい思い出になりました」と話していました。 脳の組織は弥生人のルーツの解明などに役立つと期待されていて、いずれDNAの配列を調べたいとしています。研究に携わっていた鳥取大学の井上貴央名誉教授は「現在の状態を保ち、次の世代の人たちにも研究を引き継いでいってもらいたい」と話していました。