夜8時、南東の高い空には木星がひときわ明るく輝いています。南の少し低い位置に見えるのは、土星。西の空には、織姫星であること座のベガがまだ輝いています。地球のきょうだい惑星たちや有名な一等星たちは、街明かりの中でもはっきりとその姿を見せてくれます。 街明かりの中でも。 もし街明かりがずっと暗ければ、他にもたくさんの星が見えるはずです。いえ、街明かりはあってもよいのです。虚空に向かう光だけを抑えれば。 エネルギー価格が高騰する今、光を空に捨てているのはもったいないですし、明るすぎる人工光は様々な動植物に影響を与える可能性があります。多くの環境問題と同じくひとりの努力では光害を抑えることはできませんが、たくさんの人が少し意識をすれば、状況は大きく変わると思っています。 というわけで、星空を守るためのnoteを始めてみることにしました。 私は国立天文台の業務として光害に対応することになったのですが