マイナビが2020年卒業予定の大学生を対象にした「Uターン・地元就職に関する調査」を発表。地元で働きたいと考えている学生は近年減少傾向にあり、ついに5割を下回った。 地元就職を希望する学生の減少が止まらない。マイナビの調査によれば、2020年卒業予定の大学生の地元就職希望率(卒業した高校の所在地と最も働きたい都道府県の一致率)は49.8%(前年比1.0ポイント減)。調査開始(12年卒)以来、初めて5割を下回った。
経済や社会の動向を示す指標の1つである「地価公示」。この統計を深掘りして分析してみると、ひと事ではないある社会現象が浮かび上がってきた。 これまで主に中山間地などの課題と指摘されてきた“限界集落化”が、地方都市の住宅地で進んでいるというのだ。いったい何が起きているのだろうか。 (ネットワーク報道部記者 伊賀亮人/テクニカルディレクター 斉藤一成)
「他県なら普通にある品物が地元で買えない」と、地域格差を嘆くエッセイが切実です。作者は島根県出身のさくらいみか(@skrimk0218)さん。作品は、2018年末に出した地元ネタ同人誌「しまね」からの抜粋です。 ネット通販が使える現代はまだ良くて、以前は買い物のために他県へ遠征することも さくらいさんによると、島根は大手チェーン店の進出自体が少ないうえに品ぞろえが乏しく、iPadを発売の翌年に買いに行ったときは「山陰に売っている店はないです」などと言われたのだとか(※あくまで店員の対応)。2018年でもなお、かろうじて一部の量販店だけが扱う程度だったそうです。 それでも現代ならばすぐ通販サイトに注文できますが、ネット普及以前はそうもいきません。例えば、雑誌に載っていた服が欲しくなっても、まず県内には売っておらず、ショップに問い合わせることになります。通販を受け付けない店もあって、入手を諦め
外国人材の受け入れを拡大する新たな制度が始まりました。地方では、賃金面などで、外国人が都市部に集中し、人材確保につながらないのではないかという懸念も示されていて、そうしたことを払拭(ふっしょく)できるかも今後の課題になりそうです。 人手不足が深刻な介護や建設など14業種で「特定技能1号」の新たな在留資格を取得した人の受け入れが予定されていて、政府は、今後5年間に最大で34万5000人余りの受け入れを見込んでいます。 各地では、人材の確保に期待を寄せる声が上がる一方、都市部への外国人の流出などに懸念も示されています。 技能実習生2人を受け入れている福島県南相馬市の建設会社の社長は「今後も復興に向けて人手が必要となるので、2人には、もっと長く会社にいてほしい。賃金面など、より労働環境がよい首都圏に流出してしまうのではないかという不安もあるが、うまく制度を活用していければと思う」と話していました
島根県生まれ。毛糸を自在に操れる人になりたい。地元に戻ったり上京したりを繰り返してるため、一体どこにいるのか分からないと言われることが多い。プログラマーっぽい仕事が本業。(動画インタビュー) 前の記事:あの「たべられません」っぽいパッケージで不安を与える > 個人サイト それにつけてもおやつはきのこ ひな人形を救うプロジェクト 「飾られる機会がなくなった」 「けど捨てることはできない」などの理由で、ひな人形を持て余してる家庭はたくさんある。 そんな「行き場を失ったひな人形を救う」目的の『福よせ雛』というプロジェクトが、2009年に名古屋近郊の主婦9名によって立ち上げられた。 その後「ひな人形をジオラマ風に展示する」イベントに発展。いろんな地域の団体が運営にくわわり、全国20数か所で開催されるようになった。 鳥取県の日野町もそのひとつで、今年から参加している。 電車は一時間に一本だが、高速道
大手書店「ジュンク堂書店(淳久堂書店)」の大分店。5階建ての大型店だが、店頭からは「え?あの本まだ届いちょらんの?」という声が聞こえてくる。 書店に本が来ない。とにかく届かない。もう発売日から5日が経過したのに一向に来ない――最近そういった声がよく聞かれるようになった。 実は現在、地方において書籍や雑誌が発売されてから書店に届くまでの期間が大幅に伸びており、九州では休日を挟むと「5日前後の遅れ」「ネットで買うより到着が遅い」ということが当たり前となっている。もちろん、これは離島などではなく九州本土の都市部でも同様だ。 こうしたなか、書籍の取り次ぎをおこなう出版取次会社の業界団体「日本出版取次協会」(東京都千代田区)は、3月5日に「中国・九州地方の書籍輸送スケジュールの変更」を発表。地方の読書好きからは「更に本の到着が遅れることになるのか」と悲痛な声が上がっている。 首都圏居住者にとっては全
「鳥取銀行と勝ち目のないけんかをしようと思います」 去年8月末の早朝、私は、担当している鳥取県西部の小さな町の町長が、衝撃的な文章をフェイスブックに投稿していることを、上司からの電話で知らされた。町長はなぜ、このような投稿をしたのか。(鳥取放送局記者 村上弘樹) この投稿をしたのは、鳥取県日南町の増原聡町長。 地元の鳥取銀行が、町にある支店窓口を廃止、ATMだけにするという方針を打ち出したことがきっかけだった。 日南町の人口は約4600。 うち半数以上が65歳以上の高齢者という典型的な過疎地域で、窓口を利用するためには、およそ20キロ離れた隣町の店舗まで行かなければならない。 投稿はさらに続く。 「高齢化が進む中、対機械でなく、対面こそが必要だと思う次第です。鳥取銀行にもう一度地方銀行としてのありようを考える機会になり、他の市町村で日南町のような例を起こさぬよう、精一杯の意地を見せたいと思
「身銭を切って本気にならないとまちづくりは成功しない」と話す木下さんは東京都出身。熊本市で10年前に「熊本城東マネジメント株式会社」を設立するなど全国各地で地域再生ビジネスを手掛けている。 リーマン・ショックで主要製造業の工場が閉鎖した鹿児島県出水市中心部の商店街では、10年後の現在もシャッターを下ろした店舗が目立つ 「地域活性化」「地域再生」。記者自身、新聞社に入社して以来、何十回、いや何百回この言葉に触れただろう。人口減少が進む九州のほとんどの市町村が重要な施策として掲げているこのテーマだが、それを達成したところは多くはない。何が足りないのだろうか。 高校生のころから街の商店会の活動に参加して起業、その後大学在学中から今に至るまで全国各地で「地域づくり」に向き合ってきた、まちビジネス事業家の木下斉さん(36)が新著を発表した。<凡人のための地域再生入門>という小説だ。 20年間にわたる
こんにちは。東京から徳島にUターンしたフルスタック寄りのエンジニア、「GTラボ」代表取締役の坂東です。 IT産業は移り変わりが早く、3年でトレンドが代わります。10年持つ会社や事業はまれでしょう。「U&Iターンの理想と現実:徳島編」、今回は地方での仕事探しについてです。地方のエンジニアは選択肢が少ないという危機感と、では僕がどうやったのかを書きます。 死ぬ気で頑張れ、死なないために 人生の勝利者、エンジニア。人気者だから仕事は向こうからやって来る。文系から嫉妬の対象、エンジニア。売り手市場は尽きることなく、書類選考はスルー状態。35歳定年説どこいった――というのは、都会の皆さまの話です。 こっちはしんどいよ。 地方のIT企業は、ほとんどの仕事が「東京の仕事」か「公共の仕事」の受託開発です。サテライトオフィス系は、話としては面白いけれど、まとまった雇用につながるのは難しいでしょう。 「東京の
不動産情報サイトの「AtHome(アットホーム)に「100円」の物件が登場し、SNSで話題となっています。人気観光地・伊豆の温泉付き別荘で、2階建て2DKの物件です。 全居室の収納、上水道、プロパンガス、縁側も付いています。土地面積335平米、建物面積は74.52平米。確かに築44年と古めの物件ではありますが、画像を見る限りではまだまだ住めそうに見えます。これはいくらなんでも価格の入力ミスでは……? Twitterでも「何があったんだ」「誤植ではなくて本当の値段なんですか?」と不思議がる声がみられました。 まだまだ住める 2階にある玄関 果たしてホントに家が100円で販売されているのでしょうか。物件を取り扱う、リライトの田中裕治代表にお話を聞きました。 ―― ホントに100円で売っているんですか? ホントです。100円というか実際は1円です。アットホームの表示の仕様上、100円(0.01万
アメリカでは「文化の盗用」に関する議論が喧しい。ボストン美術館のキモノ体験についたクレームだとか、当事者であるはずの日本人から見ても「別にいいじゃん」と思わせられるようなケースさえあり、それ自体が差別的発想だという批判もあるくらいだ。実際、例の企画は、元々の画がジャポニスムをテーマにした画であり、その画の前で日本人ではない人がkimonoを着て写真を撮る行為は、むしろ「ある時代に存在したジャポニスム」そして「それを描いた画」という『オリジナル』を尊重した行為ですらある。たとえば日本人が着物を着てその前に立っても全く意味がないどころか、むしろそれこそ「オリジナルへの敬意を欠いた振る舞い」として批判されるおそれさえあるだろう(皮肉)。 (※ちなみに、時間のない方は、このあと太字部分だけ読めば大体の内容が分かります。) だが、そんな自分が、日本でしばしば気になって仕方ない「文化の盗用」がある。そ
前編では、つねに有用性や生産性を求められる社会への気持ち悪さを語った、政治学者でアナキストの栗原康氏。後編では、その論理があらゆる場所に貫徹している現状、そしてそこから抜け出すための方法を考える。 アートで町おこしへの違和感 前編でもお話した通り、私たちの社会は、「有用性がないもの」をどんどん排除する社会になっています。 それは「地方創生」、町おこしの現場でも起こっています。アートの力で町を再生しようという試みがブームになっていますが、そのアートは、猥雑なものを排除したり、覆い隠したりしている。 例えば、東京の山谷や大阪の釜ヶ崎といった寄せ場にいる、野宿者や日雇いの「おっさん」たちは本当に猥雑です。まえに山谷夏祭りというのに行ったことがあるのですが、みんなほんとうにクソみたいな酒を呑むんですよ。バケツにやっすい焼酎をドバドバ入れて、烏龍茶をテキトーに注いで、あ、これ2杯飲んだら死ぬな、と思
<東京一極集中を解消して地方を活性化する「地方創生」は、日本経済の喫緊の課題であり、今回の総裁選でもっと深い議論が必要だった> 自民党総裁選は、党員票の獲得を競うのがゲームのルールです。ですから地方の場合は、農林水産業や中小の商工業がターゲットになります。地方にも、大企業の社員は住んでいますが、彼らのほとんどは転勤族で一時的に暮らしているだけで、その地方の自民党組織に関与するケースは薄いからです。 ですから、現状の否定を伴う改革といった議論は総裁選にはなじまない、それは一応は理解できます。ですが、仮にそうであっても、石破茂氏は「地方創生」を政策の柱に掲げているのですから、総裁選の中でもう少し深い議論があっても良かったのではないかと思います。 一つは、東京一極集中の問題です。これは一刻を争うテーマだと思います。と言うのは、これ以上、東京だけが繁栄していたら、地方がダメになるからではありません
水巻町総合計画 総合計画は、わたしたちの町「水巻」をさらに住みやすい町にするために、今後10年間のまちづくりの基本となる計画です。 この計画は、以下の3つで構成されています。 基本構想(10年間) 基本計画(前期・後期で各5年間) 実施計画(3年間で毎年見直し) 第5次水巻町総合計画 本計画では、今後10年間のまちづくりを、町全体で「対話」と「問い」を重ねていきながら進めると定めました。 そして、その関係性を築く場には、町民・企業・行政などの垣根なく、皆さんが参加できるようになることが目標です。 そのため、大人はもちろん子どもたちにも、興味を持ち、知ってもらえるように、これまでとまったく違う絵本のような冊子「水巻未来図鑑」ができ上がりました。 詳しくは、以下のPDF版をご覧ください。 水巻未来図鑑(第5次水巻町総合計画)PDF版[PDF:66MB] 環境により、ファイルが開くまでに時間がか
地方自治体において、まちづくりを進めるための基礎となる「総合計画」。まちの将来像と、それを目指すための施策を総合的にまとめたものだ。一般的に総合計画は10年ごとに改定されて冊子になる。だが、住民が目にする機会はほとんどないだろう。 そんな中、福岡県の水巻町(みずまきまち)がユニークな総合計画を作り、話題を集めている。水巻町は、福岡県北九州市に隣接する人口2万8000人ほどのまち。かつては鉱工業が盛んだったが、今は緩やかに人口が減少している。2018年4月に発表した総合計画のタイトルは「水巻未来図鑑」。 カラフルなイラストと町民の声を散りばめた、まるで絵本のようなつくりだ。なぜこんなスタイルになったのだろうか。 水巻町の美浦喜明町長は、30年にわたり町議会議員を務め、町長になって5年目だ。
人口が減る地方の交通網をどう維持するのか。平成の時代に政府が進めた規制緩和は、社会全体で地方の赤字路線を支える仕組みを否定する方向に働いた。事業者や自治体任せでは、高齢者や学生ら交通弱者はもう守れない。求められるのは、地域の知恵だ。 大型連休が明けたばかりの5月7日未明。就寝中だった山下修・島根県江津市長は市職員の電話でたたき起こされた。「大変です。国道261号が土砂崩れで通行止めです」 市街と山間地を結ぶ幹線道路にはわずか1カ月前に廃線になったJR三江線の代替バスが走る。迂回(うかい)する細い道を走れる小型バスなどを急きょ借り、翌日から緊急輸送に切り替えた。通行止め解除までの10日間に市が支払った費用は約130万円。山下市長は天を仰いだ。「三江線が残っていてくれれば……」 同市と広島県三次市の108…
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