【ウィーン=田中孝幸】ローマ教皇フランシスコが2月に収録されたスイスのテレビ局のインタビューで、ロシアの侵攻を受けるウクライナに戦闘での敗北を認め、和平交渉を始めるよう促したことが明らかになった。侵略行為に融和的と受け取られかねない発言で、波紋を広げそうだ。ロイター通信が9日、20日に放映予定のインタビューの一部を報じた。教皇はウクライナ侵攻に関し「最も強いのは、状況を見つめて国民のことを考え
スペインのカトリック教会で、過去に聖職者によって少なくとも20万人の未成年者が性的虐待を受けていた可能性があるという報告書がまとまり、波紋を広げています。 世界各地のカトリック教会で聖職者による未成年者への性的虐待が問題になる中で、スペインでも去年2月から国による調査が行われてきました。 調査委員会は27日、これまでに8000人以上を対象に調査を行った結果、国の成人人口のおよそ0.6%にあたる人が、子どものころ教会の聖職者から性的虐待を受けたと推計されるという報告書をまとめ、地元のメディアは被害者は20万人以上に相当すると伝えています。 スペインのカトリック教会はこれまで、調査への協力を拒むなど真相の究明に消極的で、27日に記者会見した委員会のメンバーは「教会は長年にわたり虐待の事実を否定したい、隠したいという願望があった」と厳しく批判し、被害者に賠償するための基金の設立を提言しました。
トップ特集カトリック司教団「統一教会はキリスト教ではない」 協力の誘いに警告 〝政治〟でなく〝教理〟で判断 【再録】1985年11月2日 『キリスト教年鑑』が統一協会の情報掲載を取りやめる判断を下した1989年に先駆けて、カトリック司教団は85年の段階ですでに「キリスト教ではない」との公式見解を表明していた。併載された「統一教会超教派部長」のコメントと合わせて再録する。なお、この段階ではまだ一貫して「統一協会」と表記する前の段階だったことを考慮し、当時の原文通り「統一教会」の表記を使用している。 統一教会の「抗議・質問」に「回答」 日本カトリック司教団が「統一教会(世界基督教統一神霊協会)はキリスト教ではなく、エキュメニズム(教会再一致運動)の対象でもない」という声明(六月二十二日付)を発表して以来、両教会の間で「抗議・質問」(七月二十九日付)の提出、それへの「回答」(十月九日付)といった
上智大学の非常勤講師に賃金を支払っていないとして、大学側が労働基準法に基づく是正勧告を受けていたことが関係者への取材で判明した。大学側は勧告に応じず、労働基準監督署が出した勧告書の受け取りも拒否したという。是正勧告は法律違反を前提とした行政指導。是正しない場合などは書類送検されることがある。知名度の高い高等教育機関が行政指導に背いたことに、関係者からは疑問の声が上がっている。 賃金の不払いを申告したのは、語学の非常勤講師を務める60代の女性。女性が東京労働局中央労働基準監督署に提出した申告書や、加盟する労働組合「首都圏大学非常勤講師組合」によると、女性は日本語初級コースを担当。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた2020年度からのオンライン授業の導入に伴い、教材を1人で作成した。
人工妊娠中絶が厳しく制限されてきたポーランドで、憲法裁判所は胎児の先天的な異常を理由とした中絶手術についても違憲との判断を示し、法制化されれば、人工妊娠中絶がほぼ全面的に禁止されることになります。 ポーランドではもともと人工妊娠中絶が厳しく制限されてきましたが、この判断が法制化されれば、中絶手術が認められるのは性的暴行による妊娠などに限られ、ほぼ全面的に禁止されることになります。 これを受けて、首都ワルシャワでは女性の権利向上を訴える人たちなどが抗議デモを行い、「自分の体のことは自分で決める」などのスローガンを掲げて、憲法裁判所の判断に反対の声を上げていました。 ポーランドでは伝統的な価値観を重視する、保守系の与党「法と正義」が政権をとった2015年以降、司法への介入が強まっていて、今回の判断を示した憲法裁判所の裁判官の多くが与党から指名されていることを問題視する声が広がっています。
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