青森県の八戸工業高等専門学校の男子学生(当時17歳)が同級生の父親から脅迫を受けて自殺を図り重い障害を負ったのは、学校が安全配慮義務を怠ったことなどが原因として、元男子学生が学校を設置する国立高等専門学校機構(東京都)らに約1億9700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が10日、青森地裁であった。鈴木義和裁判長は、脅迫と教員の不適切な指導が自殺行為の要因になったと認め、同級生の父親と同機構に計約1億8500万円の支払いを命じた。 判決によると、元男子学生は2017年5月、同級生の父親から「息子の交際相手である女性に性的な行為を強要した」としてSNSやメールで脅迫を受けた。八戸高専の教員からも女性に近づかないよう一方的な指導を受けた。