モバイル向けの新基本ソフト(OS)「iOS9」に米アップルが広告ブロック機能を搭載すると決めたことが大きな話題になっており、多くの人はグーグルの広告収入を直接狙った攻撃だとみている。だが実は、この新OSにはインターネット検索最大手であるグーグルの収入に、はるかに大きな影響を及ぼしかねないもう一つのアップデートがある。大幅に改良された「スポットライト検索」機能がそうだ。これは広告ブロックのようにグ
iOS 9ではWebサービスを使用するアプリのセキュリティーを高めるためにApp Transport Security(ATS)と呼ばれる機能が導入されるのだが、Google Mobile Ads SDKを使用するiOSアプリ開発者に対し、GoogleがATSを無効化する手順を紹介したことで批判を受けている(Google — Ads Developer Blogの記事、 9to5Macの記事、 Re/codeの記事、 Motherboardの記事)。 ATSのデフォルトでは、アプリがWebサーバーに接続するにはHTTPSが必須となる。しかし、すべてのモバイル広告がHTTPS化されているわけでないので、一部の広告がアプリ内で表示されない可能性がある。Appleは「App Transport Security Technote」で例外のドメインを設定する手順を説明しているが、GoogleではH
ビジネスモデル9つの要素 ところで、ビジネスモデルという言葉は聞き慣れていますが、ビジネスモデルを説明するときに「必要な要素って何?」と聞かれると、皆さんはどんなことを思い浮かべるでしょうか。 お金の流れ? モノやサービスの流れ? プラットフォーム? 顧客セグメント? いろいろな答えが出てきそうですね。 こういった複雑な要素を9つにまとめて、ビジネスモデルを分かりやすく1枚の地図にして描いて考えよう! というのがこの本の内容になります。 本では、ビジネスモデルを以下9つの要素に分類し「ビジネスモデル・キャンバス」と呼ぶ1枚の地図に描いています。 顧客セグメント(CS:Customer Segments):文字通り、顧客のセグメント分けですね。個人、法人、マス、ニッチなど 価値提案(VP:Value Proposition):これは、企業が顧客に何を提供するのかということです。もの、サービス
イノベーションを生み出し続ける米Apple社は、業績面でも超が付くほどの優良企業だ。直近の2014年度(2014年9月27日を末日とする会計年度)では、売上高が約18兆円、営業利益率が約30%と驚異的な数値をたたき出している。 革新的な製品である「iPhone」が、莫大な売り上げをもたらしていることは理解できる。しかし、30%もの営業利益率を実現している理由は、あまり知られていないのではないか。一般に、販売台数が多いからといって、必ずしも利益率が高いとは限らない。Apple社には、もうかるための仕組みがある。そして、それは1970~1980年代の古き良き日本のメーカーが実践していた設計手法と極めて似ているのだ。 現在、日本のメーカーは、「技術力はあるのにもうからない」「コンペで負ける」といった課題を抱えている。そうした状況を打破するためにも、Apple社のもうかる仕組みを学び、自社に取り入
ちょっと前の記事だが、以下の記事がおもしろかった。 これまでPCではWebブラウザのクッキー主体で行っていたユーザートラッキングを、モバイルファーストからモバイルオンリーにシフトしていくなかでどのように行っていくか、というGoogle/Apple/Facebookの戦略がかいま見える良い記事。 Google vs Apple まず、上の記事の理解として重要なのが、広告が主な収入源のGoogle/Facebookと違って、Appleは基本的には広告を主な収入源としておらず、デバイスを売ることが主な収入源であること。このことに関しては、以下の記事がおもしろくて、MSのCEOサティア・ナデラが以下のように述べている。 MicrosoftのCEO、サティア・ナデラ、Apple、Googleと比較して自社の本質を的確に指摘 | TechCrunch Japan 私はApple、Google、Micr
ついに本日より、iPhone6, iPhone6 Plusを使って指紋認証でかんたんに支払いができるモバイル決済サービス「Apple Pay」の運用がスタートしました。 アメリカのマクドナルドでApple Payを実際に利用した動画がアップロードされていましたので、紹介しておきます。 今のところ利用は米国に限定されていますので、こちらのブログでも、シリコンバレーに開発拠点を置く弊社のスタッフにレポートしてもらうことにしましょう。 弊社はクレジットカード決済サービス「WebPay」を提供するスタートアップですので、Apple Payの発表前からAppleの決済まわりの動向は非常に気になるところでした。そして、日本時間の9月10日にiPhone6と同時にApple Payが発表され、Apple Payのビジネスモデル、技術的な仕組みの周到さに驚かされました。 これまで、いまいちパッとしたサービ
アップルは自社の成長を支えるために、別の新たな市場――十分に規模が大きく、弱みを持つ業界――で再びバリューチェーンを破壊する必要がある。テレビ、広告、医療、自動車――他にどんな業界が、ターゲットとなりうるだろうか。 過去10年間でかつてない成長を遂げたアップルについて、アナリストらは「2013年はアップルの存在を忘れるべき年」と見なした。同社の問題についてはほとんどの識者の意見が一致している。創設者スティーブ・ジョブズ亡き後、画期的イノベーションをもたらしていないという点だ。だが我々の見解からすると、アップルはもっと深刻な問題に直面している。同社は破壊的変化をもたらす独特の方程式を持つが、その影響を最も受けやすい業界の規模は、同社の成長ニーズを満たすには小さすぎるのだ。 アップルはこれまで、破壊的イノベーション理論の例外であったように見える。2003年には売上げ70億ドルだった同社が201
株式会社O2(オーツー)、株式会社XrossVate(クロスベイト)、株式会社安田製作所代表取締役。1970年生まれ。千葉県出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。大手化学メーカー、外資系ITベンダーのディレクター、コンサルティングファームのディレクターなどを経て、2004年株式会社O2を設立、代表取締役就任。2013年に新会社XrossVateを設立。2014年に射出成型用金型メーカ株式会社安田製作所に出資を行い経営参画。 日の丸製造業を蘇らせる!“超高速すり合わせ型”モノづくりのススメ 日本の製造業は危機に瀕していると言われて久しい。様々な業界関係者が口にする「日本企業は技術で勝っても事業で負けている」という言い訳は、本当に正しいのか。実は、日本のゲンバにはもっと根深い本質的な課題がありそうだ。日本企業の5重苦、7重苦の原因は、日本の技術力の低下そのものにあり、その原因は大きく「技術伝
1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。 2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授(専攻副主任 MBA担当)の他に、早稲田大学ビジネススクール、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。 著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書
2014年のハイテク業界を支配するのは、Apple、Google、Microsoftの3社だ。彼らはさまざまな分野で直接的および間接的に競合しているが、それぞれの財務的特徴は大きく異なっている。 この株式公開企業3社の違いを理解する最適な方法は、各社が四半期ごとに提出を義務付けられている詳細な財務情報を見てみることだ。筆者は2年前にこれを行ったが、状況はそれ以降変化している。GoogleはMotorola Mobilityの買収によってハードウェア分野に事業を多角化しようと試み、Microsoftは「デバイスとサービス」に集中することを目標として掲げた。 この2年間に、3社はどれほど変化したのだろうか。その答えを知るために、2013年下半期に発表された四半期決算報告書に記載されている各社の収益源を調べてみた。以下はその分析結果で、分類名は各社が自社の事業構成を定義するために使用している名称
米Appleは2013年10月22日(米国時間)、新OSとなる「OS X Mavericks」の他、オフィススイート「iWork」とクリエイティビティスイート「iLife」を無償で提供すると発表し、米Microsoftに攻勢を仕掛けた。 Appleのデバイスの大半は、依然としてMicrosoftの「Surface 2」より価格が高いものの、「iPad」の最新機種にはSurface 2より若干高いだけのモデルも含まれている。 関連記事 iOS向けに無償化された「iWork」、「Microsoft Office」はどうする? iWorkだけではない、「Microsoft Office」の代わりになる無料クラウドサービス オフィススイートは「Microsoft Office」だけではない 代替ソフトの魅力とは オフィススイートに5万円払うのは時代遅れなのか? OS X Mavericksは、20
スタイリッシュなアップル製品のファンは、ライフハッカー読者にも多いだろうと思います。しかし『アップル帝国の正体』(後藤直義、森川潤著、文藝春秋)に目を通してみれば、日本を実質的に「植民地化」していたといっても過言ではない同社の姿勢に驚かされることになるかもしれません。 もちろん、だからといって個人的にもアップル製品から離れる気はなく、そう思わせるところは強みでもあるわけです。けれどもその魅力を生み出すために、驚くべき遂行力が行使されていたという事実を、我々は本書によって知ることができます。第1章「アップルの『ものづくり』支配」から、いくつかを引き出してみましょう。 アップルによって"丸裸"に アップルの取引先は、神経質なまでの秘密保持契約を結ばされる一方で、逆にアップルには"丸裸"にされてしまうのだそうです。 アッップルの支配は、取引先の工場の情報をすべて把握することから始まる。複数の分野
アップル帝国の正体 作者: 後藤直義,森川潤出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/07/16メディア: 単行本この商品を含むブログ (13件) を見る こちらはKindle版です。 アップル帝国の正体 作者: 後藤直義,森川 潤出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/07/12メディア: Kindle版この商品を含むブログ (7件) を見る 内容紹介 1976年、スティーブ・ジョブズが立ち上げた小さなパソコンメーカーは、約35年の時を経て、50兆円を超える時価総額をほこる巨大メーカーに変貌した。多くのアップルファンは、その美しいデザインや斬新なアイディアを絶賛し、カリスマ経営者だったジョブズの遺した言葉の一つ一つに今も酔いしれている。 しかし。その徹底した秘密主義ゆえに、多くのメディアはいまだにアップルの正体を突き止められずにいる。例えば、軍隊のような組織作りや、植民地経
Appleがテレビセットトップボックス(STB)やテレビプラットフォームをアップデートするテクノロジの開発に取り組んでいる、とのうわさに新たなものが加わった。 テクノロジライターのJessica Lessin氏(元The Wall Street Journal記者)は、匿名の情報筋の話として、Appleがケーブル企業各社と会談し、テレビ視聴者がコマーシャルをスキップできるようにするサービスを売り込んでいると伝えた。 同記事によると、その機能は、「Apple TV」所有者が購入できる「プレミア」サービスに組み込まれる予定だという。また、それが実現した場合、Appleはネットワーク各社に代価を支払うという。 AppleのテレビSTBは依然として、あらかじめ録画されたコンテンツに限定されており、ライブテレビチャンネルには対応していないが、そうした状況は変わる見通しだ。Appleはこれまでもライブ
ウォール・ストリート・ジャーナル紙が掲載した記事の中で、「アップルはハードウェアの会社? それともソフトウェアの会社?」という興味深い疑問がありました。これを元に米Gizmodoがアップルという会社についてあれこれ考えを巡らせています。Brian記者の思うアップルが売るものとは、アップルは果たして何の会社なのか...。見てみましょう。 ウォール・ストリート・ジャーナル紙の「アップルはハードの会社か、ソフトの会社か」という疑問は実に興味深い。iPhoneを売るのか、iCloudsを売っているのか? この疑問の答えは、会社の価値を評価するアナリスト達にとって実に深い意味があるのだ。世界でも屈指の巨大電子機器会社、アップルは今、アイデンティティーを喪失しているのでは、そうアナリスト達は感じているのだろう。 まず言いたいのは、アップルはハードの会社でもソフトの会社でもない、ということ。はたまた、i
シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。 ビジネスモデルの破壊者たち シュンペーターの創造的破壊を地で行く世界の革新企業の最新動向と未来戦略を、シリコンバレー在住のジャーナリストがつぶさに分析します。 バックナンバー一覧 サムスンが先週、ニューヨークで新しいスマートフォン、「ギャラクシーS4」を発表した。 派手なショーめいた金のかかった発表会は評判が悪かったが、製品自体の評価はめっぽういい。ひょっとすると、アップルはこのギャラクシーS4にかなりの警戒心を抱いているのではないかとも言われているほどだ。 ギャラクシーS4はスクリーンサイズが5インチで、重さが130グラム。先行するギャラクシ
「一人でも多くのユーザーに届けるのが、グーグルのミッション」 米グーグルのアンドロイド・グローバル・パートナーシップのディレクター、ジョン・ラーゲリン氏は、同社のタブレットについてこう説明する。同社の創設以来のミッションは、周知のように「世界中の人々が情報にアクセスできるようにすること」だが、タブレットへのアクセスもミッションに加わったようだ。「パソコンを持てない人にも使ってほしい」とラーゲリン氏は言う。 アップルのiPadに遅れること約2年半、グーグルは今夏に7型のタブレットNexus 7を発売、その後半年も経たない11月13日に、今度は10型のNexus 10を出した。アンドロイドOSを開発し、それを採用するメーカーを取りまとめてきた立場を超え、自社ブランドでハードウエアを発売したのには、メーカー各社を刺激して新製品開発を鼓舞することにとどまらず、何としても市場の成長中に、あるべきアン
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