白いウエディングドレスを着た君はいないけれど 4日、レバノンの首都ベイルートで起こった大爆発は、154人の死者(8月8日時点)と5000人を超える負傷者を出した。すべての死が計り知れない悲しみをもたらす悲劇であるが、なかでもある若い女性の死がSNSで拡散され、多くのレバノン人がその訃報に胸を痛めている。 米紙「ニューヨーク・タイムズ」によると、27歳のサハル・ファレスはベイルート港湾の火災に救急医療隊員として駆けつけたところを、爆発に巻き込まれ命を落とした。彼女は29歳のギルバート・カラーンと婚約しており、来年結婚式をあげる予定だったという。 6日におこなわれた葬儀は、ファレスとカラーンの「結婚式」を兼ねたものになった。前日の水曜日、カラーンはファレスが救急医療隊員の制服を着た写真とともに、次のように書いてSNSに投稿した。 「僕の美しい花嫁。2021年6月6日に予定していた僕たちの結婚式