米カリフォルニア州北部にある人口約29万人の都市、ストックトン市は29日までに連邦破産法9条の適用を裁判所に申請したと発表し、財政破綻した。長年の放漫財政に加え、景気悪化で税収が落ち込んだのが理由。ロイター通信によると、負債総額は7億ドル(560億円)。破綻した米国の都市では人口が最も多いとみられる。 同市はサンフランシスコのベッドタウンで、数年前まで住宅建設ブームに沸いた。しかし、景気の冷え込みとともに住宅の差し押さえが急増。税収増を見込んだ財政計画を立て、公共施設建設に多額の費用を投じたことも響いた。 市当局は支出削減のため、過去3年間で警察官と消防士の4分の1以上、他の市職員も4割を削減。犯罪発生率が全米最悪レベルになり、米誌フォーブズの「全米で最も惨めな都市」のランキングで首位となる不名誉も経験した。(共同)