【ニューヨーク=柳沢亨之】9日の国連総会の第1委員会(軍縮)で、北朝鮮が、日本の「領有権問題」に触れて非難する発言を行った。 核ミサイル開発を正当化するため、尖閣諸島や竹島を巡る日本と中韓の対立を利用した形だ。 委員会で北朝鮮は、日本の天野万利・軍縮会議代表部大使が行った、北朝鮮の核ミサイル開発を批判する演説に反論。「米国の『核の傘』の下にある日本の非核三原則は欺瞞(ぎまん)にすぎない」などと発言した。天野大使が「根拠のない主張」と反論すると、北朝鮮は再び、「日本は北東アジアの平和と安定を危うくするがん」「アジアの近隣諸国との領有権争いを抱えている」などと異例の表現も使って日本を非難した。「アジアの近隣諸国」の具体名は挙げなかった。