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言語学とBookに関するja_bra_af_cuのブックマーク (14)

  • 認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』

    小説の面白さはどこから来るのか? 物語のオリジナリティやキャラクターの深み、謎と驚き、テーマの共感性や描写の豊かさ、文体やスタイルなど、様々だ。 小説の面白さについて、数多くの物語論が著されてきたが、『小説の描写と技巧』(山梨正明、2023)はユニークなアプローチで斬り込んでいる。というのも、これは認知言語学の視点から、小説描写の主観性と客観性に焦点を当てて解説しているからだ。 特に興味深い点は、小説の表現描写が、人間の認知のメカニズムを反映しているという仮説だ。私たちが現実を知覚するように、小説内でも事物が描写されている。 認知言語学から小説の描写を分析する 通常ならメタファー、メトニミーといった修辞的技巧で片づけられてしまう「言葉の綾(あや)」が、ヒトの、「世界の認知の仕方」に沿っているという発想が面白い。これ、やり方を逆にして、認知科学の知見からメタファーをリバースエンジニアリングす

    認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』
  • 『馬・車輪・言語』 ステップを駆けたライダーたちがこの世界にもたらしたもの - HONZ

    上下巻で、文だけで650ページを超える大著だ。その議論を詳細に紹介するというのは、字数の点でも能力の点でもわたしの限界を超えている。そこで以下では、その議論のごく大まかな流れを紹介することにしたい。 印欧祖語はいつ、どこで話されていたのか インド・ヨーロッパ語族はどうしていち早く広い地域に分布することになったのか。その謎に挑むにあたって、著者は問題を大きくふたつに分解する。すなわち、インド・ヨーロッパ祖語の原郷をめぐる問題(第I部)と、その語族の具体的な拡散過程に関する問題(第II部)だ。 インド・ヨーロッパ語族の諸言語は共通祖先を持っており、その共通祖先にあたる言語は「インド・ヨーロッパ祖語(印欧祖語、Proto-Indo-European)」と呼ばれる(図1参照)。では、印欧祖語はいつ、どこで、どんな人たちによって話されていたのか。これが第一の問題である。 その問題をめぐって展開され

    『馬・車輪・言語』 ステップを駆けたライダーたちがこの世界にもたらしたもの - HONZ
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2018/05/30
    PIEの祖地についての考察だそう
  • 101冊の言語学書大行進 - researchmap

    SNSやネット記事で「アメリカ(ヨーロッパ)の大学生は在学中に100冊はを読む。それに比べて日(以下略」という話を目にすることがあります。その真偽・賛否・内容はともかく,言語学をやる学生向けに和書で100冊選ぶとしたらどうなるのかなと思いリストアップしてみました。 もちろん私一人ではどうにもならず,何名かの方々に推薦頂きました。お名前を挙げると分野が丸わかりで何らかの迷惑がかかるかもしれないので記すことはしませんが,あらためて感謝申し上げます。 私の専門分野や好みの問題で偏りもありますが,個人が出すブックリストってそういうもんだと思うので,どうかご容赦を。また,学生が読むには難易度の高いものもそれなりに含まれています。私としては「ぜひ読んで!」というものから「一度手に取ってみて!」というものまで差があるのですが,そのあたりは特に記していません。そういうこともあり,個別のについて詳しい

  •  「Words and Rules」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Words and Rules: The Ingredients Of Language (English Edition) 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Basic Books発売日: 2015/07/14メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るWords And Rules: The Ingredients of Language (SCIENCE MASTERS) (English Edition) 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Weidenfeld & Nicolson発売日: 2014/05/22メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る*1 書はスティーヴン・ピンカーによる1999年に刊行された一般向けのであり,英語に現れる動詞の過去形や名詞の複数形の規則型と不規則型を深く掘り下げて,ヒトの心にある「概念

     「Words and Rules」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 言葉を学びたいならこれ!言語学徒が薦める言語学の超基本入門書。

    言語学ってなに?」と聞かれると説明に窮してしまう。言語学は日常会話、文学作品、言語教育から、ゴリゴリひとつの文法を分析していくものまで幅広い。だから、一言で説明するのが難しい。そこでまず、言語を学びたいあなたへ言語学の入門書を紹介しよう。 言語学あれこれ『フシギなくらい見えてくる! 当にわかる言語学』では、これでもかというくらいわかりやすく言語学の全体マップを見ることができる。まず、言語学とは何か定義しよう。 「言語学という学問は、〔…〕『結局、語学の一種なのではないか』と思う人もいるでしょう。しかし、言語学と語学では目的が違います。語学には、ある言語を学習し、それを使いこなせるようになるという実用的な目標があります。それに対し、言語学を学んだからと言って、ただちに英語がぺらぺらになるとか、日語の文章がうまくなるとか、そういうことはありません。 それでは言語学は何を目指しているのでし

    言葉を学びたいならこれ!言語学徒が薦める言語学の超基本入門書。
  • メタファーから解く時間論『時間の言語学』

    時間とは何か? 言語学からの腑に落ちる解答。「時間」について思考の奥底で抱いていた認識が暴かれる一冊。 アウグスティヌスは、この問題の質を端的に語る。「時間とは何か。人に問われなければわかっているが、いざ問われると答えられない」。「時間論」といえば、これまで物理学や天文学、哲学や心理学、社会学からのアプローチがあった。それぞれの分野での見解はあるのだが、著者はこれに疑義を呈する。 つまりこうだ。どの学問領域であれ、時間の「流れ」や「進行」を口にしながら、その方向を当然のように過去から未来へと想定している。ビックバンをはじめとして、時間の「矢」は未来へと向かっている―――ここから疑い始めている。そして、「時間とは何か」に直接答えるのではなく、「時間をどのようなものとして捉えているか」という観点から、時間の質に迫る。 著者はレトリックを専門とする言語学者。日語と英語の豊富な事例を駆使しな

    メタファーから解く時間論『時間の言語学』
  • 言語表現とコミュニケーション 語はなぜ多義になるのか  |朝倉書店

    語用論の中心課題である,言語表現とコミュニケーションの場の解明,特に意味伝達のプロセスを解明するシリーズ。第1巻では,意味理論,語用論理論をもとに語の多義性を分析し,歴史的意味変化や,借用の過程で生じる意味変化を扱う。 シリーズ 言語表現とコミュニケーション・全3巻 1.語はなぜ多義になるのか ―コンテキストの作用を考える- 中野弘三 編 2.対話表現はなぜ必要なのか ─最新の理論で考える─ 東森 勲 編 3.発話の解釈はなぜ多様なのか ─コミュニケーション能力の働きを考える- 中島信夫 編 ○弊社関連のご紹介 中野弘三先生は,『意味論』(朝倉日英対照言語学シリーズ6)の編者です。 東森勲先生は,『語用論』(朝倉日英対照言語学シリーズ7)の著者です。 中島信夫先生は,『語用論』(朝倉日英対照言語学シリーズ7)の編者です。 それぞれ、合わせてよろしくお願いいたします! ◎刊行のことば 言語

    言語表現とコミュニケーション 語はなぜ多義になるのか  |朝倉書店
  • 「ん」とはいったい何者なのか。どこからやってきたのか。かつてはなかった日本語「ん」の奥深い歴史 | ダ・ヴィンチWeb

    『ん 日語最後の謎に挑む』(山口謠司/新潮社) あいうえおの五十音図の枠外にぽつんと置かれた「ん」の文字。改めて、みなさんはどんな印象をお持ちだろうか? 「独特の存在感」「孤高」「最後にある“どや顔感”」。さらに、流行りの擬人化をしてみると、「どこから来たのかわからない転校生」との意見が筆者の周りでは聞かれた。なるほど、やはりほかの文字とは一線を画した雰囲気を感じる人は多いようだ。 それもそのはず。実は「ん」という文字はかつて日語にはなかったらしい。少なくとも『古事記』や『日書紀』『万葉集』など上代の書物に「ん」を書き表す文字が見当たらないという。では、「ん」とはいったい何者なのか。どこからやってきたのか。そのミステリーを解き明かすのが、『ん 日語最後の謎に挑む』(山口謠司/新潮社)である。書を読むと、普段いかに「ん」をナメていたのかがよくわかる。 「ん」は言葉によって発音が違う

    「ん」とはいったい何者なのか。どこからやってきたのか。かつてはなかった日本語「ん」の奥深い歴史 | ダ・ヴィンチWeb
  • 今週の本棚:三浦雅士・評 『チョムスキー 言語の科学−ことば・心・人間本性』=聞き手 J・マッギルヴレイ - 毎日新聞

    (岩波書店・3888円) 言語は6万年前、突然変異で発生!? 1866年、パリ言語学会は、言語の起源に関する論文は受け付けないことにした。具体的な証拠もなく空想的な説を展開するものが多く、しかも自国語中心主義に陥ることがしばしばだったからだ。19世紀パリは世界の首都。以後、言語学において起源論はタブーになった。普遍文法を提唱して20世紀以降の言語論を主導してきたチョムスキーも、言語の起源を論じることはほとんどなかった。 だが、21世紀に入って違ってきた。真正面から言語の起源を論じるようになってきたのである。先史考古学、集団遺伝学、動物行動学などから具体的な証拠が次々に出てきたからだろう。書は、チョムスキーが哲学者マッギルヴレイのインタヴューに応じたもの。ここでも言語の起源が繰り返し語られる。 この記事は有料記事です。 残り1120文字(全文1471文字)

    今週の本棚:三浦雅士・評 『チョムスキー 言語の科学−ことば・心・人間本性』=聞き手 J・マッギルヴレイ - 毎日新聞
  • 色彩が解く言語の謎-ブレント・バーリン、ポール・ケイ、日髙杏子訳『基本の色彩語』三木学 - shadowtimesβ

    の色彩語: 普遍性と進化について (叢書・ウニベルシタス) 作者: ブレントバーリン,ポールケイ,Overton Brent Berlin,Paul Kay,日高杏子 出版社/メーカー: 法政大学出版局 発売日: 2016/05/25 メディア: 単行 この商品を含むブログ (1件) を見る 色彩学の世界で、長く引用され続けてきた、バーリンとケイの『基の色彩語-普遍性と進化について』がついに翻訳された。訳者は、色彩学者で、今日まで使用されている、マンセル表色系を開発した、アルバート・H・マンセルの『色彩の表記』を翻訳した日髙杏子さんで、内容の信頼性も高い。 20世紀の言語学、人類学に関する名著は多数あると思うが、今日においてまで研究の対象になり続けている実証的な著作はそれほど多くはないだろう。そして、今日ではそれが人間の知覚と脳とどのような因果関係があるのかを実証する新たなステージ

    色彩が解く言語の謎-ブレント・バーリン、ポール・ケイ、日髙杏子訳『基本の色彩語』三木学 - shadowtimesβ
  • 今週の本棚:村上陽一郎・評 『音とことばのふしぎな世界−メイド声から英語の達人まで』=川原繁人・著 - 毎日新聞

    (岩波科学ライブラリー・1296円) 手ごたえある小さな 小さなだ。建前では高校生くらいを対象に書かれるシリーズである。それだけに、表現は易しい。フーリエ解析の説明など、まことにうまい。しかし、内容は、どうして結構手応えがある、というのが正直なところだ。 昔、ドイツ語を母語とする人のを訳していて、面白い記述にぶつかった。ドイツ語は、ことばの持つ意味と、そのことばの表記や発音の性格とが、一致している事例が多い、というのだ。なるほど、例えば「短い」はドイツ語では<kurz>、「のんびり」は<langsam>だが、<kurz>は、確かに綴(つづ)りも「短く」、「短く」(鋭く)発音される。<langsam>は、綴りも「長い」し、「ゆっくり」と「のびやかに」発音される。ことばの意味とことばの綴りや音とが一致していると言えないか。この話を正統的な言語学者に話したら、たちどころに一蹴された。「赤い

    今週の本棚:村上陽一郎・評 『音とことばのふしぎな世界−メイド声から英語の達人まで』=川原繁人・著 - 毎日新聞
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2015/12/07
    音象徴関係の一般向け本
  • ノーム・チョムスキー『我々はどのような生き物なのか』─本人による入門講義 - フリー哲学者ネコナガのブログ

    ノーム・チョムスキー『我々はどのような生き物なのか』を読む。副題は「ソフィア・レクチャーズ」だが、去年3月に上智大学で行われた講演を書き起こしてまとめたものだ。しかし、二日間にわたる講演の全文(質疑応答含む)のみならず、講演直前に行われたインタビュー、そして編訳者による長めの解説も収録されており、全体として「チョムスキー」その人についての格好の入門書となっている。もちろん、最新の見識でもあるので入門に留まるものでもないのだが。 チョムスキーは、どう紹介してよいのかわからないが、ともかく現代世界最高の知性を持つ人物の一人とされている。書の編訳者の一人である福井直樹氏(MITでの直弟子でもある)は講演前の紹介で、紹介することは「不必要であり、不可能」と述べているが、ともかく短時間では無理、とのことだ。したがってチョムスキーが被引用数ランキング上位に入っていることなどを述べるにとどめている(ま

    ノーム・チョムスキー『我々はどのような生き物なのか』─本人による入門講義 - フリー哲学者ネコナガのブログ
  •  「言語が違えば,世界も違って見えるわけ」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    言語が違えば、世界も違って見えるわけ 作者:ガイ ドイッチャーインターシフトAmazon 書は言語学者ガイ・ドイッチャーによる「言語がヒトの思考に影響を与えているか」という問題,いわゆるサピア=ウォーフ仮説の弱いバージョンについてのである.原題は「Through the Language Glass: Why the World Looks Different in Other Languages」 この問題は,私の理解では,以下のような状況だ.最初「言語こそが思考を構成する」というサピア=ウォーフ仮説の強いバージョンが主張され,一部の哲学者や文化相対主義者たちが飛びついたのだが,数々の証拠から否定された.次に「言語は思考に影響を与えている」という弱いバージョンが主張されるようになった.そしてこれについて様々なリサーチが行われ,論争が繰り広げられ,少なくとも何らかの影響があることはほぼ

     「言語が違えば,世界も違って見えるわけ」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 『ライフ=ワークス=プロジェクト』 NODE No.10 書評 - HONZ

    クリストとジャンヌ=クロードの作品のなかで、1985年の「包まれたポン・ヌフ」と1995年の「包まれたライヒスターク」だけは観てみたかった。 2005年、ニューヨークのセントラルパークで、彼らが7500あまりのオレンジ色のゲートを建てた映像は観ているのだが、この2つの作品のように歴史的建造物をすっぽり包むというような強いインパクトは感じなかった。 新しい橋という意味の「ポン・ヌフ」はパリ最古の橋である。アンリ3世時代に起工され1606世に完成した。二人はこの実在する橋を4万平方メートルあまりのポリアミド合成繊維で包んでしまったのだ。展示は2週間におよび、300万人が見物に来たという。許可を与えたのはのちに大統領になるジャック・シラク市長だった。 いっぽうのライヒスタークはベルリンにある旧帝国国会議事堂であり、現在もドイツ連邦議会が置かれている。彼らはこの巨大な建物を10万平方メートルのポ

    『ライフ=ワークス=プロジェクト』 NODE No.10 書評 - HONZ
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