大手通販サイト「楽天市場」を運営する楽天(東京)が打ち出している「送料無料」の方針について、公正取引委員会が楽天に「独占禁止法違反のおそれがある」と伝えていたことが、関係者への取材でわかった。アマゾンに対抗するため来春の導入を目指して進められてきたが、現状のままでの導入は難しくなり、見直しや変更を迫られることになる。 楽天による送料無料の方針は今年1月に打ち出され、一定額以上を購入すれば無料とする仕組み。8月にはその価格ラインを「3980円」(税込み)と発表し、10月末には「沖縄・離島等」のラインを9800円とするとともに、制度開始を2020年3月中旬にすると発表していた。 関係者によると、楽天はこの方針について、独禁法に抵触しないかどうかを公取委に相談。それに対し公取委は、今月までに口頭で「違反のおそれがある」と回答したという。出店者に送料負担を強いかねないことから、独禁法が禁じる優越的