写真は9月にブラジルを襲った大洪水。2023年には、猛暑、森林火災、洪水などの自然災害が発生した。これらはすべて、地球温暖化が進行している兆候だ。(PHOTOGRAPH BY CHRISTIAN RIZZI, AFP/GETTY IMAGES) 気温の上昇、北極圏の氷の融解、カナダの壊滅的な森林火災。2023年、気候変動の影響は過去に類を見ない規模となった。欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」が2024年1月9日付けで発表したデータによると、2023年は記録が残る1850年以来、最も暑い年だった。気温は産業革命前より平均で1.48℃高かった。科学者たちが超えてはならないと言う限界に、危険なほど近づいている。 ただし、2023年に起こった環境にまつわる重大な出来事が、すべてネガティブなものだったわけではない。さまざまな懸念材料の中には、希望の兆しもあった。 化石燃料