小学校のクラスメートに、勉強なんかよりもカブトムシやカエルを捕まえることに集中力を発揮するタイプの男の子はいなかっただろうか。やたらとセミ捕りやザリガニ釣りがうまいやつ。夏休みの宿題は自由研究(標本作りやアリの観察など)だけ張り切っちゃうようなやつだ。まさに私がそうで、放課後になると野原や川で泥だらけになって遊んでいるような子供だった。 そんなどこのクラスにも一人か二人はいる生き物好きだった私だが、中学校、高校へと進学していくと、次第に興味の対象から「ドジョッコだのフナッコだの」なんていう選択肢は消えていった。これはほとんどの男子に当てはまる成長過程だろう。しかし、大人になってから再び、捕まえる喜びに目覚めてしまったのだ。 その一番の理由は、「捕まえる」という行為のあとに、「食べる」という展開が加わったことである。子供の頃と違って台所を自由に使えることもあり、この「捕まえて、食べる」という