モザンビークのゴロンゴーザ国立公園では、牙を持たないメスのゾウが増えている。内戦で密猟が増加し、多くのゾウが殺害され、生き残ったゾウから牙のないゾウが多く生まれている。(PHOTOGRAPH BY ELEPHANTVOICES) 新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)は、まもなく3年目に入る。気候変動がもたらす影響は、深刻さを増すばかりだ。このような状況では、科学界のニュースを読んでも気が重くなりがちかもしれない。 それでも、私たちの地球は期待と神秘に満ちている。今年も、自然界にまつわる研究は、地球に生きる命の不思議を見せてくれた。 この1年間に注目を集めた動物界の12の発見を紹介しよう。 希少な鳥の「処女懐胎」 カリフォルニアコンドルは大きな鳥で、両方の翼を広げた長さは3メートル近い。20世紀半ばには、毒死、密猟、生息地の破壊によって絶滅の危機に瀕していた。この鳥を救うため、1987