By Arslan 既存の出版会社を通さず、Amazonのオンデマンド出版サービス「CreateSpace」で自己出版した書籍がフランスの文学賞「ルノードー賞」の候補に選ばれました。まさに新たな出版の形を予感させるできごとであるわけですが、これについてフランス全土にある独立系の書店を代表する団体が、賞を運営する団体とAmazonに対して抗議の声を上げています。 SLF : Syndicat de la librairie française | Le SLF alerte les jurés du Prix Renaudot sur les conséquences de la sélection d'un livre autoédité par Amazon | http://www.syndicat-librairie.fr/le_slf_alerte_les_jures_du_pri
結論: アマゾンの「バックオーダー発注」廃止は、流通改善に名目を借りた正味戦争の宣戦布告である。この戦争に敗北し、多くの出版社が個別直接取引(e託)に応じてアマゾンのみに特恵条件を与えることは、破壊的な状況をもたらす。 また、直接取引をしたところで流通が改善するという保証はない。アマゾン依存度が上がるほどに、苛烈な「ご提案」に逆らえない状態となる。 在庫ステータス管理の問題は、業界が抱えつづける課題ではあるが、このアマゾンの施策とはほぼ関係ない。 長くなってしまったので、結論を先に書いた。これに納得できた人は、この先は読まなくてもいい。そうでない人、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁く声に揺れている人に向けてこれを書く。 その提案書には、いくつもの重要な点が省かれているからだ。 取引正味の現状 現在、出版業界の正味標準は以下のようになっている。 出版社から取次への引渡
人気作品を突如ラインアップから削除するなど、サービス内容をめぐって混乱が広がっている、Amazon.co.jpの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」ですが、ITジャーナリストの西田宗千佳氏は10月5日放送のニコニコ公式生放送に出演し、最大の失敗要因について「Amazonが(需要を)読み違えた」ことだと分析しました。また、同番組には現役の出版社社員も匿名で出演しており、「5カ月分の予算を1週間で食いつぶしてしまった」と、Kindle Unlimitedの内情についても語られています。 ニコニコ公式生放送「【Amazon vs 出版社!?】Kindleアンリミテッドに限界はくるのか?」より 番組には西田氏のほか、ITジャーナリストの津田大介氏、弁護士の福井健策氏も出演。「Kindle Unlimitedは今後どうなるのか」というテーマで、Kindle Unlimited
マンガ家ユニット「うめ」の小沢高広氏が「Kindle Unlimited」から電子コミックの未来を紐解く! 今回は『スティーブズ』を連載中の、マンガ家ユニット「うめ」の小沢高広氏にメールインタビュー。2010年に「Amazon Kindleダイレクト・パブリッシング」で『青空ファインダーロック』をリリースし、日本人マンガ家として、いち早く電子コミックに取り組まれてきました。誰よりも長く電子コミックを身近に見てきた人なのではないでしょうか。これからの電子書籍の在り方とは、未来の電子コミックとは、切り込んでいきます。また、「うめ」は、小沢氏(シナリオ・演出)と妹尾朝子氏(作画・演出)の男女ユニット。2人は夫婦でもあります。プライベートや、オススメの本についてもお伺いしました。 『スティーヴズ』1巻(小学館)、同巻第3話より 6年経った今でも、漫画家にとって「面白い漫画を描く」という基本は、紙だ
のらねこさんは、ThinkPadをパーツから組み立てる本や、NUC(小型デスクトップPC)をモバイルする本などを同人誌として頒布している方。のらねこさんのモバイルNUC本がKindle Unlimitedに登録されているのを私が見つけ、その後彼のTwitterを見るとこのように発言されていたという流れです。 Kindle Unlimitedで読まれるとどれだけお金がもらえる? Kindle Unlimitedの報酬体系について、彼とAmazon公式サイトからの情報を合わせると以下のようになります。 まず、AmazonはKindle Unlimitedで作品を読まれた作家さんたちに払うお金を「グローバル基金」という形で毎月用意します。これを、その月に読まれた全世界全作品の合計既読ページ数で割り、それに各作家の読まれたページ数を掛けることで報酬を算出します。 つまり自分の作品が全世界の作品に対
ネット通販大手のアマゾンが、刊行から一定期間を過ぎた一部の本の値引き販売を始めた。本は再販売価格維持制度に基づく定価販売が普通だが、出版社から“要望”のあった本の値引き販売は認められている。ただ、参加するのは1社のみ。出版界の慣行を揺さぶる「黒船」への警戒感は根強い。 参加するのは筑摩書房。「フローベール全集」など8タイトルで、当面は来年1月中旬ごろまで定価の2割を値引きする。アマゾンの値引き販売は6月に続いて2回目だが、5社の計約110タイトルだった前回から大幅に減った。しかも筑摩は約100の一般書店でも同様の取り組みをすでに始めており、今回はアマゾンが筑摩の取り組みに乗った形で、アマゾン単独の値引き販売に参加する出版社は今のところゼロだ。 「今回は参加できない」 前回参加した出版社の社長は11月にアマゾンから誘いを受け、そう漏らした。前回の販売初日、大手書店から「どういうことか説明に来
紀伊国屋書店は21日、インターネット書店への対抗策を発表した。9月刊行予定の人気作家、村上春樹氏の著書の初版10万冊の9割を出版社から直接買い取り、自社店舗のほか他社の書店に限定して供給する。アマゾン・ドット・コムなどネット書店の販売量は5千冊にとどまる。紀伊国屋書店は売れ残りリスクを抱えるが店頭への集客につながると判断した。一般に出版物の流通は取次が出版社から書籍などを仕入れ、書店に配本する
米Amazonは電子出版Kindle Direct Publishing(ダイレクト・パブリッシング)において、読者が読んだページ分のロイヤリティを著者に支払う新プログラムを7月1日より開始する。 Kindle Direct Publishingはいわばアマゾン直営の電子自費出版にあたるもので、日本でも「Kindle ダイレクト・パブリッシング」として展開しており、誰でも本を書いてKindleで読めるように公開(販売)できる。新たに導入されるプログラムはそのうちKindle UnlimitedとKindle Owners' Lending Libraryで読まれた本に適用される。 Kindle Unlimited(キンドル・アンリミテッド、KU)は昨年より開始されたプログラムで、月間10ドル支払えば電子書籍が読み放題となる(日本ではサービスされていない)。Kindle Owners' Le
文中のハイフンが多すぎるという理由で、発売から1年以上経っている英ホラー小説家 Graeme Reynolds氏の小説「High Moor 2: Moonstruck」の販売をAmazon.comが一時中止していたそうだ(graeme reynolds's blogの記事、 The Guardianの記事、 Business Insiderの記事、 The Telegraphの記事、 本家/.)。 Moonstruckは昨年3月に発売され、Amazonでも100件を超えるレビューの大半が星5つを付けるなど高い評価を得ていた。しかし、ある読者からハイフンに関する苦情を受けたAmazonが内容を確認。9万語の小説の中で100語がハイフンで結ばれており、読みやすさに大きな影響を与えるため販売を中止するという通知がReynolds氏に電子メールで送られてきたという。ハイフンの使い方に間違いはないと
米Amazonが紙の本を購入すると、その本のKindle版を安く購入できる「Kindle MatchBook」を発表しました。Kindle版の価格は書籍により無料、$0.99、$1.99、$2.99となっており、価格付けは出版側次第。またKindle MatchBookを提供するかどうかも出版側が選択することができます。 対象となる書籍は過去にさかのぼって1995年から現在までに購入したもの。10月開始予定で1万冊以上の対象書籍を用意するとのことです。 DVDやCDを買ったらデジタルデータが付いてくるというやつの書籍版ですね。Kindle版を安くしたら売り上げが減るので出版社が嫌がるのでは……という気もしますが、例えば10年前に買った書籍のkindle版が格安で手に入るなら、自炊するより楽だし新たに購入しようかと考える人は少なくないかもしれません。 でも日本では提供されないんだろうなぁ。提
「ジョブズとはひと味違う経営者、アマゾン創業者ジェフ・ベゾスの冷徹さと未来を見る力」を読んで非常に面白く感じました。編集者として、『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』の出版を担当した中川ヒロミさんの記事です。 記憶に残ったのは、アマゾン・ドット・コムが、自社の電子書籍用端末のKindle向けコンテンツを増やすための交渉で取ったという、「ガゼルプロジェクト」の話です。以下に引用します。 「ベゾスは、必要とあれば徹底的に相手をやり込める。『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』には、電子書籍をKindleに提供してもらうための出版社とのし烈な交渉が紹介されている。それは、弱ったガゼルにチーターが近づくことに例えて「ガゼルプロジェクト」とアマゾン社内で呼ばれていた計画だ。 『まずは規模の小さな体力のない出版社から交渉を始めよ』とベゾスは指示を出したという。出版社が電子書籍の提供に難色を示せば、場合によっては
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