フィリピンの法執行機関が押収した象牙片。この後、DNA分析が行われる予定になっている。他の押収品のDNAと一致すれば、同じ犯罪組織が両方に関与している証拠になる。(PHOTOGRAPH BY NOEL CELIS/AFP VIA GETTY IMAGES) 2019年7月、シンガポール当局がある情報をもとに、コンゴ民主共和国からベトナムに向かっていた3つの木材コンテナを特定した。中に隠されていたのは、約9トンもの象牙片だった。300頭ぶんのアフリカゾウの象牙とみられ、132個の丈夫なビニール袋に入れられていた。さらに、センザンコウのウロコ約12トンも見つかった。 密輸の発覚はただちに積出港に通知されたほか、国際刑事警察機構(ICPO、通称インターポール)と、国境を越えた野生動物取引に関する国際条約を所轄するシンガポール国立公園局にも通報された。その国立公園局から連絡を受けたのが、米ワシント