米テネシー州にあるオークリッジ国立研究所の研究者、Jack Dongarra氏が、世界最大級のコンピューターの力を解き放つソフトウェアを開発した功績で、2021年のチューリング賞を受賞した。これまでの受賞者の多くは、スーパーコンピューターの能力を間接的に向上させた人物だったが、Dongarra氏は科学計算を高速化し、大量のプロセッサーを搭載するマシンで実行させるためのコードの専門家だ。 計算機学会(ACM)は米国時間3月30日、Dongarra氏を受賞者に選んだ理由について、「これらの貢献によって、ビッグデータ分析、医療、再生可能エネルギー、気象予測、ゲノム研究、経済学などの分野で、科学者や技術者が重要な発見や、真に革新的なイノベーションを成し遂げる枠組みを作り上げた」と述べた。チューリング賞は、コンピューティング界のノーベル賞と呼ばれることも多い権威ある賞で、2014年以降はGoogle