「とんでもないものが造られている」 愛媛県西条市で地元の人たちが口にしていた巨大な船が、2023年末、世界に向けて出航しました。25階建てのビルに相当する高さで全長は400メートル、積めるコンテナの数は2万4000個。世界最大級の「メガコンテナ船」です。 ここまで巨大な船を建造した背景には海事産業での世界の潮流、そして日本企業の危機感があります。 (松山放送局今治支局記者 木村京)
「ここでは毎日が新しい物語です」 「日本はとても良い国です」 その男性はあまり意味も分からないまま、旧ツイッターのXに日本語でさまざまな投稿を繰り返していた。 インプレッション=閲覧数を多く得るために、注目されている投稿をコピーしたり、無意味な返信をしたりする“インプレゾンビ”と呼ばれるアカウント。 投稿者を直撃すると、その実態が見えてきた。 “インプレゾンビ” 始めたきっかけは 投稿者の1人が住んでいたのは、パキスタンの最大都市、カラチ。 現地を訪ねると、現れたのは30代のパキスタン人の男性だった。ふだんは家族で営む菓子などを販売する店で働いているという。 男性は10年ほど前からX(旧ツイッター)を利用し、趣味のクリケットなどの話題を投稿していた。 しかし去年、Xが一定のインプレッション=閲覧数を獲得すれば収益につながる仕組みを導入したことから、閲覧数を稼ぐことに興味を持ち始めたという。
およそ100年前に作られた国産アニメーションのフィルムが見つかりました。当時、歯ブラシなどを販売する日用品メーカーが虫歯予防などの啓発のために制作したもので、専門家は「この時代は現存するフィルムが少なく、当時の国産アニメを知る貴重な手がかりだ」と話しています。 見つかったのは、1923年ごろに国内で制作された「口腔衛生」というタイトルの映画のフィルムで、古いフィルムやレコードなどを収集している東京のNPO法人が個人から寄贈された中に含まれていたということです。 映像はおよそ8分半で、子どもの歯の健康を保つ方法などがアニメーションと実写で紹介され、このうちアニメの部分では、子どもがナイフとフォークを使って食事をする様子や歯磨きをする様子などが、かわいらしい絵柄で描かれています。
カンヌ映画祭などで数々の賞を受賞した是枝裕和監督らが17日、政府に対し、コンテンツ産業の活性化には、クリエーターの労働環境の改善や若手の育成が欠かせないとして、官民で業界を支える仕組みづくりなどを求めました。 17日の政府の「新しい資本主義実現会議」では映画やアニメなど、コンテンツ産業の課題などが議題となり ◇カンヌ映画祭などで数々の賞を受賞した是枝裕和監督や ◇先月「ゴジラ-1.0」でアカデミー賞の「視覚効果賞」の受賞を果たした山崎貴監督らが出席しました。 この中で是枝監督は、日本のコンテンツ産業の活性化には、クリエーターの労働環境の改善に加え、次の時代を担う若手の育成が欠かせないとして、官民一体で業界を支える仕組みづくりなどを求めました。 また山崎監督は、コンテンツがヒットしても、クリエーターに報酬が十分行き渡らない現状もあるとして、今の収益構造の見直しの必要性などを指摘しました。 会
牛丼チェーン大手の「すき家」は4月上旬以降、深夜から早朝の時間帯に深夜料金を導入することを決めました。人件費を価格に上乗せするためとしていて、大手牛丼チェーンで深夜料金を全国で本格的に導入するのは初めてです。 発表によりますと「すき家」は、4月3日から、深夜料金を導入します。 午後10時から翌朝5時までの新規の注文について、商品の合計金額に7%を加算することにしていて、全国の店舗が対象だということです。 理由について会社では、深夜の時間帯はアルバイトの時給が日中よりも高くなっていて、人件費の価格転嫁を進めるためとしています。 また、合わせて商品の値上げも行い、主力の牛丼を含む全体のおよそ3割の商品で10円から50円値上げするとしています。 深夜料金は、外食業界ではファミリーレストランなどですでに広がっていますが、大手牛丼チェーンが、全国で本格的に導入するのは初めてです。
NHK札幌放送局が続けている特殊詐欺の被害防止キャンペーン「だまされんDO!」。ことし最後は、この1年、さまざまなニュースを伝えてきて、特に注目したいことについてです。道警担当の尾國将大記者が解説します。 【詐欺の手口に大きな変化があった年】 ことしは詐欺の手口に、大きな変化があった年でした。 被害額でみてみます。 ▼架空請求詐欺去年7億1600万円ことし1億9900万円 ▼オレオレ詐欺去年3億2400万円ことし7200万円 ▼還付金詐欺去年6400万円ことし3100万円(道警まとめ) ▼投資詐欺去年1億4195万円ことし8億5000万円(NHK調べ) このように架空請求詐欺やオレオレ詐欺は去年よりも減っているのに対し、投資詐欺は逆に大きく増えています。 先月末までで8億円を超えています。 去年のおよそ6倍で、特にことしの夏以降、道内での被害が相次いで発覚しました。 【なぜ急増したのか】
小森さんは小学4年生だった4年前、茨城県つくば市にある国立科学博物館の収蔵庫の特別公開イベントを訪れたときに保管されている動物のはく製標本1点が図鑑などで見たニホンオオカミと似ていることに気がつきました。 このはく製は「ヤマイヌの一種」として博物館に保管されてきたものでしたが、小森さんが専門家とともに詳しく調べた結果、体の大きさやはく製のラベルに基づく過去の記録などから100年以上前に現在の上野動物園で飼育されていたニホンオオカミの可能性が高いことがわかり、2年がかりで論文にまとめて今月、発表しました。 研究チームによりますと、ニホンオオカミはかつて日本に広く生息していましたが、およそ100年前に絶滅したとされ、はく製や毛皮の標本は国内外でわずかしか残っていないということです。 論文を発表した小森日菜子さん(13)は都内の中学校に通っている1年生です。 小学2年生のころにニホンオオカミに興
能登半島地震の発生直後に旧ツイッターのXで相次いだ偽の救助要請などについて、NHKが分析したところ、多くは海外から日本語で投稿されていて、閲覧された回数は合わせて1100万回以上に上ることが分かりました。 発信者の中には、Xで多く閲覧されることで収益を得る「インプ稼ぎ」の方法を教える動画を投稿している人物もいて、偽情報の拡散にXの収益化の仕組みが影響している実態が浮かび上がりました。 能登半島地震の発生直後、Xでは石川県の被災地からの救助要請が投稿された一方、実在しない住所を挙げたり、無関係の画像をつけたりした偽情報も相次ぎました。 このうち、最も多く拡散した偽情報の1つで、石川県珠洲市の同じ住所で別の場所の動画を付けて救助を求める偽情報を投稿していた24のアカウントをNHKが分析したところ、半数の12は居住地がパキスタンとなっていたほか、日常的にアラビア語やパキスタンの主要言語のウルドゥ
能登半島地震の際に起きた火災で焼失した石川県輪島市にある漫画家、永井豪さんの記念館を25日、市の担当者が調べたところ、館内にあった原画やフィギュアなどは燃えずに現存していたことが分かりました。 輪島市の「朝市通り」にある永井さんの記念館は地震の際に起きた大規模な火事で焼失しました。 記念館には永井さんの直筆原稿や原画、フィギュアなど100点余りが貸し出され展示されていましたが、25日、市の観光課の担当者が内部を調査したところ、これらの展示物は燃えずに現存していることが確認されたということです。 展示物は市によって安全な場所へ移され、保管されているということです。
「母に対してはもう諦めの気持ちです」 「妻とはまともな会話ができなくなり、つらいです」 親が陰謀論にのめり込んだという家族を紹介した番組「フェイクバスターズ」の放送後、同じような声がNHKの投稿フォーム「ニュースポスト」に数多く寄せられた。 陰謀論とは、「この世界が闇の組織に牛耳られている」など、一般的に「物事の背後には誰かの陰謀や別の意味がある」などとする考え方で、実証するのも否定するのも難しい。 何を信じるかは個人の自由だが、詳しく話を聞いてみると、身近な家族に大きな負担が生じ、さまざまな悩みを抱えていることがわかってきた。 (科学・文化部記者 絹川千晴) 40代のあきみさん(仮名)は、離れて暮らす60代の母親が陰謀論にのめりこんだという。 きっかけは新型コロナの流行だった。 当初は家族を心配し「アルコール消毒すること!マスクが売ってなかったらこっちから送るよ」とメールしてきていた母の
16日、ことしの受賞者が発表され、アメリカンリーグは投打の二刀流で活躍し、ホームラン王のタイトルを獲得した大谷選手が選ばれました。 大谷選手のMVP受賞はおととし以来、2年ぶり2回目で、日本選手では2001年に受賞したイチローさんの1回を超えて最多となりました。 また、大谷選手はおととしに続いて投票した記者30人全員が1位票を入れる満票での受賞となり、満票で複数回MVPを受賞するのは大リーグ史上初の快挙となりました。 ▼2位は打率3割2分7厘、ホームラン33本をマークしたレンジャーズのシーガー選手、▼3位は同じくレンジャーズでリーグ最多の185本のヒットを打ったシミエン選手でした。 大谷選手は大リーグ6年目の今シーズン、バッターとしてホームラン44本を打ってアジア出身の選手として初めてホームラン王を獲得し、ピッチャーとしても10勝をあげて大リーグ史上初となる2年連続での「ふた桁勝利、ふた桁
7日朝、栃木県那須町の朝日岳の登山道付近で60代から70代の男女4人が死亡しているのが見つかり、警察は遭難したとみて詳しい状況を調べています。 7日朝、栃木県那須町の標高1896メートルの朝日岳の登山道付近で男女4人が倒れているのが見つかり、いずれも死亡が確認されました。 6日正午すぎに登山中の男性から「同行している男性が低体温症で動けない」などと110番通報があり、その後、別の登山者からも「滑落した女性がいる。複数の人が動けなくなっている」と通報が寄せられました。 警察と消防によりますと6日は風が強かったため捜索ができず、7日朝になって捜索を行ったところ4人を見つけたということです。 4人について警察が調べた結果、 栃木県さくら市の野口誠二さん(69) 宇都宮市の竹石佳子さん(72) 宇都宮市の高津戸トシ子さん(79) 大阪市中央区の医師、木村英二さん(65)と確認されました。 警察によ
IAEA=国際原子力機関の年次総会で、中国が福島第一原発の処理水を「核汚染水」と呼んで日本を強く非難したのに対し、日本側が安全性を強調して反論しました。総会に出席した高市科学技術担当大臣は、放出に反対したのは中国のみだったなどとして、国際社会での理解は広がっているとの認識を示しました。 冒頭、グロッシ事務局長は、東京電力福島第一原子力発電所の処理水の放出をめぐり「IAEAは独立した立場から状況の評価や分析活動を行っている。そのために現地に事務所も設け、作業による影響が出ないように最後まで関与する」と述べ、今後も監視や評価活動を続ける方針を示しました。 総会では各国の代表が演説を行い、福島第一原発の処理水の放出をめぐり、どのような反応を示すかが注目されています。
ウクライナ南部の要衝につながる集落を奪還したウクライナ軍の精鋭とされる旅団の兵士がNHKの取材に応じ、反転攻勢が始まった当初の戦術を変更し、より小さなグループに分かれて前進を試みたことが、成果につながったと明らかにしました。 NHKのオンライン取材に8日応じたのは、第47独立機械化旅団の兵士、オレグ氏です。 この旅団は、欧米から供与された主力戦車の「レオパルト2」などを運用する精鋭として知られ、南部ザポリージャ州の最前線でロシア軍と戦闘を続けています。 旅団は先月、ザポリージャ州の要衝トクマクにつながる集落、ロボティネを奪還していて、オレグ氏は「長い時間をかけて住民のもとへたどりつくことができた。感無量で、戦いを続ける上での自信となるような経験だった」と述べました。 この旅団は、ことし6月に反転攻勢が始まった当初は、ロシア軍の地雷原で欧米から供与された複数の戦闘車両を失うなど、大きな損失を
デジタル技術の活用を妨げているいわゆる「アナログ規制」を見直すための法律が14日の参議院本会議で可決・成立しました。 アナログ規制は、デジタル技術の進展に法律などの整備が追いつかず、業務の効率化を妨げている規制のことです。 例えば、河川やダムの点検では、法律や政令で目視による点検が義務づけられ、ドローンやAI=人工知能による画像解析といった最新技術の導入の妨げとなっていました。 「デジタル手続法」などの改正法は、こうしたアナログ規制、合わせて9669項目を見直すためのもので、14日の参議院本会議で行われた採決では与党などの賛成多数で可決・成立しました。 この中では、災害時のり災証明書の発行にあたり、原則として必要とされている自治体の職員などによる目視での被害確認に代わって、AI=人工知能の活用を認めるほか、警察署に出向いて手続きをする落とし物の届け出を、オンラインで行えるようにすることなど
アメリカメディアによりますと1978年から95年にかけてアメリカ各地の大学などに小包爆弾を送りつけて3人が死亡、23人がけがをする事件を起こし、「ユナボマー」と呼ばれて全米を揺るがしたセオドア・カジンスキー受刑者が死亡しました。 81歳でした。 セオドア・カジンスキー受刑者は1942年、アメリカ中西部イリノイ州のシカゴで生まれ、ハーバード大学で学んだ数学者でした。 しかし、1978年から95年にかけてアメリカ各地の大学や航空会社の関係者などに16回にわたって小包爆弾を送りつけ、3人が死亡、23人がけがをする事件を起こしたとして終身刑の判決を受けました。 事件は当時全米を揺るがし、FBI=連邦捜査局は正体不明の容疑者を「ユナボマー」と呼びました。 捜査は難航しましたが、1995年、ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストに現代文明を否定する「ユナボマー」の声明文が掲載されると、声明文が兄の
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