久しぶりに新聞社を舞台にした面白い小説を読んだので書評。記者として全国紙に入社し、主に大阪社会部で司法や警察を担当する事件記者としてキャリアを重ねてきた主人公が、ある記事をきっかけに編集局長の怒りを買ったため販売局に左遷され、新聞販売店の指導と育成を担う「担当員」に任命されるところから始まる新聞業界を舞台にした企業小説。著者紹介でも「大阪本社社会部で大阪府警、大阪地検、大阪地高裁などを担当。その後社会部デスク、同販売局などを経て、2014年退社」とあるので、著者本人が実際に経験したり、見聞きしたことが素地としてあるのだろう。 小説 新聞社販売局 作者: 幸田泉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/09/09メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る[自著紹介記事]⇒発行部数という「魔物」に取り憑かれた 大手新聞社の「暗部」を暴く | 読書人の雑誌『本』より | 現