中世に入ると、ヨーロッパのあちらこちらで婚約のしるしとしての役割を担うように。 戦さにでかける騎士に “私のかわりにそばにおいて” と恋人が、自分のイニシャル入りのハンカチーフを贈るという話が多数残っています。 この時代には男性の持ち物とされていたハンカチーフは、女性や様々な階級の人々へ広がりました。 1540年頃にはポケットチーフがイタリアのベニスで誕生し、ヨーロッパ中に広まりました。 また 16 世紀になると、装飾性の高いニードルポイントレースやボビンレースのハンカチーフが登場しています。 宝石のようなレースのハンカチーフ 17世紀になると、ハンカチーフが愛の贈り物や小道具として本格的に用いられるようになります。恋人たちは舞踏会の中で人目を忍んで逢引の約束をするためにハンカチーフを使ったり、また愛の証として、自分のイニシャルや紋章入りのハンカチーフを贈りました。 1枚のハンカチーフをめ