韓国の男性アイドルグループBTS(防弾少年団)が、原爆の写真がプリントされたTシャツやナチスをイメージするパフォーマンスなどで批判された問題。“原爆Tシャツ”を着た当人が東京ドームで開かれたライブで謝罪したほか、所属事務所が反省と謝罪の文書を発表した。これで騒動としては一件落着なのだろうが、いくつか気になることも残っている。 原爆投下をめぐる韓国社会の歴史認識 嫌韓筋は、原爆Tシャツをネタに、BTSは反日だと大盛り上がりだったが、このアイドルグループにそういう憎悪感情があるわけではなく、原爆投下に対する韓国社会の歴史認識が反映された出来事だったのだと思う。 原爆投下が、日本に降伏の決意をさせ、戦争を終結させたという“神話”がある。確かに、満身創痍だった日本にとって、「新型爆弾」による広島、長崎の被害が痛手でなかったはずはない。しかし、なかなかふんぎりがつかなかった日本政府と軍部に無条件降服