今冬スタートのドラマでもっともネット上をザワつかせているテレビ局はNHKで間違いないだろう。大河ドラマの概念を変えつつある『いだてん~東京オリムピック噺~』、特撮オタクの生態を描いたコメディ『トクサツガガガ』、映画『カメラを止めるな!』(アスミック・エース=ENBUゼミナール)のヒットも記憶に新しいゾンビをモチーフにした『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』……いずれも賛否両論ではあるが、「攻めまくっている!」という声を集めていることは確かだ。 なかでも、とびきり異色なのは『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』。「NHKがゾンビ?」という意外性と「土曜深夜にオリジナルドラマを手がける」という戦略は、これまで見られなかったものだ。 ただ、その内容はある意味で「いかにもNHK」が感じられるものだった。さらに、「ゾンビ」「深夜ドラマ」という戦略にはバッシングを受けかねないNHKの思惑が透けて見え