弘南バス生活協同組合(青森県弘前市、小山内芳親理事長)で多額の使途不明金が発生し、同生協が破産手続きの準備に入ったことが20日分かった。 近く青森地裁弘前支部に申請する。不明金の総額は1億数千万円に上り、40歳代の女性従業員が着服を繰り返していたとみられる。 同生協によると、不明金は6月中旬に実施した財務調査で発覚。この従業員は、組合員から積立金の払い戻し請求があった場合、伝票上の請求額を水増しし、差額を着服するなどしていた。着服は1998年頃から続いていたとみられる。 同生協には、弘南バスグループ9社の社員やOBら約800人が加入。給与からの積み立てや物品の購買などを手がけている。この従業員は90年から勤務し、1人で経理を担当していた。 同生協では、使途不明金によって積立金の払い戻しのメドが立たないことから、15日に開いた理事会で破産を決定。積立金の払い戻しを停止し、近く組合員への説明会