(2013年10月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ワシントンでの債務のドラマは、欧州で雑多な感情を呼び覚ました。米国のデフォルト(債務不履行)が世界を再び不況に陥れるという寒々しい不安が他人の不幸を喜ぶ気持ちと入り混じっていた。欧州の人々は、ユーロ危機への対応について米国から受けた厳しい説教を思い出していたからだ。 ユーロ圏は機能不全かもしれないが、米国も同じだ。ただし、ここで謙虚さが求められる。ユーロ圏は経済の絶壁の端で3年間踊ったが、財政を巡る米国の悲喜劇の最新エピソードは3週間続いただけだ。 最後には、期限ぎりぎりでの合意成立は、単一通貨を保証するというドイツの土壇場での決断と同じくらい必然的に見えた。もし米国経済が崖から落ちていれば、共和党も一緒に落ちていただろう。ティーパーティー(茶会)系の議員の一部は飛び降りる用意ができていたが、十分な数の共和党議員は集団自殺という考